博多うどんに負けじと、福岡の地で開業された実力派の店主!
博多うどんと言えば太くて、腰抜けと呼ばれるほどヤワヤワの茹で上がりです。
予め、茹で置きされた麺を注文を受けてから茹で直し、熱々のスメ(うどんつゆ)を注いで提供されます。
他にも、大手のうどんチェーン店がいくつもある地盤で、敢えて讃岐うどんで勝負に出た『伴(ばん)』さん。
店主の、威勢の良い「いらっしゃいませ!」の声に、おのずと期待も膨らむと言うものです♪
そんな同店で、是非とも味わって頂きたい讃岐の定番商品を、いくつかご紹介致します。
1.讃岐うどんと言えば、先ずは基本の「生醤油(450円・税抜)」
こちらの自家製手打ちうどんは、博多のスタンダードより少し細麺に仕上がっております。
程よいコシと、もっちりとした弾力があり、力強い喉越しを楽しむことが出来ます!
すり胡麻、おろし生姜、大根おろし、万能ねぎ、そしてレモンが薬味として添えてあります。
最初に生醤油だけで味わってみますが、醤油はあくまでも麺の旨さを引き立てる脇役だと感じさせられます!
当然ですが麺そのものが旨く無ければ、いくら薬味を加えても商品として成立しません。
麺に生醤油を回し掛けて、それとは別に大根おろしにも醤油を垂らし、ねぎや胡麻も一緒にぐいぐいかき混ぜて…
一気にすすると、それぞれの風味がうどんを介して口いっぱいに広がりますが、後口にはしっかりとうどんの味わい♪
レモンを搾って爽やかさを楽しんだり、醤油強めで芳ばし~く頂くも善しの一杯です。
2.讃岐の王道の味わい方と言えば、生醤油のさらなる高み「釜玉(480円・税抜)」
私は玉子が大好きで、月見でも玉子とじでもうどんを頂きますが、もちろん釜玉も大好物です♪
ごぼう天と丸天が博多うどんでは定番とされていますが、きつねと月見と海老天は全国区の定番と言えるでしょう。
熱々のうどんが盛り付けられていますが、この下に生卵が隠されていて生醤油を回し掛け、あとは一気にかき混ぜると…
美しい…、思わずウットリしてしまうような仕上がりで、食指が突き動かされるのも仕方ありませんっ!
生卵が麺の表面にねっとりと絡んで、生醤油の芳ばしさと塩味が加わる事によって、前述の生醤油うどんを格段にグレードアップさせます♪
和製カルボナーラとの例えは、すでに言い尽くされた表現ですが、やはり玉子と炭水化物との相性の良さを、再認識させられる魅惑の一杯です!
3.これまた定番!茹で立て熱々のうどんで、食感の違いを噛み締める「釜上げ(580円・税別)」
ぶっかけや天ぷら系など、自分好みの具材でうどんを楽しむのは、全国共通の頂き方だと存じますが…
茹で立てのうどんが木桶に移され、熱々の状態をかえしで頂く釜揚げうどんは、やはり讃岐うどんの頂き方として外すことの出来ない一杯です。
九州でも、長崎県五島地方でお馴染み「五島うどん」でも、茹で立てを鍋からすくってつゆで頂く、通称「地獄炊き」と言う食べ方が存在します。
最近では讃岐うどんの某全国チェーン店が、釜揚げをフードコートでも気軽に頂けるよう貢献しておられます。
また、釜揚げと同様に「湯だめ」と言う食べ方が存在しますが、両者には決定的な違いがある事をご存知ですか?
讃岐エリアの方々には怒られるかも知れませんが、「湯だめ」は茹で上がった麺を水にさらして滑りを取り、麺を引きしてから提供されます。
これに対して「釜揚げ」は、茹で上がったままの状態で提供されるため、滑りが残ったままでコシもそんなに感じられません。
やはり自分が打った麺に、確固たる自信がないと出せない一品であり、頼んでいるお客さんが居ると一目置いてしまいます!
4.この店の密かな人気商品で、是非とも味わって頂きたい「かしわ天むす(200円・税抜)」
うどんだけでは足らない方に、いや、そうでなくても召し上がって欲しいこの店の人気商品です♪
福岡ではうどんのお供に「かしわ飯」と言って、鶏肉や牛蒡の炊き込みご飯を使ったおむすびが、定番と言っていいぐらい当たり前に注文されます!
そんな福岡人の味覚に、店主なりに答えを出した…かどうかは未確認ですが、鶏肉を使ったご飯として提供されています。
甘じょっぱいタレがご飯にも染みて、説明不要、見たままの旨さが口いっぱいに広がりますので、後は実際にお店で確かめて頂きたい一皿です♪
5.つゆでも味わって頂きたい、「ちくわ天うどん(530円・税抜)」
最後は、まるまる一本揚げられたちくわ天が浮かぶ、力強いルックスがたまらない「ちくわ天うどん」です!
穴の中まで衣で覆われて、きちんと中までパリッと揚げられており、サクッとした歯応えが楽しめる仕上がりです♪
つゆは節系と、いりこが複数使われている模様ですが、福岡人でもすんなりと頂ける味わいであり、店主なりのアレンジが施されている感じです。
麺の食感は僅かにコシがあるぐらいで、すすった瞬間の喉越しが心地よく感じられます。
また夏場は、このつゆを冷ました「冷やかけうどん」もあり、食欲がない時に頂く「素麺」の代りとして、ごくごくっと最後まで飲み干してしまう旨さです!