注文率9割以上? 昭和ノスタルジック中華そばを食す 香川県三豊市仁尾町の「長兵衛」
香川県三豊市仁尾の昔ながらの町並みの中にあるうどん店「長兵衛」
昭和初期のレトロなお店のたたずまいがノスタルジーを感じさせます。
なんでも創業は昭和20年頃らしい。
6人掛け、ちょっと詰めたら8人掛けの白いテーブル席に、四名から数名が座れる小上り。
昔に良くあったこじんまりとした食堂風のうどん店です。
狭い店内なのでもちろん相席が当たり前。
年配の女性店主さん曰く
「うどん店」なのに「中華そば」と「きつねずし」が人気なんだそうです。
その「きつねずし」がコチラ。
讃岐では「稲荷寿司」の事を「きつねずし」というのが一般的。
甘め控えめなお揚げさんにやや甘めの酢飯、酢飯には、ニンジン、筍、レンコンなどが細かく刻まれて入っていて、うどんや中華そばと共にいただくとこれが実に旨いのです。
テーブルで注文して、テーブルに持って来ていただく一般店ですが。
お茶はテーブルに置かれたグラスに、自分でペットボトルから入れるセルフサービス。
うどんの薬味の七味唐辛子は、一人分がパックになっていて、これだと湿気がこないし合理的で良いですね~
讃岐のうどん店には珍しくビールも置いていますよ。
「中華そば」(小)を注文。
鶏ガラと魚介系出汁のスープでしょうか?
ほんのり甘味を感じるスープは、シンプルですがしみじみと味わい深くとても美味しい。
あぁ~こりゃ「うどん」よりも「中華そば」を皆さんが注文するはずですわ。
具は、かまぼこ、固めのチャーシュー各一枚、薄切りロースハムが四分の一切れ、海苔、モヤシ、ネギ。
薄切りロースハム四分の一切れが入ることで、ほんのちょっぴり高級感をかもしています(笑)
歯応えと喉越し良いストレートな中細麺は、優しい味わいのスープを連れてきて実に旨し!
これぞ昭和ノスタルジック中華そばって感じです!
もちろん「うどん」(小)もいただきましたよ(笑)
お品書きにはただ「うどん」とだけ書いてあるので、たぶんあつあつの「かけうどん」がでてくるのだろうなと思っていたら、小さなきつね揚げがのった「きつねうどん」でちょっぴりお得感が!
さっぱりとしたあつあつのお出汁はイリコ(煮干し)の風味が強く美味しい。
少し柔らかめのうどんは、イリコ風味のお出汁と良く絡んで素朴な味わいで旨い。
店主さんと話をしていると厨房の中を見せていただけるということで見学させていただきました。
80年以上前から使われているという補修の跡がところどころにあるレンガ造りのカマドは、今では薪に変わってボイラーへ湯沸かし機能は変わっていますが、とても歴史を感じさせられます。
年配の女性店主さんや、地元のお客さんと和気あいあいとお話をしながらいただく中華そばとうどん、なんだか昔経験したようなとても懐かしい気分になる昭和の良き思い出の麺類食堂。
今後もできるだけ長く続けていただきたいとの思いです。