青森で焼きそばというと黒石のつゆ焼きそばが有名ですが、実は青森市内にも焼きそば専門店が何軒もあります。手軽な昼食や下校時のおやつとして長年、地元の方々に親しまれてきました。
そう、青森市は他の地域にほとんど知られていない、ソース焼きそばの黄金郷(エルドラド)なのです!
今回はそれらのお店を5軒まとめてご紹介します。焼きそば専門店をわざわざ食べ歩く人は限られているでしょうけれども、「青森にこんな食文化があったんだ」なんて知っていただけたら幸いです。そしてもし興味がわきましたら、ぜひ食べ歩いてみてくださいませ。
1.鈴木焼きそば - 昭和36年創業! 市内最古の焼きそば専門店
青森市街を流れる堤川。その川の両岸に、300mほどの距離を隔てて2軒の老舗焼きそば専門店があります。「東西横綱」とも呼ばれるこの2軒。青森市の焼きそばを語る上で外せません。
というわけで、まず最初に紹介するのは西の横綱、鈴木焼きそばさん。昭和36年創業で現店主が3代目。莨町(たばこまち)小学校のすぐ近くで暖簾を出している市内最古の焼きそば専門店です。
焼きそばは中盛・大盛・特盛のサイズが選べ、あとはおにぎりがあるのみ。肉や玉子などのオプションはありません。
巨大な中華鍋で中太麺と具材を豪快に炒めたソース焼きそばは、豚肉とキャベツを使ったオーソドックスな品。甘味・酸味・辛味のバランスのよい味付けで食べ飽きない美味しさです。まさにシンプル・イズ・ベスト! 値段も安すぎて、申し訳なく感じてしまうほどでした。
紹介しているお店はこちら!
- 鈴木焼きそば
- 焼きそば 青い森鉄道線(八戸-青森) 青森駅 徒歩27分
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2.後藤食堂 - 東の横綱と呼ばれる創業40年超の老舗専門店
続いては東西横綱の一翼を担う後藤食堂さん。こちらも創業40年を超える昭和感満載の老舗です。鈴木やきそばさんとは橋を渡って数分の距離。数十年前流行ったゲームの筐体がテーブル代わりに使われていて懐かしく感じました。
看板には「食堂」と記されていますが焼きそばしか売っていません。焼きそばは小・並・大のサイズ、そして玉子の有無を選べます。
写真は玉子焼きそばの並。薄焼き玉子の下には海苔がたっぷり掛かっていて、その風味が焼きそばの味わいを引き立てています。太めの角麺がたっぷり使われていて食べ応えも十分。キャベツが千切りなのもこの店の特徴です。
東西横綱の2店を食べ比べる際は、どちらもボリュームが多いので気をつけましょうね。
3.焼きそば しおや - ボリューム充分! 良コスパのダークホース
3軒目は後藤食堂からからほど近い住宅街にある「しおや」さん。平成15年11月に開業したお店でラーメンも商ってますが、「うちは焼きそば屋」という自負を持っておられるお店です。
鉄板で炒めたソース焼きそばは中細麺、キャベツ、豚肉を使ったシンプルな品。ややオイリーですがまろやかな味わいのソースを使っていて飽きの来ない美味しさです。写真は並盛りですがボリュームも文句なしでした。
東西横綱の傍らでその座を伺うダークホース的な存在です。焼きそば好きは要チェック!
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4.小鹿ヤキそば店 - もっちり太麺とスパイシーなソースが決め手
4軒目は青森市の金沢という地域、甲田小学校の裏手の住宅街にある小鹿ヤキそば店さん。店内はこざっぱりした雰囲気で、品の良い女将さんが出迎えてくれます。
こちらの焼きそばはもっちりした太麺が特徴です。酸味と辛味が利いたスパイシーなソースにラードの風味も加わって、かなり個性的な味わい! 具に魚肉ソーセージが入っているのもポイント高いですねー。
個人的にはこの小鹿ヤキそば店さんが青森市街で一番好みの味でした。分かりにくい場所にありますが、電柱の看板を目印にぜひ一度訪れてみてください。
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5.兼平焼そば店 - 浪岡の名店、焼きそばはなんと100円から!
最後に紹介するのは青森市のはずれ、旧浪岡町にある兼平焼そば店さん。青森市街からは遠く隔たった黒石に近いエリアにあるお店です。
こちらの焼きそばは平打ちの茹で麺を使用。黒石で普及しているのと同じタイプの麺ですね。あらかじめ調理しておいた麺を炊飯ジャーに保温しておき、注文が入ると肉・キャベツと共に盛り付けるという、独特な提供スタイルです。
さらに面白いのが焼きそばを100円単位で注文できること! 最小は100円から欲しい分だけ量を増やすことができます。おでんなどのサイドメニューも充実しているので、それらと組み合わせて食べるのもオススメですよ。