『Passion de Rose(パッション ドゥ ローズ)』
白い壁にパキっと鮮やかな赤のドアと庇が映えるパティスリーが白金高輪にあります。オープンは2013年4月。
オーナーシェフの田中貴士氏は日本で修行された後フランスに渡り、パリの「des GATEAUX et du PAIN paris」でスーシェフを勤められました。帰国した後は、名だたる名店でシェフパティシエを。あのピエール・エルメ氏のもとで腕を振るったこともあるそうです。
店内もお店のコンセプトカラーである赤が、ショーケースにレジ台にとつかわれています。ロゴマークはシェフ自らデザインしたというバラ。
そして、ショーケースの中にも真紅の薔薇がならんでいます。
見てください!
可憐に花開いた美しい薔薇。これがケーキとは、にわかには信じ難い精緻さです。
「ローズ」は、土台はチョコレートのタルト。
薔薇の花びらは、フランボワーズとマスカルポーネチーズを合わせたクリームで出来ています。そしてこの花びらの奥にはガナッシュが絞られているという、作りこまれた逸品。
花びらの柔らかなたわみを表現しながらも、その形状が保たれる、こだわりの製法で作られています。1枚1枚丁寧な手作業の手間のかかったケーキです。
薔薇の花を贈るようにこちらのケーキを贈ってみるのはいかがでしょうか。一度見たら忘れない、とても印象的なケーキです。
「ローズ」以外にもうひとつ、シェフのスペシャリテがあります。「パッション」です。
店名のパッション ドゥ ローズは、情熱の意の「パッション」でもあるのですが、もうひとつシェフはパッションフルーツの意味もこめているそうです。シェフが大好きな食材なのだそう。
こちらのケーキもとても綺麗。TOPにちょこんと咲くパッションフルーツの花の飾りも可愛いですよね。
ドーム型のケーキはムースで出来ていることが多いのですが、こちらはもう少しこだわった構成です。
土台にはレモン風味のジェノワーズ。その上にたっぷりとベリーのジュレが入ります。こちらはぷちぷちと食感が残っています。上層はパッションフルーツのクリーム。ムースに近いような軽い食感でありながら、パッションフルーツらしい鮮烈な酸味もしっかり味わえます。この柑橘系の酸味とベリーの酸味が清らかなマリアージュを魅せています。
シェフはフランス伝統菓子を広く紹介していくことも目指されており、フランスのさまざまな地方や郷土菓子に根ざしたケーキを「今月のスペシャリテ」として展開されています。
「ガトーキャラメル」
テーマはブルターニュ。ブルターニュの特産物、バターとキャラメルをメインに構成されたケーキです。
砂糖と卵白で作ったメレンゲに、アーモンドプードルや少量の小麦粉を加えてできた生地でキャラメルとジャンドゥーヤを加えたバタークリームをサンドしています。ヘーゼルナッツ風味のキャラメルも忍ばせてあり、クリームにはクラッシュアーモンドもまぶします。
ナッツの風味が豊かで、かすかに効いた塩味が全体のコクを引き上げます。
真っ白な羽をまとったような可愛い形のケーキ、「ヴァシュラン リ オ レ」は驚くことなかれ、なんとお米が使われています。王冠をイメージして作られたそうです。
周囲をおおっているのは、ココナッツをまぶした軽いタッチのメレンゲ。いちごのソースがあしらわれた生クリームの下に、お米のクリームです。
ヨーロッパ発祥のスイーツにライスプティングがありますが、お米のスイーツというのはお米を主食としない世界各国では割とポピュラーなこと。「ヴァシュラン リ オ レ」にはお米をミルクで煮てアングレーズソースと合わせたクリームを入れています。お米の食感はあえて残しているそうでプチプチとします。中心にはた っぷりのいちごのジュレ入りです。
作りたてのおいしさも大事にしたいシェフは、ミルフィーユとシューアラクレーム
を、お客様の注文を受けてから、完成させる手法にしています。
うっとり夢心地にさせてくれるロマンチックなケーキに出会えるお店です。
紹介しているお店はこちら!
店名:Passion de Rose(パッション ドゥ ローズ)
住所:東京都 港区白金1-14-11
電話番号:03-5422-7664
FB:http://fb.com/729943850358105