ご当地グルメブームの火付け役となった富士宮やきそば。蒸したあと急速に冷やすことで強いコシが生まれる独特の麺を始め、ラードを絞った後の肉カスや鰯の削り粉、いわゆるダシ粉など、数々の特徴を持った焼きそばです。ご当地焼きそばの代表格としてご存知の方も多いでしょう。
地元ではそれらの材料を使って家庭で調理することが多く、外食の場合も小さなお好み焼屋さんや駄菓子屋さんで食べるのが一般的です。それらの店は長年近所の常連さんだけを相手にしてきたお店ですので、慣れていない一見の客は少々溶け込み難い雰囲気があります。
そこで初めて富士宮で焼きそばを食べるという方のために、失敗しない定番のお店を5軒まとめてみました。入り易くて値段もお手頃、もちろん焼きそばも富士宮の王道的な品で美味しいお店ばかりです。
ここずらよ - 富士山本宮浅間大社・鳥居前の土産処
富士宮と言ったらまず訪れたいのは富士山本宮浅間大社! 駿河国の一宮として古来崇敬を集めている古社で、富士宮随一の観光名所です。
その鳥居前にあるのが土産物屋と軽食屋を兼ねた「ここずらよ」。運営するのは地元の協同組合。マルモ食品の麺とイカ・肉カス・キャベツを使った王道的な富士宮やきそばが食べられます。
こういう場所で売っている名物は正直ハズレが多いのですが、ここの焼きそばは例外です。リピーターも多く、初めて食べるならここがオススメですよ。
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店名:ここずらよ
住所:静岡県富士宮市宮町1番1号
電話番号:0544-24-2544
http://www.siz-sba.or.jp/fujitoku/
富士宮やきそば学会アンテナショップ - ご当地グルメブームの火付け役
浅間大社の門前に設けられたお宮横丁も外せない観光スポットです。自由に休憩するための椅子とテーブルが並べられ、富士山の伏流水を無料で飲むこともできます。
富士宮やきそばのテイクアウト専門店が3軒ある中で、一番手前にあるのが富士宮やきそば学会のアンテナショップ。この団体が無かったら今のご当地グルメブームも無かったでしょうね。
麺は富士宮で一番太い曽我めんを使用。具は肉カスとキャベツ、青葱だけのシンプルな焼きそばです。
ちなみに少し紫掛かっている紅生姜はミカチャンと言う地元メーカーの品で、富士宮では紅生姜の代名詞になっているんですよ。知ってました?
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すぎ本 お宮横丁店 - 老舗の地元お好み焼屋が営む焼きそば専門店
すぎ本は富士宮やきそばを提供する店の中で一番古く、創業は昭和23年。本店はお好み焼きがメインなので、焼きそば目当ての方はお宮横丁にある焼きそば専門店へ行きましょう。
こちらは叶屋というメーカーの麺を使っています。ソースは独自にブレンドしたもので割りと濃いめの味付け。麺はかなり固めの仕上がりで富士宮のやきそばらしい歯応えが味わえます。ここまでの3軒は歩いてすぐの場所にあるので、食べ比べてみるのも楽しいと思いますよ。
そうそう、余談ですが富士宮ではお好み焼のことを「洋食」、お好み焼きと焼きそばを一緒に焼いたのを「しぐれ焼き」と呼びます。余裕があれば焼きそばだけでなく、この2品も本店で食べてみたいですね。
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さの食堂 - 焼きそばはもちろん、ラーメンなども人気の老舗食堂
さの食堂は富士宮で生まれ育った店主が営む昔ながらの食堂です。大き目の交差点に面した店舗で入り易い駐車場もあり。ツーリングに訪れるライダーたちにも人気のお店です。
この店の富士宮やきそばは肉カスを一度冷凍して歯応えを出しているのが一番の特徴。麺と肉カスの食感のバランスが取れたとても美味しい焼きそばです。
富士宮やきそばの他にラーメンや定食もあって、それらも人気。焼きそば以外を食べたい人も居るグループには最適な食堂ですよ。
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うるおいてい - 数量限定のうるおい焼きそばが絶品!
最後に紹介するのは市街地から少し離れた郊外に店を構える「うるおいてい」。開業は1998年で県内に2つの支店があり、かつては東京のお台場にも出店していました。麺・ソース・具・水の全てに拘っている鉄板焼きの店です。
写真は平日は30食、土日は80食限定のうるおい焼きそば。特製麺と厳選された具を、個性的なキャラクターの店主があれこれ薀蓄を語りながら自ら炒めてくれます。真ん中に埋めた生玉子が半熟になって麺に絡み、ソースのふくよかな風味ともマッチして、まさに絶品! 自家製の辛子味噌も合うんですよ。
比較的大人数でも受け入れられる、富士宮では貴重なお店です。週末はまず間違いなく順番待ちになりますので、なるべく早めに来店されるのが良いでしょう。