丹後半島の東の付け根、天橋立で有名な京都府の宮津市では古くからカレー焼きそばが食べられてきました。発祥とされる中華料理屋「平和軒」は1990年頃に閉店してしまったそうですが、いまなお宮津市内や周辺地域では多くの店がカレー焼きそばを提供しています。
今回はその宮津カレー焼きそばの代表的なお店を2軒と、元祖の味に近いと言われている店1軒をご紹介します。
だいせん - 昔ながらの鉄板焼店でドライタイプのカレー焼きそばを
1軒目は昭和51年創業の鉄板焼き店・だいせんさん。品が良い女将さんが切り盛りする昔ながらのお好み焼屋さんです。
宮津カレー焼きそばの宮津カレー焼きそばはドライとウェットの2タイプに大別されるのですが、こちらはドライタイプを代表するお店。メニューの「カレーそば」がカレー焼きそばに当たります。
コシのある中太麺と豚肉・モヤシ・キャベツを鉄板で炒め、甘口ソースとカレーパウダーで味付け。見た目は普通の焼きそばですが、ピリッと利いたスパイスが刺激的で食欲をそそるんですよ。
周辺の街並みも味わい深いので、ついでに散歩してみることをオススメします!
紹介しているお店はこちら!
- だいせんお好焼
- お好み焼き 京都丹後鉄道宮福線 宮津駅 徒歩18分
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藤木食堂 - ウェットタイプのカレー焼きそばを食べられる昔ながらの食堂
2軒目は藤木食堂さん。1軒目のだいせんさんから徒歩3分程度のご近所にある食堂で、こちらは宮津カレー焼きそばのウェットタイプを代表するお店。
うどん・そば・丼物・カレーなどが並ぶメニューの中、「カレー入焼きそば」と名付けられたのが目当ての品。麺は柔らかい中細の中華麺で、カレー風味のとろっとしたスープに浸った状態で供されます。
辛さはそれほどでなく、うどんやそばに合いそうなカレースープで、ソースだろうかほんのり酸味も感じます。聞けば茹でた麺を具と一緒にカレースープで炒め煮しているとか。ちゃんと焼いてあるのかは微妙ですが、元祖の店はむしろこういうタイプだったようです。
宮津市内にはほかにもカレー焼きそばを提供している店があり、地元有志が作成した地図もネットや観光案内所で入手できます。宮津を訪れた際はぜひ、天橋立のついでにドライタイプとウェットタイプのカレー焼きそばを食べ比べてみてくださいませ。
紹介しているお店はこちら!
- 藤木食堂
- 日本料理・郷土料理 京都丹後鉄道宮福線宮津駅 徒歩10分
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楓々亭 - 元祖の味に一番近い? 京丹後市のラーメン店
最後に紹介するのは宮津の西隣・京丹後市にある楓々亭さん。国道312号線沿いに店を構えるラーメン屋さんです。
こちらの店主が元祖の店・平和軒と交流があり、お互いに出入りする間柄だったとか。そのためかラーメン屋なのですがカレー焼きそばも置くようになりました。ここのカレー焼きそばが元祖の味に最も近いと言う声もあるようです。
写真を見ての通り、分類としては明らかにウェットタイプのカレー焼きそばです。中細・低加水でコシがある麺を使い、ヒタヒタのカレースープはラーメン屋ならではのコクのあるスープがベースになっています。野菜の甘味も程良く加わり、スパイシーながらもマイルドな味わいなんですよ。
宮津市街からは少し距離がありますが、宮津カレー焼きそばのルーツに興味のある方は、ぜひこちらへも足を延ばして欲しいなあと思います。