桜木町あるいは関内から大岡川を目指してプラプラ歩いていくと、都橋の裏手の路地に行列、行列、行列…
ここが野毛エリアでは有名なラーメン屋さん『ノ貫(へちかん)』。
そもそも、お店の名前を何て読むのか難しい(笑)
昼はラーメン屋さん、夜は日本酒専門の居酒屋という二毛作。ユニークな営業形態のお店です。
昼は行列必至のラーメン店
カウンターのみ9席。黒基調の店内は、清潔感があって落ち着きます。
魚介系の匂いがプンプンする店内。お腹が鳴る、鳴る。
お昼はラーメンのみの提供。メニューはその日によって変わりますが、だいたいスープ違いで3種類がラインナップされてます。
定番は「煮干しそば」ですが、日によって「渡蟹(ワタリガニ)」「雲丹(ウニ)」「烏賊(イカ)」、さらには「秋刀魚(サンマ)」、「オマール海老」や「牡蠣」が登場することも!
この日食べたのは、「雲丹(うに)そば」。
どろっとした粘度の高いスープ。
レンゲで一口飲むと、旨味がたっぷり。そして雲丹(ウニ)のコク!インパクト満点の味は、もはやラーメンを超えて別のジャンルの料理じゃないかと思うぐらい。実に独創的!
添えられているのは、薄切りのチャーシューとネギのみ。
正確に言うと、チャーシューというよりは、豚ロースを低温調理したものだそうです。
固めに茹でられた細麺がスープに絡んで、これは美味い。しっかりとした仕事ぶりが感じられる珠玉の一杯。
そして、忘れてはいけないのが「和え玉(あえだま)」。
要は「油そば」のような和えそばなんですが、多くのお客さんが注文してます。
こちらもラインナップは常時3種類。「黒酢」「イカワタ」「アサリ」などなど。「シュリンプカレー」があったりすることも。こちらも日によって味が変わるので、何を食べられるかはその日のお楽しみ。
この日は「浅利(アサリ)の潮和え玉」をチョイス。
ラーメンを食べ終わると、すぐに作ってくれます。
ぐちゃぐちゃっと豪快に混ぜて食べると、先ほどのラーメンとは全く違う味を楽しめる。
独創的なラーメンと独創的な和え玉。Wで楽しめて胃袋も大満足!
ちなみに、「和え玉」だけの注文はできませんので、ラーメンと一緒に食べましょう。
夜は日本酒専門の居酒屋
そして、『ノ貫』のもう一つの顔が、夜の日本酒専門居酒屋。
お酒は、神奈川の銘酒 大矢孝酒造の「残草蓬莱(ざるそうほうらい)」、「昇龍蓬莱(しょうりゅうほうらい)」のみを提供するというスタイル。
瓶ビールの赤星で軽く一杯。
メニューも夜仕様。日本酒に合うツマミがラインナップされてます。
まずは、「とりあえず」というおつまみを注文してみましょうか。
ウズラの玉子とネギの醤油漬けが出てきました。
塩辛いおつまみなので、ビールも良いけど日本酒に合いそう。
「炙り肉刺し」は分厚くてなかなかのボリューム。
ラーメンにトッピングする肉を厚切りにして炙って提供しているようです。
ジューシーな肉は、おつまみというよりは、充分に一品料理ですね。ワサビ醤油で食べると美味しい。
そろそろ看板の日本酒を。だいたい7~8種類ぐらいあり、どれにしようか迷います。店員さんに尋ねると詳しく教えてくれます。
お酒は、少量ならグラス、たっぷり飲みたい時は蕎麦猪口で。
炙り肉刺しを肴に日本酒。合う、合う。
ほろ酔い気分になったところで、〆にラーメン。
夜もラーメンが食べられるんです!
「本日の煮干しそば」はこれもだいたい3種類ラインナップ。店員さんが口頭で教えてくれます。
夜は、具なしのかけそばならぬ「かけラーメン」スタイルで出てきます。
濃厚な煮干しスープが、これまた日本酒に合う。
最後は、ラーメンのスープをつまみに日本酒をちびり。ある意味究極の飲み方かも(笑)。
昼はラーメン、夜は日本酒居酒屋で独創的なラーメンを楽しめるお店。人気なのも納得の路地裏の名店です。