日本有数のターミナル駅という性質から、多くの飲食店がオープンしては撤退を余儀なくされる新宿界隈。歌舞伎町や西口のオフィス街など、ラーメン一つをとっても「ランチ需要」や「ニンニクの有無」「女性向け」「〆の一杯」など、たくさんのニーズが考えられる。そんな中において2000年以降急速に高まったつけ麺需要。新宿のつけ麺事情を牽引してきた『満来』を始め、それぞれジャンルの異なるお勧めのつけ麺店を5軒、自家製麺のお店に限定してご紹介します。
1.【麺や庄の gotsubo】「ベジ」をキーワードにつけ麺のあり方を再構築
市ヶ谷の人気店『麺や庄の』が、「ベジ」をキーワードにネクストブランドを展開。色鮮やかに並ぶ野菜は、産地まで指定し取り寄せるこだわりよう。煮干の効いた、バーニャカウダ風のつけ汁でお洒落にいただくのがこちらの楽しみ方だ。女性を意識したお店作りながらコアなラーメンフリークも虜にする味の完成度。ラーメンは丼一杯で表現するフルコースとよく言うが、まさにそれを体現し食べ進む楽しみを与えてくれる革新的な演出に感服だ。
紹介しているお店はこちら!
- 麺や庄の gotsubo
- ラーメン 東京メトロ丸ノ内線 新宿御苑前駅 2番口 徒歩4分
※このお店のページは現在ご利用いただけません
2.【麺恋処 いそじ】住宅街に潜む、魚粉系濃厚つけ麺の優等生
「豚」「鶏」を主体にフォンドボーを意識し「仔牛」を投入するのは店主のイタリアン歴30年という経験から。魚介系の食材として煮干や節類、トビウオなどをふんだんに使用し、幾重にも重なる旨味の層を形成する。そして至極の自家製麺。心地よい風味と対称的に歯を押し返すような力強い食感。咀嚼するごとに小麦の甘味が増し、味の変化を楽しめる。場所的に決していい立地とは言えないが、連日の行列にも納得の一杯を堪能できる。
紹介しているお店はこちら!
3.【五ノ神製作所】海老とトマトが魅せる地中海マリアージュ
青梅の人気店『いつ樹』によるネクストブランド。洋食出身の店長が腕をふるう「海老トマトつけ麺」は、アメリケーヌソースを思わせる濃厚な海老風味にトマトの酸味が絶妙にマッチ。動物系の食材を長時間炊き込んだ濃厚なスープが、斬新な味わいをラーメンとしてきれいにまとめる。低温調理が施されたしっとりとした鶏チャーシューやローストトマト、さらにはバジルソースとバケットが用意されるなど、具材の細部まで洋の発想が表れる。細かく挽いた全粒粉の自家製麺も香り高い秀作。
紹介しているお店はこちら!
4.【らぁめん 満来】業界に存在を示す「ざるらあめん」というつけ麺
1960年創業という『東池袋大勝軒』に並ぶつけ麺の老舗。練馬に始まり中野、新宿職安通りと移転を重ね、現在の場所に落ち着いたのは1972年という西口のシンボル的存在。提供されるつけ麺のメニュー名は「ざるらぁめん」。打ち立ての自家製麺はうどんのようなもっちり感で、鶏豚のライトなつけ汁と絶妙にマッチ。名物の納豆トッピングは生卵とともに混ぜられたカプチーノのようななめらかな食感で、さらに柚子の香りが加わるため異次元の味わいに。通常でも他店の大盛を凌ぐ麺量で提供されるが食べやすいため完食は必至だ。
紹介しているお店はこちら!
5.【ラーメン ヤスオ】代々木のG(ガッツリ)系つけ麺はヤスオ一択
TV特番「2002 芸能人が行くマル秘ラーメンベスト100」で見事1位に輝くなど、話題の絶えない同店。もともと日本橋の名店『京都銀閣寺ますたにラーメン』出身でますたに系のラーメンを提供している印象だったが、2012年上野毛から代々木に移るとG(ガッツリ)系のメニューを提供していて驚いた。自慢の自家製麺は細麺と太麺のニ択。太麺は二郎ライクな極太麺で、オーション(二郎御用達粉)特有のゴワゴワとした食感。特有の醤油辛いつけ汁は甘味も強く魚介の旨味が押し寄せる。ニンニクの有無は選択可。
紹介しているお店はこちら!
店名:ラーメン ヤスオ
住所:東京都渋谷区代々木2-29-3 1F