大阪で話題沸騰中のカレーBARに潜入。
そのお店の名は「currybar nidomi(ニドミ)」。
大阪カレー界で今一番アツい裏谷四(裏谷町四丁目)エリアにある、「飲めるスパイスカレー屋さん」です。
元々「cafe bar nidomi」として営業していたのが、女性店主aroaさんのカレーが好きすぎる気持ちが高じて2013年、「curry bar nidomi」へと業態変更したのだとか。
ところが、カレー屋としての営業開始わずか一年足らずでなんと、「第1回究極のカレーAWARD関西」のグランプリを獲得!!
一気に知名度が上がってきたわけです。
店内は完全にBar。
しかも今風な。
この空間で凄いカレーが出てくるというキャップにはなかなか萌えるものがありますね。
・・・いや、カレーだけではありません。
お酒とともに楽しめるスパイス料理があれこれ。
スパイス+バター醤油で仕上げた焼き枝豆が300円、チーズとスパイスで仕上げたnidomi流クルチャが280円。
そのどれもが非常に手が込んでいてめちゃくちゃ美味い。それでいてセンベロかって言うほどのお値打ち価格なんです。
その他にも名物aroaバーガーなど目移りするメニューがあれこれ。
・・・いやいや、話を本題のカレーに戻しましょう。
驚くことに、「本日のカレー」3種はなんとディナータイムでも580円!
ランチ時にはスリランカライス&カリーも登場!(問い合わせれば夜でも出してくれるそうです。)
これだけでも充分面白いのですが・・・
さらにこの店の凄いところは、趣味嗜好でカレーをオーダーメイドできる!!ということ。
名付けて「カクテルカレー」!!
18:00~20:00限定でオーダーできる、問診とカウンセリングによるオーダーメイドカレー。
値段は内容によって850円~1500円の幅が。
これは注文するしかありません!!
(※現在はメニューの提供を一時休止しているようですのでご注意・ご確認ください。)
オーダーすると、松山ケンイチ似の店員さんが問診票を持ってきてくれます。
この時点ではまだこちらも、お店の引き出しや傾向を掴み切っていませんし、
お店側も私の嗜好を知らないわけですから、遠慮せず、自由に、それなりの無茶ぶりをしてみましょうか!!
「スリランカ的」「酸味」「ブラックペッパーとクローブ」・・・こりゃホントに無茶ぶりだ(笑)
問診票を書き終わると、店主aroaさんがやってきて、問診が始まります。
「これが入っていると嬉しい!という食材はありますか?」
「ロッダグループのカレーは、こってりだと思いますか?」
「セイロンカリーの辛さはどう思いますか?」
・・・うわ、こりゃマニア目線に合わせてくれてるわ。
「クローブはスリランカではあまりつかわないので・・・」
ですよね(笑)
想像以上に的確なリアクションです。これは凄いかも。
結果、方向性はスリランカ、辛さは「セイロンカリー」、シャバシャバ度は「ロッダグループ」でお願いしました。
具材は最初マトンにしようかと話していたのですが、酸味を加えてほしいとのオーダーと、クセのある変わったものがいいというオーダーを咀嚼していただいた結果、なんとジャックフルーツを用いてくれることになりました。
「少々お時間いただきます」
・・・あぁ、これは期待高まりすぎますよ!!
問診オーダーから10分ほど。
思ったより早く、しかし思ったより遥かに豪華な、オーダーメイドカレーの登場です!!
カクテルカレー
「ジャックフルーツのスリランカカレースペシャル」(1350円)
・・・うわぁぁ、見ただけでもう、ノックアウト!!
スリランカ風にレイアウトされたプレートには、酸味強めのジャックフルーツカレー。
ごろっとしたカジキの切り身に見えるのがジャックフルーツです。
その上には縦にカットされたオクラがあしらわれ、程よいとろみを加えていますね。
ライスの上には味の濃い合挽きキーマで味の変化を。
本格スリランカとしてポルサンボル(ココナッツと唐がらしのふりかけ)とカッタサンボル(魚と玉ねぎのふりかけ)。
さらには梨のサンボルまで!!
加えてひよこ豆とジャコの炒め、そしてパパダムと、これ以上望むべくもない贅沢仕上げ!!
もちろん素晴らしいのは見た目だけではありません。
味も思いっきり振り切っています。
レギュラーメニューで出すのは無理だろうというレベルの、辛さと酸味のレッドゾーン。
ジャックフルーツ特有のクセが、鮮烈な味の記憶となって刷り込まれてゆきます。
梨の爽やかさ、カッタサンボルの旨み・・・
まるで即興で撮った実験映画のように、良い意味でデコボコ感のある楽しさ。
食べているこっちもすごく楽しいのだけど、作るほうも相当愉しんで作ってるんだろうなぁ、っていうオーラがプンプン。
まさにオーダーメイドでしかなし得ない、
「お店では出せないレベルのカレー」をしっかりといただきましたよ!
これこそ、大阪スパイスカレーの最終進化形!
聞けばaroaさん、「nidomi」をカレー店としてスタートさせたのは2013年なのですが、その頃はもっと欧風寄りで、今のようにスリランカ色が濃厚となったのは今年に入ってからとのこと。
そのきっかけとなったのがなんと、神戸「カラピンチャ」(←私が一番好きなスリランカ店です)でいただいたカレーに衝撃を受けたことだそうで、「カラピンチャ」店主に紹介してもらったスリランカの修業先へといきなり乗り込んできたのだとか。
おりしも関西カレー界はスリランカの勢いがますます盛んな時代。
そこに来て「飲める」「スパイスカレー」「かつスリランカ」「しかもオーダーメイド」という究極進化を遂げたこの「nidomi」はまさに最強。
「第1回究極のカレーAWARD関西」グランプリ受賞も大きく頷ける、素晴らしいお店なのでした。
挑戦者、求む!!