最近は大阪の「スパイスカレー」文化の盛り上がりが注目されていますが、ご当地カレーがその地方独自の文化にまで育っていった前例としてまず挙げられるのが「北海道スープカレー」。
その起源や由来は諸説ありますが、豊かな土地の食材と、ラーメンによって磨き上げられてきたスープ文化という2つの素地が、北海道にスープカレーが根付き、独自の進化を遂げた「理由」なのではないでしょうか。
スープを選び、具材を選び、辛さを選び、ライスの量を選ぶというカスタマイズ方式も楽しい、北海道スープカレーの世界。
最近は秋葉原「カムイ」、水道橋「スパイス×スマイル」、浅草「もんじろう」、下北沢「ポニピリカ」、恵比寿「シャナイア」など、東京独自の北海道スープカレー店も続々誕生していますが、
今回は、本場北海道の味を東京都内で楽しめるスープカレーの名店をご紹介していきましょう。
1.北海道から東京へ。地産地消型スープカレーの最高峰。「奥芝商店 八王子田代城」
札幌に本店を構える奥芝商店。
東京八王子のお店は今や行列必至の人気店となりました。
昭和レトロな店内でいただく濃厚な海老出汁スープはまさに必殺の美味さ。
そしてさらに素晴らしいのは、北海道の食材だけでなく、地元八王子の食材をふんだんに用いたメニューを揃えていること。
まさに地産地消、その取り組みでJapanese Curry Awards2015も受賞!
2016年2月には東京2号店となる「奥芝商店 八王子片倉城 」もオープンしました。
紹介しているお店はこちら!
- スープカリー専門店 奥芝商店 八王子田代城
- スープカレー JR中央本線(東京-塩尻) 八王子駅 南口 徒歩5分
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2.スープカレーブームの火付け役。「マジックスパイス 東京下北沢店」
「スープカレー」という名前を初めに用い、札幌スープカレーを文化のレベルまで引き上げた大功労者がこの「マジスパ」こと「マジックスパイス」。
今でこそ一括りにされる「スープカレー」ですが由来はさまざまで、ここマジスパのカレーはインドネシアのカレーがベース。
極彩色でサイケデリックな店内、「虚空」「アクエリアス」といった悶絶激辛レベルの存在など、
独自の世界観には根強いファン多し!
紹介しているお店はこちら!
3.溢れる野菜と出汁の美味さ。「路地裏カリィ SAMURAI.下北沢店」
「1日分の野菜を食べる」をコンセプトに北海道で5店舗を展開。
大量の野菜と丸二日かけて焚き上げた豚骨、親鶏、和風出汁から創られるスープカレーのお店です。
青唐辛子に加え、花椒も入った独自の辛さも特徴的!
「マジスパ」「心」そして東京独自の北海道スープカレー「ポニピリカ」、下北沢は今や、東京随一のスープカレータウンとなりました。
4.スープカレー発祥の店、そのレシピを受け継ぐお店。「ガネー舎」
「スープカレー」という名前の元祖は先ほどご紹介した「マジスパ」ですが、
実は札幌にはさらに古い「スープカレー発祥の店」と呼ばれるお店があるんです。
そのお店の名前は「アジャンタ」。
1971年に創業、「スパイスと薬膳の融合」をめざしたこのお店は、現在では「アジャンタ インドカリィ店」と、「アジャンタ総本家」という2系列へと分裂。
しかし、今も「アジャンタ」のオリジナルレシピを受け継いでいるお店がなんと、東京・新橋にあるこの「ガネー舎」なんです。
(ちなみに「アジャンタ」を名乗らないのは、東京の有名なインド料理店「アジャンタ」との混同を避けたため、という説も。)
「マジスパ」とは異なり、インドカレー由来(といっても最早インドカレーとは別物ですが)の薬膳仕様。
北海道スープカレーのウルトラスタンダードは今もなお、北海道スープカレー最高峰の一つとして君臨しています。
東京の人だけでなく、北海道からだって訪問する価値がある、レジェンド店ですよ。
・・・その他にも「GARAKU」「東京らっきょブラザーズ」「心」「シャンティ」「ばぐばぐ」「札幌ドミニカ」「東京ドミニカ」など、東京に進出した北海道スープカレーはたくさん。
それぞれの味の違いを頼んでみてくださいね。