上野駅から東へ徒歩5分ほどの場所にある、2012年開店の「さんじ」。店主の「きんちゃん」は元相撲取りで、オーストラリアのラーメン店で修業した経歴の持ち主。あっさり鶏ガラとこってり豚骨、二種類のスープを元にした様々なメニューを繰り出してきたが、2016年3月17日(木)に全面リニューアル!新作を試食させていただいたので、早速レポートします。
これが新作「黒全粒粉麺」だ!
リニューアルの鍵になったのは、小麦の表皮や胚芽までも粉にした「全粒粉」。これまでも全粒粉入りの中華麺は各地にあるが、全粒粉率が70%というのは、私が知る限り初めて。それだけ使った為、蕎麦のような色の麺だが、もちろん小麦100%。
開店以来「さんじ」に麺を提供してきた浅草開化楼に依頼し、何度も試行錯誤を重ねた後に完成したのが、全粒粉を極限まで入れた「黒全粒粉麺」。「他にないラーメンを」と熱く語ってきた店主の情熱がこの麺を生み出した。切歯14番手の太平麺なので、口にすればそのインパクトは絶大。啜るだけで小麦の香りがしっかりと鼻に届くもの。
ほとんどのメニューが、「黒全粒粉麺」入りにリニューアル。「さんじ」のあっさり基本メニュー「塩ラーメン(写真)」と「醤油ラーメン」は鶏ガラをベースに、鶏モミジ・昆布・鯵節・鰹節・椎茸・香味野菜・鶏油・煮干を使用。麺に負けないよう、スープも力強く味を増している。チャーシューは豚と鶏の2種類だが、今回から加わる鶏チャーシューは、朝挽きの新鮮な鶏肉を使用!
こちらは「さんじ」のこってり基本メニューである「とんこつ醤油ラーメン」。豚骨の滑らかなスープに醤油ダレが加わる力強いスープだが、そこにも「黒全粒粉麺」が抜群の存在感を示している。麺を啜れば豚骨の旨みと小麦の香りが混然一体になって、一気に完食させられる。
土曜日限定の「濃厚煮干」も登場
そして、土曜日限定の「濃厚煮干豚骨ラーメン」。煮干のインパクトを存分に出した「ド煮干スープ」は、入谷の「麺処 晴」との交流で製法を学んだもの。さんじがこれまでも得意技にしてきた「ド豚骨スープ」とブレンドし、「晴」の定休日である土曜日限定としてメニューに加わる。こちらの麺は黒全粒粉麺ではなく、シャッキリとした食感が新鮮な浅草開化楼の細麺を使用。苦みのある煮干と滑らかな豚骨が、細麺にもまとわりついてきて、口にすれば驚く事うけあい。
1ヶ月限定のかけラーメンも見逃すな!
今回のリニューアルにあわせ、私が共同編集人を勤める「ラーマガ」とのコラボメニューが1ヶ月限定で登場。それが「かけ髄麺 黒」(3/18~4/14、月~金→18:00から10食、土曜→11:00から10食)。「黒全粒粉麺」のインパクトを存分に楽しめる「かけラーメン」のスタイル。
あっさりした醤油味のスープにふりかけたのは、毎日店主が豚骨から取り出す「髄」。これが背脂以上のインパクトを出し、一杯のラーメンとして他にない個性を出している。麺と髄、スープと髄との相性も独特。新しい麺を存分に楽しめる「さんじ」、今こそ訪問すべき時です!
紹介しているお店はこちら!
- さんじ
- ラーメン 東京メトロ銀座線 稲荷町(東京都)駅 1番口 徒歩3分
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