三重県松阪市。市街地から離れた長閑な景色の広がる中、正に民家の壁に突如現れる「うどん」の文字。ややや!と警戒しつつ入っていくと民家の庭先で木々に囲まれた小さな建物がヒトツ。ここが今回の紹介したいうどん屋の「美ノ田」さんなのです。
お店に入ると、オシャレなカフェかバーのような作りで、カウンターとテーブル席がふたつで10席ほどの小さなお店。そして目を惹くのが飾られたサーフボード。聞けばサーフショップも兼ねてみようかという思いがあったとか。実に不思議で楽しくなるお店なのであります。
小麦粉と水を合わせるところからの手作業の手打ちうどんを、なんと女性店主ひとりで作り上げ、通常のうどんメニューに加えてアイディア溢れるメニューまで。三重県産小麦粉「あやひかり」を使った美味可愛いうどんを楽しませて頂けるのです。
寒い時期にはあんかけきのこでポッカポカ
寒い時期にピッタリなきのこうどん。あんかけでトロリとしたお汁はお出汁が優しく柔らかに効いています。椎茸、しめじ、エリンギ、平茸、エノキといったきのこの旨味が、トップリとあんかけの餡に広がって、更に柚子の爽やかな風味が心地良く乗ってくるのです。こんなマッタリとくるお汁に入るのがフワンとモッチリなおうどん。ポッカポカに温まって美味しいのです。
えっ?沖縄のソーキがうどんに乗ってるの?
トップで使っている画像の本品。ソーキと聞くと沖縄そばの上に乗っている豚のあばら肉の事。あばら骨の入るスペアリブと、軟骨の入る軟骨ソーキと二種類がありますが、こちらのお店は後者の軟骨ソーキ。たっぷり煮込まれて軟骨まで柔らかな仕上がり。カシュリカシュリと崩れて溶けて柔らかタイプ。これがうどんにぴったり合って面白美味いのです。
あられ茶漬けとお肉と玉子とゴージャス仕様のおうどん
お店の直ぐ隣のお寺にある阿弥陀如来坐像の大仏さん。歴史ある銅像にあやかったうどんが本品。牛肉と牛スジが入り、玉子、お揚げさんと蒲鉾、玉ねぎに田舎あられ!三重県民のソウルフード、あられ茶漬けをも楽しめるゴージャス仕様。あられはお汁に浸してふやかしたところをチュルンとやるのが三重県流で、なるほどお茶漬けみたいで楽しいです。そして例によって卵黄コーティングさせたうどんを啜れば悶絶間違いなし(^^;;
暑い夏の日よ!早く戻ってきて欲しい。冷たいチャーシューうどんが食べたい
こちらは夏に作られる限定うどん。なんと冷たいうどんにチャーシューが乗ってきます。柔らかな麺肌なのにしっかりと重みのある箸触感。滑り上るうどんはブリンブリンの弾力。お汁を凍らせた氷が浮かぶので、いつまでも冷たくて味は薄まる事は無い。そしてチャーシューが美味い。宗田鰹の香るお汁にキュウリが涼感を演出しており、暑い夏の日が待ち遠しくなるおうどんなのです。
全てのメニューには紅葉型のニンジンが乗ってくる美味可愛いうどんの数々。この他にカレー、玉子とじなど人気メニューもあり、更には玉子とじときのこうどんとか、牛肉と牛すじを乗せたダブル肉うどん等、コラボメニューも有りというから好みに合わせて女将にお願いしてみると楽しい。サーフボードが飾られる店内は、ここはうどん屋さんなのか?と錯覚してしまう不思議な空間。
観光地化されていない松阪の田園風景の中、おうどんの後は大仏さんを見に行かれてはどうでしょうか。280年程前に作られた高さ3mほどの美濃田大仏。凛としたパワーを頂けますよ。
紹介しているブログはこちら!
https://ameblo.jp/fmk3776/entry-12204201006.html
紹介しているお店はこちら!
店名:美ノ田
住所:三重県松阪市美濃田町894-1
電話番号:090-5102-9866