東京には様々な「ラーメン激戦区」があるが、中でも熾烈なのが「高田馬場」。学生街であると共にオフィスや住宅もあり、サラリーマンや家族連れの姿もラーメン店で見かける。様々な味がしのぎを削っているので、好みに合わせて店を選べるのが嬉しい点。今回は早稲田通り沿いを中心に、西は「小滝橋交差点」から、東は「馬場口交差点」付近にかけての「最激戦区」から、味の傾向別に11軒を紹介します。
1.【鶏醤油】澄んだスープには鶏の旨みが満載!「らぁ麺 やまぐち」
ラーメン好きで自作をしていた山口氏が、数々の店舗での経験を経て、2013年に開店。看板メニューの「鶏そば」は、比内地鶏・吉備黄金鶏・みちのく清流若鶏といったブランド鶏を使ってとったまろやかなダシに、2種類の生揚げ醤油を使って仕上げて鶏油をかけて独特な香りと力強さを持ったスープ。国産小麦粉と石臼挽粉をブレンドした平打麺を、京都の人気製麺所に特注。チャーシューは2種類だが、鶏チャーシューはくず打ちで仕上げていて滑らかな食感をプラス。
魚介系を加えた「追い鰹中華そば」や、麺の個性が更に引き立つ「鶏つけそば」の他、季節限定メニューも次々と繰り出して、高田馬場界隈で有数の人気店になった。
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2.【豚骨魚介】行列を生んだあの味は今も健在!「俺の空」
2001年に開店して行列を生んだ店。軟骨や豚足、バラ肉などを含めた豚骨ベースと、宗田節や煮干などの魚介ベースによるWスープで行列を生んだ店。基本のラーメンは「掛け豚そば」。何よりも分厚い丼は麺茹で器の上で温めていて、アツアツの状態で提供される。なのでスープの温度が冷める事なく、豚骨のまろやかさや魚介の香りが損なわれる事なく食べ続ける事ができる。極細麺がスープの存在感を感じさせてくれる。
麺とスープをたっぷり楽しめる分具は控えめで、ほぐしたチャーシューとネギ、玉ネギが乗っている。つけ麺スタイルの「浸け豚そば」、まぜそばスタイルの「和え豚そば」も用意している。
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3.【濃厚豚骨魚介】濃厚な豚骨魚介スープのパイオニア!「渡なべ」
ラーメン好きが高じてラーメンコンサルタントになった渡辺樹庵氏が2002年に開店。様々なラーメンを創作する一方で、この店の基本である「らーめん」は、独特な味を守り続けて人気店であり続けている。
スープはまず、豚骨が持つ「濃厚さ」と「ゼラチン感」を煮出し、そこに魚介のインパクト溢れる素材を混ぜ込んだスタイル。東京で現在多くの店が採用している、豚骨魚介の濃厚スープを流行させたのは、この店からと言っても過言ではない。豚骨と魚介、双方の個性を際立たせたスープを、低加水の中太麺がしっかりと吸い上げていく。具には大ぶりのチャーシューに、特大で分厚いメンマが目を引く。つけ麺も人気の店だが、まずはこのラーメンを味わってみてほしい。
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4.【濃厚豚骨】豚骨を崩して旨み抜群のスープに!「kokoroBA」
早稲田通り沿いに2010年に開店した店。「はらがへったら うちにこい」と書かれた暖簾が印象的。学生向けに替玉のサービスなどをしていて、若者に人気を集めている。
基本の「博多らあめん」は濃厚な豚骨スープ。豚骨を12時間以上強火で煮込み、骨を突き崩す事で豚骨のエキスを徹底的に絞り出したもの。豚骨の中にあるゼラチン質などがスープに流れ出し、醤油ダレに負けないインパクトを発揮している。
麺は長浜ラーメンよりはやや太い細ストレート麺。チャーシューには豚角煮を使いつつ、博多ラーメンらしさキクラゲなどで表現されている。高田馬場で濃厚な豚骨スープを味わいたいなら、この店を欠かす事はできない。
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- kokoroBA
- ラーメン 都電荒川線 面影橋駅 徒歩6分
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5.【鶏塩】台湾と高田馬場をつなぐ味の架け橋!「屋台ラーメン 鷹流」
高田馬場駅から早稲田通りを小滝橋方向に進み、少し入った所に2008年開店。看板メニューの「白鶏麺」は、鶏の旨みを存分に出した透明なスープに蒸し鶏をトッピングしていて、台湾の屋台で提供される「鶏飯」の味をラーメンのスタイルで表現したもの。麺は北海道産小麦に五穀をブレンドした自家製中細ストレート麺を使用。化学調味料や保存料に頼らず、素材が持つ旨みを丁寧に引き出す一方で、卓上の揚げネギやナンプラーやお酢を加える事での味変も楽しめる。
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6.【塩】あっさりしながらアツアツの塩ラーメン!「麺屋宗」
早稲田通りと明治通りの「馬場口交差点」近くに2007年開店。人気店として話題を集め、日本各地のラーメンイベントに出店している事でも知られている。看板は「塩らぁめん」。鶏と魚介の旨みをしっかり閉じ込めつつ、塩ダレで奥行きも膨らませていて、決して単なるあっさり味ではない。丼を温めている為、スープは最後までアツアツ。
具には炙って油を落としたチャーシューや、水菜、糸唐辛子、揚げネギを加えているが、卓上の梅酢を入れるとさっぱりと食べ進められる。
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7.【味噌】人気店の味を継ぐアツアツ味噌ラーメン!「さっぽろ 羅偉伝」
元は札幌ラーメンの名店「純連」の東京支店だったが、2014年に独立して店名も変更。ならば看板メニューは「味噌ラーメン」。油がたっぷり浮いて湯気を立たせないが、スープを掬えば超アツアツのスープは純連ゆずり。麺も純連が用いる札幌「森住製麺」を使用。味噌をしっかり感じるタレが、しんなりと炒められたモヤシなどの野菜に馴染んで、濃厚な味わいを最後まで楽しめる。
札幌スタイルの醤油・塩ラーメンがある他、濃厚味噌ラーメン・味噌タンメンといったメニューも用意している。味噌味で温まりたいならまずはこちらへ。
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8.【つけ麺】濃厚な豚骨魚介つけ麺が大人気!「麺屋武蔵鷹虎」
新宿に総本店を置く「麺屋武蔵」が、2007年に開店させた支店。麺屋武蔵の各店は味が異なり、こちらでは豚骨と鶏ガラを長時間煮込んでから、鰹節の風味をしっかりと加えた濃厚スープを看板に。「濃厚つけ麺」はこのスープをつけ汁に使い、カネジン食品の太麺を使用。大盛でも同料金という仕組みも嬉しい。ガッツリしたインパクトなので、麺を少しつけるだけでも楽しめるので、大盛にしても飽きない。卓上の「虎ニンニク」「鷹唐辛子」を加えていけば更にパワフルな一品に。
「ら~麺」や「つけ麺」もあれば、トッピングの種類も豊富。季節限定品もチェックしたい。
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9.【まぜそば】名古屋からブレイクした台湾まぜそばの決定版!「麺屋こころ」
名古屋発で人気の台湾まぜそば。発祥店である「麺屋はなび」は東新宿に「新宿店」を立ち上げているが、そう遠くない馬場口交差点付近には、はなびの新山店主がプロデュースした「麺屋こころ」が2014年8月に開店した。
もちろん台湾まぜそばが看板メニューだが、写真は「チーズ入りカレー台湾まぜそば」。カレーソースとチーズが麺に混ぜ込まれていて、辛さとまろやかさが楽しめ、具をかき混ぜれば更なるインパクトが味わえる。麺を食べ終わったら「追い飯」を入れてもらい、残ったタレを混ぜて最後まで美味しくいただける。
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10.【鶏白湯】濃厚なスープにはトマトもマッチ!「鶏白湯麺 蔭山」
自由ヶ丘で人気の中華料理店「蔭山楼」が、2012年9月に開店させたラーメン専門店。蔭山楼でも人気の鶏白湯スープは「塩味」「醤油味」「担々麺」でも味わえるが、今回紹介したいのは、オリジナルの「トマト味」。
トマトペーストの酸味と鶏白湯の甘みが融合して、まろやかな旨みが後を引く一杯。具にはたっぷりの野菜とほぐした鶏肉と味玉、そしてチーズがかけられて、スープとの相性も抜群。一口サイズのライスもついてくるので、麺を食べ終わった後にスープに入れて、最後まで楽しめる。
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11.【焼麺】ラーメン?焼きそば?オリジナルで新しい!「焼麺 劔」
2011年に開店したこちらは。普通のラーメンもあるが、食べてほしいのはやはり「焼麺」。豚骨にジャガイモなどを使ったベジポタスープをブレンドしているが、そこに入る麺が独特。茹でた麺を鉄板で焼いていて、「モチモチ」と「パリパリ」の2つの食感が一つの麺の中に同居している。固まった部分はほぐしながら食べる事になるが、その食べ方も新しい。
スープの味を変えるアクセントは「鰹節」。小さいすり鉢に入っていて、すりこぎで自分好みの加減にすってからラーメンに入れ、味や食感の変化を楽しめる。
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- 焼麺 劔
- ラーメン JR 高田馬場駅 徒歩5分
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