カレーやラーメン、餃子に大衆酒場など、様々なグルメジャンルに特化して食べ歩きをされている著名ブロガーがキュレーターとなり、選りすぐりのグルメ情報を毎日お届けしている「メシコレ」。今回はキュレーターの皆さんの食べ歩き事情やグルメトレンドに迫るインタビュー企画として、ハンバーガーの食べ歩きブロガーであるTak@.さんにお話をお伺いしました。
都内を中心にハンバーガーショップに精通し、過去に食したハンバーガーは1,000個以上というTak@.さん。今回は、Tak@.さんの食べ歩き事情や意外と知られていないハンバーガーの魅力についてじっくりお話を伺いました。
ニッチなジャンルを攻める!Tak@.さんがハンバーガーを選んだ理由とは
●まず最初に、ハンバーガーの食べ歩きブログを始められたきっかけについてお伺いできますでしょうか?
実は、一番最初に書き始めたブログはハンバーガーに特化させたものではありませんでした。以前からハンバーガーはよく食べてはいましたが、それ以外にも焼肉について書いたり、タイ料理について書いたりと、特にジャンルを絞っていなかったんです。ただ、何十記事か書いたところで、「このままではダメだな」と思って方向転換しました。ブログというものは、キャラ出しをして尖らせないとダメだなと感じたからです。
それで、どういう方向で尖らせようかと考えたところ、ラーメンやカレー、エスニック系は競合となるブロガーさんがたくさんいるんですよね。その点、ハンバーガーは有名なブログもまだ少なかったので、これはアリだなと。それで、ハンバーガーを中心に尖らせていけばいけるんじゃないかと思って、「ハンバーガー ログブック」というブログを始めました。始めたことによりますますハンバーガーが好きになり今に至るわけです。
ブログ名の「ログブック」はスキューバダイビングをやる人が必ず書く過去のダイビング記録のことで、食べ歩きをブログに記していくことがスキューバダイビングのログブックに似ていたので、そこから名づけています。
●なるほど。最初からそこまで考えてハンバーガーを選ばれていたのですね!ちなみに、Tak@.さんは他にも複数のブログをやられていますよね?
はい、職場が築地に近くてよく食べに行っているので、「築地記録帳」という築地ネタのブログも書いています。ただ、築地関連もすごいブロガーさんがたくさんいたので、尖らせてアクセスを増やすというよりは、ただのメモとして続けていこうと思ってやっています。その他にも、その他にも、ハンバーガーと築地関連以外のグルメブログと、ITガジェット関連を含む、ライフスタイル全般のブログもやっています。ハンバーガーのブログにガジェット関連の記事を書くのはよくないと考えて、それぞれ別のブログで更新をしていっていますね。
このようにいくつかのブログを運営していますが、メインはハンバーガーで尖らせると決めて、ブランディングをしっかりやってきました。その結果、ハンバーガー仲間が増えてきたり、3年ぐらい前にGoogleさんの「Googleハングアウト」のサービスに関してお声がけいただいたことがきっかけで「マンスリーハンバーガーTV」という取り組みを始めたりと、露出を高めていけるようになりました。そういう積み重ねがあって、今メシコレでもキュレーターをやっているのだと思います。
ハンバーガーは1,000円超えでも高くない!1皿に様々な料理要素が詰め込まれたバランスのよい食べ物
●実際にハンバーガーは、どれぐらいの頻度で食べ歩いていらっしゃいますか?
頻度には波があるので一概には言えないのですが、平均すると週に2~3個を食べています。1年が50週あることを考えると、平均週2~3個を10年近く食べ続けているので、これまで1,000個以上食べてきたことになりますね。実際には地方に遠征したりしてまとめて食べたりすることもありますので、週に2~3回を上回ることのほうが多いです。
●Tak@.さんが食べ歩かれているのは、ハンバーガーの中でも素材や調理方法にこだわった「グルメバーガー」ですが、読者の方の中には、1000円を超えるようなグルメバーガーに馴染みがない方も多いかと思います。改めてTak@.さんが考えるグルメバーガーの魅力とは、どういったところにあるのでしょうか?
日本で「ハンバーガー」という食べ物を知らない人は、お年寄りも含めてほとんどいないと思います。それはマクドナルドさん、ロッテリアさん、ファーストキッチンさんなどが70年代からハンバーガーの普及を継続して頂いたことの賜物ですよね。
一方で、いわゆるファストフードのチェーン店さんは、ハンバーガーの値段を安くし過ぎてしまった部分もあるかと思います。一時は100円以下で売られていましたよね。その結果、一般的に「ハンバーガーは安い食べ物」だと認識されているのではないでしょうか。
しかし、ハンバーガーを構成する要素は、ミートパティがあって、パンがあって、野菜がある。グルメバーガーのお店は、いわゆるファストフードのお店とは違って、具材にもかなりこだわっていますし、料理として実にバランスがいいんです。ですので、定食のセットだと考えれば、ハンバーガー1個が1000円を超えてもそんなにおかしな話ではないんですよ。
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まずは押さえておきたい23区内のハンバーガー店 チョイス5
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●ファストフードとグルメバーガーは別の食べ物と思ったほうがいいのかもしれませんね。そういったグルメバーガーのお店を手がけられる方は、どのようなバックグラウンドがある方が多いのですか?
やはり最初にどこかのハンバーガーショップで経験を積まれた方が多いです。ただ、中にはイタリアンやフレンチで経験を積まれていた方もいらっしゃいますね。そういったジャンルで修行された方は、料理全体のバランスを調整する技術がありますよね。例えば、外苑前の「EAT」さんのシェフのMICHIさんは、サンフランシスコで賞をバンバン獲っていたフレンチの凄腕シェフだったそうですが、フレンチより安価に美味しい料理を提供したいという思いで、東京で小さな店舗でハンバーガーの店を始められたそうです。(今は、もう少し大きな店舗に移転されました)
ハンバーガーは素材や味付け、積み方などを含め、1皿の中に様々な料理要素を組み合わせることができる、料理人にとっても面白いメニューなのでしょうね。そういった高い技術を持った方が、ハンバーガー界には多数いらっしゃるのだと思います。
実はコスパが高いハンバーガー飲み!オススメは毎月限定の「マンスリーハンバーガー」
●このインタビューを読んでグルメバーガーに興味を持ち始めた読者の方も多くいると思いますが、実際に食べに行くとなると、きっかけをなかなかつくりにくい印象もあります。初めてグルメバーガーを食べに行く場合、どういうシーンで行くのがおすすめですか?
ハンバーガーは「こう食べなきゃいけない」っていう決まりがないのが魅力です。昼でも夜でも、デートでも家族とでもいいと思いますよ。私は朝ごはんとして食べたりもしますし(笑)。ハンバーガーとアルコールを含むドリンク類、それにサイドメニューをいくつか頼めば十分お腹いっぱいになりますので、居酒屋などに飲みに行くことと比べても、コストパフォーマンスや満足度は十分高いと思いますよ。
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ハンバーガーとビールは気軽な飲みに最適!好立地のお勧め3店
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●今ハンバーガーがアツいエリアや最新のトレンドなどはあるのでしょうか?
エリアとしては、今回のインタビューで訪問したHohokamさんもそうですが、表参道から明治神宮前辺りが断トツでアツいですね。
トレンドについては、焼肉でいうところの熟成肉のような、明確なトレンドはそこまでないです。それよりも、私が推しているのは毎月の限定メニュー、いわゆる「マンスリーハンバーガー」です。これは月ごとに旬の食材などを組み合わせて各店が工夫を凝らすスペシャルメニューのことで、これをやっているお店には、やはり「もう一度行ってみよう」という再訪の動機が生まれますよね。もちろん、限定メニューを開発する余力のあるお店でなければ難しいところではありますが、毎月工夫を凝らしているハンバーガーを皆さんにも楽しんでいただきたいです。
●マンスリーハンバーガーという点では、Tak@.さんご自身も、冒頭で話に上がった「マンスリーハンバーガーTV」を取り組まれていますよね。これはどのような経緯で始められたのでしょうか?
GoogleさんがGoogle+というSNSを始めて、その中にYouTubeチャンネルを通じてライブ発信できる「ハングアウトオンエア」という機能がリリースされました。そのタイミングで「ハングアウトオンエアを使った取り組みが何かできないですか?」とお声がけいただいたんです。それまでもハンバーガー好きの仲間と毎月色々なお店を食べに回っていたので、その様子をハングアウトオンエアを使ってライブ配信してはどうか?ということになり、「マンスリーハンバーガーTV」を始めたんです。毎月第1水曜に、お店からのライブ配信という形でハンバーガーの魅力をお伝えし、多少でもお店の支援になればと思っています。この取り組みはもう3年以上伝え続けていますね。
▼マンスリーハンバーガーTVについて▼
http://burgerplus.blogspot.jp/
●ブログだけではなく、様々な形でハンバーガーの情報を発信し続けているわけですね!最後に、Tak@.さんがハンバーガーブロガーとして今後目標にしていることはありますか?
ハンバーガー業界の売上や世の中の認知度に寄与できればいいなと思っています。今までハンバーガーを美味しく楽しませていただいてきましたので、その恩返しという意味もこめて今後も情報を発信していきたいですね。
いかがでしたでしょうか?意外と知られていないハンバーガーの魅力や奥深さを知って、美味しいハンバーガーをかぶりつきたい!と思った方も多いのではないでしょうか。この記事を読んでハンバーガーやTak@.さんについてもっと知りたいと感じた方は、ぜひこちらもチェックしてみてください!
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https://mecicolle.gnavi.co.jp/curator/taka/
▼Tak@.さんの食べ歩き情報はこちら▼
http://logtaka.com/
(撮影協力:Hohokam)