今回紹介するのは愛知県新城市、県立新城高等学校のすぐ北にある麺類食堂「長生うどん」(ちょうせいうどん)。
私の知る中で名古屋イチバ系うどんを食べられる最東端ではなかろうかと、断言して間違いないお店であります。イチバ系については後述させて頂きますが、愛知県産小麦粉「きぬあかり」をブレンドしたソフトタッチで粘りの楽しめるうどん。子供の頃より慣れ親しんだ味である東海クラシックなお汁の味わい。お得感満載なお手頃価格のトッピング類をチョイス出来る楽しみもあり、私の住む名古屋から高速道路往復料金四千円弱を使ってでも訪れたいお店なのであります。
そして新城市と言えば、長篠の戦いなど歴史的に大きな出来事があった土地であり観光要素もタップリ。そんな新城の長生うどんを紹介させてもらいます
ころうどんwith生卵、ワカメ、かき揚げトッピング
清々しい初夏の日差しで心地よい風の吹くこの日。 私が選んだメニューは「ころうどん」
「ころうどん」と言うのは冷たいうどんの事であり、濃い目のお汁をうどんにヒタヒタにしたタイプと、お汁タップリの冷やかけうどんタイプの2種類があるのですが、長生うどんさんは後者であり、ゴクゴクとお汁を飲み干す楽しみのあるモノなのであります。
先にも書きましたが、愛知県産小麦粉「きぬあかり」ブレンドで柔らかなタッチを前面にだしつつも、ムッチリと粘る細面の美人を彷彿とさせる艶のあるおうどん。
鯖、ムロ鯵、宗田鰹、本鰹の4種類もの節からなるお出汁感は、ぶっ飛びの味わいで、私の味覚カウンターはレッドゾーンなのであります。トッピングには、生卵、ワカメ、かき揚げ天をチョイスしましたので楽しみは続くのであります。
はい、お約束のTTU(Tamago Tuke Udon)であります。
味噌煮込みなどの煮込み系うどんではなくともコレは鉄板です。お汁がジワリと染みた程度のおうどんに、生卵を潜らせるとキタコレ至福!弩美味いのであります。
頑張れば全体の半分以上のうどんをこうして楽しめてしまいますが、私の場合は2啜りまでと決めております(^^;;。他の味わい方も楽しまないとイケナイのであります。)
ワカメをドドンと入れて海の香りを追加して、胡麻すり器でゴリゴリゴリゴリと當胡麻をタップリ投入して、ガッツリやったるのです。これがまたタマラン味わいへと暴走するのであります。
おっと忘れちゃいけないかき揚げ天!うどんに夢中で最後まで残ってしまいましたが、サクサクとして小エビの風味もよろしく、うどんのお汁にヒタヒタして十二分に楽しみました。
ころうどん480円、生卵50円、ワカメ50円、かき揚げ天150円のしめて730円で天国なのです。これがイチバ系の素晴らしいところなのです。
折角、新城まで来たのですから観光もしちゃいます。車で10分程の花の木公園、長篠堰堤まで行ってきました。(本当はもっとあちこちと新緑を楽しみドライブしましたが(^^;;;。)
お店から近いこの堰堤は中々面白く迫力もタップリ!な筈でしたが、最近雨が降っていないという事で少しトーンダウンでありました。それでも心地よい風の吹く素敵なところで癒されます。
更には長生うどんのイケメン店長からオススメして頂いた「寿恵廣」と書いて「すえひろ」と読むお店の五平餅250円。かなり大きくて甘くて美味しいのです。沢庵とお茶まで付いて、寛げちゃうのだから店長オススメも納得であります。
タップリと堪能したはずでしたが、やっぱり名残惜しくて長生うどんに再突入であります!
午後4時頃でしたが、長生うどんさんは通し営業(昼営業と夜営業の間の休憩時間無し)なのできっちり営業しております。中々簡単に来られる場所ではないですから、この際お腹一杯の満足を頂こうと「ざるとろろうどん」をお願いしました(^^;;;
するとお手隙だったのか、いつもより細めのおうどんで作ってくださいまして、これまた美味いのです。とろろとざる汁のハイレベルなバランスに、思わず立ち上がって美味いっと叫びそうになってしまいました。
名古屋イチバ系うどん、長生うどんを宜しかったらお楽しみください。
紹介しているブログはこちら!
http://ameblo.jp/fmk3776/entry-12280901123.html
名古屋イチバ系について
名古屋市では昭和の時代より日用必需品を小売し、市民の消費生活の安定向上を図るため、公設市場を設置するとして名古屋市内の町々に名古屋市公設市場があったのです。
おばあちゃん子だった私は、祖母の買い物について行ったのをおぼろげながら覚えております。個人事業主の小売店集合体的な市場は、地域に根付いたスタイルで顔見知りも多く、活気に満ち溢れていました。
そんな市場の中にはうどん店もあり、お店で食べる事はもちろん、うどんの玉売りもされていて、家でうどんを食べるというと殆どがこのうどん店で買ってくるモノでありました。
うどん、きしめん、蕎麦、中華そばと一通りの麺類が揃っており、お汁や天ぷら等も店先に並んでいて、何よりもそれらの麺類の殆どが自家製麺なのです。
湯気がボウボウと立ち昇る大きな釜場の前で、うどんを湯がいている大人のおじさんを見て、カッコいいなと思った記憶が鮮明に残っております。
これが平成の時となると大手大型スーパーの登場により、公設市場は次々に閉鎖し今や市内に残るのは数軒程という絶滅危惧状態となってしまいました。
しかしその中でも頑張っておられるお店はありますし、市場から独立して店舗を構えて営業されているうどん店もある訳で、その当時の雰囲気を残しているお店の事を「名古屋イチバ系」と呼ぶのであります(もしかしたら私だけかも知れませんが...)