目黒川沿いの住宅地の入り口に今夏、イタリア菓子のお店で『L'atelier MOTOZO』がOPENしました。イタリア菓子といえば名前が必ずあがる藤田総三シェフ。表参道の『Sol Levante(ソル レヴァンテ)』(こちらももちろんイタリア菓子専門店)でシェフを勤められていました。『Sol Levante』閉店後に独立オープンされたお店です。
1番人気は「モンテビアンコ」。イタリア語で白い山。つまりモンブラン(これはフランス語)ですね。この時期、季節限定で和栗Ver.がでています。「モンテビアンコ ジャッポネーゼ」です。
その名のとおり、真っ白な山型。
モンブランはメレンゲを土台に生クリームをのせて栗のクリームで覆うので茶色っぽい色になるのですが、『L'atelier MOTOZO』の「モンテビアンコ」は逆。栗のクリームの上に生クリームが重ねられています。
愛媛県産の和栗を使用。土台はチョコレートのダックワーズ。
生クリームにも和栗ペーストに負けない存在感があり、全体として重量な味わいです。
今なら4種の栗をブレンドした通常タイプの「モンテビアンコ」と和栗Ver.「モンテビアンコ ジャッポネーゼ」と食べ比べが出来ますで、ぜひ楽しんでください。
人気No.2はシュークリーム。
シューはフランス語でキャベツの意味。お菓子の形から、そう呼ばれています。
キャベツをイタリア語でいうとカーヴォロです。よって『L'atelier MOTOZO』のシュークリームは「カーヴォロ」。
もともとフランス菓子を勉強されていた藤田シェフがイタリア料理に転向されたのは、粉モノが好きだから。
その好みがあふれた一品で、パイ生地、シュー生地、サブレ生地の3つの味が一度に楽しめるシュークリームなのです。
下層のパイ、表面のサブレ生地はどちらもさくさくですが、微妙に異なる食感で、それらを中に詰まった生クリームとカスタードクリームを混合した軽い弾力のクリームがまとめています。生地にほんのり塩気もあって、夢中で食べ進めてしまうおいしさです。
ショーケースに並ぶお菓子にはチーズを使ったケーキが多かった印象。その中からマスカルポーネとクリームチーズの2種のチーズケーキが楽しめる「クーポラ」を頂きました。今秋の新作だそうです。
かまくらみたいに真っ白ドームはマスカルポーネとメレンゲのポワポワしたムース。ドームの下にはこってりとしたクリームチーズのタルトという構成です。乳味をたっぷり味わえるケーキですね。
ケーキケースの横には焼きたてのパイが並びます。
貝殻型の「スフォリアテッラ」はその繊細なひだに驚きます。
薄く薄く、とにかく薄く延ばした生地を重ねて作られるこのお菓子は自家製よりも成型品を輸入しているお店のほうが多いのだそうですが、『L'atelier MOTOZO』では自家製。ドライフルーツとリコッタチーズが包まれています。
洋梨のパイ「ペーレ イン カーチャ」はフレッシュな洋梨の半カットがゴロンと包んで焼いてます。歯を立てるとあふれ出す果汁。洋ナシのフレッシュさを絶妙に残してあり、熱が入ることで引き出された甘みを堪能できます。外連味のない美味しさです。洋梨はグランドチャンピオンを使用されています。
壁際の棚には巷ではなかなかお目にかかれない郷土菓子がたくさん。10種以上ありました。これらの焼き菓子は最新の有名女性雑誌の「手みやげ大賞2016」にも選ばれているんですよ。
写真右上から時計回りに。
「スブリゾローナ」 アーモンドが丸ごと入っています。“ボロボロに砕けた”という意味のお菓子。カリカリとした食感です。
「ブルッティマブォーニ」 メレンゲ。アーモンドとヘーゼルナッツ入りなのでじわっと味わい深い。
「サンペッレグリーノ」 ミルク風味の炭酸クッキー。北イタリアの温泉地の名物品なんですって。
「クルミーリ」 北イタリア、ピエモンテ州の伝統菓子。トウモロコシ粉のクッキーでプチプチとした感触があります。
「ヴィエンネージ」 バターリッチなクッキー。W型の絞り出しクッキーです。
「アーチェロ」 クルミ菓子。メープルシロップに浸したのちにオーブンで焼き上げられてます。
イタリアはチェルヴィア産の塩がまぶされているので、甘じょっぱい。香ばしい香りに止まらなくなる美味しさ。
お店はまだまだ進化中で、ゆくゆくはバール展開されるのかな、というスペースもあります。
店内はカウンター6席でイートイン可能。コーヒーといったカフェは午後からの提供になるのでご注意ください。
紹介しているお店はこちら!
店名:ラトリエ モトゾー
住所:東京都目黒区東山3-1-4
電話番号:03-6451-2389