地域活性化を目的とした町おこしイベント、B-1グランプリ。全国の「町おこし団体」がご当地グルメを利用して、全国にその町を知ってもらう祭典であるのは周知の通り。毎年日本のどこかで全国大会が行われているのだが、そのノウハウ活かして支部大会の開催も行われており、2011年秋には中日本・東海支部大会として愛知県豊川市で開催され、22団体の中で見事ゴールドグランプリとなったのが今回紹介する「亀山みそ焼きうどん」なのであります。
昭和30年代頃三重県亀山市では、焼肉店で肉とキャベツを鉄板の上で味噌ダレと絡めながら焼いて、最後にうどんを投入して食べていたと言うのが始まりだそうで、その後多くのお店でこの「みそ焼きうどん」が作られるようになり、亀山のご当地グルメとなっていったのです。
亀山市内にこのうどんを提供してくれるお店は30店近くあるようで、今回はこの中から5店舗の美味しい「亀山みそ焼きうどん」を紹介したいと思います。
1.亀山みそ焼きうどんの元祖的存在!by亀八食堂
最初に紹介するのは亀山みそ焼きうどんの元祖的存在のこちら。
東名阪道亀山インターを下りて旧東海道を亀山市街地に向けて行った所にある駐車場の大きな焼肉屋さん。初めて訪れると誰もが「亀山みそ焼きうどん」の文字がメニューに無いので焦るはずである。こちらは食べたい焼肉とうどん玉を注文すれば良いのである。
この日の私はホルモン(豚)とトンテキ(豚バラ)そしてうどん玉をチョイス。程なくしてやってくるのはキャベツとモヤシ山盛りの中に注文の肉が紛れ込んでいて、店員さんが鉄板の上に味噌ダレと共にドシャ!とやってくれるのである。後はこちらで火加減を気にしつつ焼き加減を確認しながらも自ら焼き進めて行くという完全放置プレイなのである。アタフタするようではイケナイのだ。何食わぬ顔でシャカシャカ焼きすすめ、うどん玉を袋から取り出して自分で焼いて喰らうのである。味噌ダレのコッテリ感に思わずご飯を追加注文して、ガッツリ食べきって満腹に悶え笑うひと時は嬉しいものなのです。
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2.寿司屋のカウンターで頂くオシャレなみそ焼きうどん!by京屋
亀山城址、市役所など歴史ある町の中心部にあるこちらのお店は、麺類食堂でありながらも御寿司、定食、洋食等が揃うなんでもゴザレな料理人のおられるカフェのようなお店である。ひとりで伺った私はカウンターへと座に着いたのでありますが、そこはどう見てもお寿司屋さんのソレであるのが面白い。亀山みそ焼きうどんは焼肉屋さんから発祥して、食堂系、喫茶店系、レストラン系のお店と様々な業態で供されているのだが、こちらのお店をどこかへ分類しようと考えると、少々悩ましいところだが問題はソレではないのであります(^^;;
可愛らしいお皿に盛り付けられた焼きうどんには、キャベツ、茄子、豚バラ肉、竹輪とあって、中央には半熟茹で玉子が鎮座し花かつおで飾られていてオシャレなのである。私は味噌味、特に赤味噌で味付けされたうどんに卵黄のまったりとした味わいが付加される事に目が無いのだ。トロリと流れ出る卵黄をうどんで掬うようにして絡めとって、啜り頂くのは至福のひと時を約束されるのであります。
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3.名古屋めし鉄板スパと味噌焼きうどんが見事に融合!by大安
JR関西本線と紀勢本線の分岐点である亀山駅を東へ少し行った、JA鈴鹿亀山の南側にあるこちらの麺類食堂。夜は居酒屋として機能しているようで、地元の方々に長らく愛されている老舗な麺処と言った風情のお店である。
こちらのお店では「大安味噌焼きうどん」というメニュー名であったのでソレを注文し待つ事しばし。すると名古屋人には嬉しいステーキ皿に盛りつけられて、ジュージューと音を立てて登場してくるのであります。見ればやっぱりそうだ!鉄板の上には玉子が敷かれていてその上に焼きうどんが盛り付けられるという美しき光景は、まさに名古屋めしの鉄板スパ「イタリアンスパゲティ」のアレを彷彿とさせ、ニンマリな名古屋おじさんが出来上がるのです。思わず粉チーズとタバスコを掛けたくなるのですが、ええぃ待たれぇい!こいつはみそ焼きうどんではないかっ!と慌ててしまうのが名古屋おじさんの通常の反応であるので、隠していても駄目なのである。話が逸れてしまったがそれほどまでに嬉しい光景なのであります。定番のキャベツ、豚肉をはじめ玉葱、モヤシ、ピーマンにじゃが芋までがしっかりとアッツ熱で美味しいったらありゃしないのだ。お店のおばちゃんは話し上手で、私が名古屋おじさんである事を素早く見破って「名古屋の赤味噌とか色々パクってごめんねぇ~」等と楽しく話してくれた。私の食事に対する大原則、嬉しく楽しく美味しくというのがピッタリとハマる時間を過ごす事が出来るのです。
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4.ちりとり鍋用の鉄板に彩り豊かな盛り付けのみそ焼きうどんbyうえだ食堂
旧東海道を亀山市街地から東へ進み、亀山高校の南側にあるこちらの大衆食堂。亀山市は東海地方と関西地方を結ぶ国道1号、25号などがあり、トラックによる物流の休憩地点だったようでやたらに大衆食堂が多いのだ。現在でもその時からの流れを引き継ぎ市内のあちらこちらにある大衆食堂はどこか懐かしい昭和の風情が嬉しいのである。思わず冷蔵庫を開けて「ビール貰うねぇ~」などと声をかけてやり始めてしまいそうになる衝動をグッと堪える忍耐を試されるので注意しなければならない。そうして出てくるのが写真のコレなのであります。
ちりとり鍋用の鉄板に盛り付けられたみそ焼きうどんなのであります。こうやって登場してくると嬉しくなっちゃいますよね?茹で玉子に紅生姜、カイワレが添えられて彩り豊かな第一印象で、キャベツ、豚肉、茄子、玉葱と具沢山でうどんと共に焼かれているのであります。味噌ダレにコッテリ絡んだうどんに紅生姜を添えてみたり、ある時はカイワレを添えてみたりと味変を楽しみ頂くのも面白い。しかしながら200円プラスでホルモン投入仕様と上位メニューがあるのも、玄人に喜ばれる事請け合いなのであります。
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5.味噌ダレマッタリ、大蒜の絡む濃い目の味わいby川森食堂
東名阪道、伊勢自動車道、名阪国道の集合する関ジャンクションの西側。今も古き時代の街道筋が残されている関宿場町の街道へ向かう道すがらにあるのが、今回最後に紹介したいこちらの大衆食堂である。一般的に味噌ダレには、赤味噌に唐辛子、日本酒、みりん、大蒜、胡麻、豆板醤にラードなどが配合されていて、各々のお店秘伝の比率で作りこまれているという。この味噌ダレとキャベツ、豚肉、そしてうどん玉により作りこまれている亀山みそ焼きうどん。日本五大焼きうどんのヒトツとまで数えられているとかでその独特な味わいは一度食べて見なければ分からないのである。
今回私が食べたのはデフォルトメニューの味噌焼きうどんである。キャベツ、豚バラ肉の具材で焼かれて紅生姜が添えられているというシンプルなものだが、マッタリとして大蒜の絡む濃い目の味わいにはご飯が進むのだ。赤味噌を使った料理である、味噌カツ、味噌どて、味噌煮込みうどん等などの甘辛く濃い目な味わいのモノに慣れているはずの私ですら、みそ焼きうどん単品を食べ進める事はその味の強さに後半は厳しくなってしまうので、紅生姜を添えるとかご飯のお供として食べる事をお勧めしたい。しかし具材盛り沢山のちりとり鍋鉄板仕様の「亀山焼肉鉄板みそなべ」というステージアップしたメニューも用意されているので、ガッツリと食べたい前途有望な貴兄にお勧めしたいのである。
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http://ameblo.jp/fmk3776/entry-12195528831.html