今年も、注目すべき冷やしメニューが続々と登場しています。今回は9軒の冷たい味を紹介します。見た目に美しい冷やし麺、スタンダードな冷やし中華にひと味加えたスタイル、ラーメンと区別がつかない冷やしラーメンなど、アプローチは様々。是非この夏の味を楽しんでください。
1.野菜たっぷり、ビーガンだって旨みも十分「麺屋武蔵@新宿」
「エビベジ冷やし麺」1日10食限定、7月末まで予定。
「エビベジ」とは、栃木県に拠点を置く自然農園「海老原ファーム」で作られる野菜の事で、海老は入ってません。それどころか、今回の麺屋武蔵の限定は、魚介も肉も使わない「ビーガン」の一杯になっています。
毎日海老原ファームから届く日替わりの野菜15種類前後を角切りに刻み、焼いたり炒めたり、その野菜にマッチした調理を施している。なのでその日によって変わる獲れたての味が楽しめる。野菜の上にかかるビシソワーズには4種類、スープに使っている葉野菜を加えると、全部で30種類程度の野菜が入っている。オリーブオイルなどで味付けもしっかりしていて、炒めた芋類が肉っぽい風味を加えていて、ビーガンであっても物足りなさが一切ない。すっきり澄んだスープと野菜を最後まで味わいたくなる、独創的な冷やし麺。
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2.冷やし中華に楽しめる一工夫をプラス!「ミライゑ@志茂」
「スタミナ☆冷やし中華」1日10食限定、夏季限定。
2014年11月開店なので、今年が初の冷やしメニュー。オーソドックスな冷やし中華をベースに「懐かしいけど新しい」スタイルを目指したとの事。溜まり醤油を加えた黒醤油スープに、ニンニクオイルを効かせたスタイル。麺は太麺と細麺から選べるが、ご主人によると太麺がオススメとの事。丁寧に茹でた麺をしっかり締めているので、モチモチした食感と太麺の力強さが口の中に広がる。
具で目を惹くのは、温玉とそこを囲むトマトのマリネ。程よく酸味を加えつつ、スープには酢が少なめ。酢を出してくれるので、酸味の強い一般的な冷やし中華が好きな人も苦手な人も満足できる。
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- noodle kitchen ミライゑ
- 北区赤羽のラーメン店 東京メトロ南北線 志茂駅 2番出口 徒歩5分
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3.食べて涼しいサンマ風味!「二代目にゃがにゃが亭@三河島」
「冷たいおつゆのさんま香油中華そば」8月末まで予定。水曜日は提供なし。
三河島の名店「二代目にゃがにゃが亭」の夏季限定メニュー。何といっても、中華そばと見まごうばかりの見た目に驚かされる。しかし、丼もその中も驚くほど冷されていて、外の暑さを忘れさせるほど。
しっかり締めた自家製麺の力強さに負けないのが、一晩かけて冷された、トロトロの「おつゆ」。口に含めばその冷たさと、とろみが一気に舌を覆う。この冷たいとろみは他の店にはないスタイル。中華そばでも加えられるサンマ香油が、冷たいおつゆとも馴染んでいる。
鶏ムネ肉を使ったチャーシューも冷たさを邪魔しない。また、冷たい大根おろしをボール状にして乗せていて、サンマが薫る醤油味にマッチしている。見た目にスタンダードだが食べればその個性を感じられる一杯、要チェックです。
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- 二代目にゃがにゃが亭
- ラーメン JR常磐線 三河島駅 徒歩1分
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4.納豆を使った冷やし麺と、名店直伝の坦々麺!「さんじ@上野」
2012年に開店したこちらは、元力士の元気なご主人が様々なメニューを提供している。この夏は2種類の冷やしメニューが登場!
「冷やし隠玉納豆麺」夏季限定。
麺の下に生卵を隠した汁無しの「隠玉麺」は独自のアイデア。通常は油そばスタイルだが、夏季限定メニューとして、その冷やし版が登場。浅草開化楼の細麺をシャッキリ茹で、しっかり締めてから、卵と醤油ダレ、ネギ胡麻海苔と、なんと納豆をトッピング。もちろん麺をかき混ぜ、納豆のとろみで一気にさっぱりと食べられる、アイデアが光る一杯です。
「冷やし担々麺」昼夜各10食、夏季限定。
もう一つの冷やしメニューは、人形町の名店「麺 やまらぁ」の夏季メニューに感銘を受けた店主が、やまらぁのご主人に教えを受けたもの。担々麺のタレやラー油、挽肉などのトッピングは「やまらぁ」のスタイルだが、スープや麺が異なるので、独特なスタイルを味わう事ができます。器でも感じる涼しさもあわせもった一杯です。
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- さんじ
- ラーメン 東京メトロ銀座線 稲荷町(東京都)駅 1番口 徒歩3分
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5.透明感溢れる冷やし担々麺!「チラナイサクラ@御徒町」
「冷やし担々麺」夏季限定。
御徒町ラーメン横丁に昨年開店した「チラナイサクラ」。つまみも豊富でお酒も飲めて、締めのラーメンまでも楽しめるので人気の店。この夏の限定メニューとして「冷やし担々麺」が登場。
あっさりしたスープにゴマダレをあわせて、その双方の味を楽しめる。たっぷりの野菜で食べやすく、ピリ辛の挽肉は温かい。信州の小麦を使った、モチモチツルツルした太麺も締められていてマッチしている。呑んだ後でも、この一品でもしっかりとした味になっています。
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- チラナイサクラ
- ラーメン JR京浜東北線 御徒町駅 南口 徒歩1分
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6.辛さと酸味の赤いシリーズ!「TETSUグループ@関東各地」
「赤い冷製モンゴリアンヌードル」8月末まで限定。
つけめんTETSUグループでは、各店舗店長が創作した冷やしメニューのコンペを実施。その審査の席には私も立ち会ったが、その優勝作品を小宮店主がブラッシュアップ。TETSUグループのうち「つけめん TETSU」「江戸前中華そば きみはん」「鶏と魚だしのつけめん 哲」の22店舗で食べられる。
鰹だしをベースにたっぷりの唐辛子に山椒も加えた挽肉が辛味を加え、ゴロゴロ入ったトマトが酸味をプラス。夏らしい爽快さが感じられる。平打ちのピロピロした麺の食感も後を引く。ネギの上に乗ったおろし生姜を入れる事でスープの味わいも変化して、最後まで飽きずに食べられる冷やし麺です。
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冷たさが舌を涼しげに覆う時雨模様!「蔦の葉@庚申塚」
※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。
「煮干時雨」夏季限定。
「Japanese Soba Noodles 蔦」のネクストブランドとして、2014年に開店したこちら。蔦で人気だった冷やしメニューも、昨年からはこちらで販売されている。冷した煮干ベースのスープが舌にガツンとくる味わいだが、えぐみにならない程度の苦味が感じられ、舌に印象を残してくれる。茹でた後に氷水でしっかりと締めた麺が、スープを丁寧に拾い上げてきて、口に啜り込めば、暑い日でも「すぅー」っとした清涼感溢れる後味が楽しめる。
冷たくても噛みしめて美味しい鴨肉チャーシューも抜群。カボスやワサビによる味変も楽しい。煮干好きには見逃せない夏の逸品です。
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店名:蔦の葉
納豆を混ぜ、クセになる冷たさと辛さ「カラツケグレ@御徒町」
※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。
「冷し納豆辛そば」7月末まで予定。
足立区に本店を持ち、この4月に御徒町に出店した「カラツケグレ」。焼肉店「醍醐」が手がける辛つけ麺専門店。夏季限定メニューは、浅草開化楼の太麺に辛いタレをあわせた冷やし麺。具にはたっぷりの山椒で味付けした挽肉が乗り、辛さだけでなく痺れも味わえる。麺の下に納豆が隠れていて、かき混ぜながら辛いタレ、挽肉や納豆を麺で引き上げる。食べれば一気にインパクト抜群。
たっぷりの白ネギと太く刻んだ青ネギの奥には絹ごし豆腐が鎮座している。こちらはかき混ぜずに、麺を食べ終わった後に残る、辛いタレと納豆を、豆腐で掬いながら食べるのがオススメとの事。この相性もよく、気付けば丼を空っぽになる。納豆好きなら是非食べてほしいです。
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店名:カラツケグレ
あっさり味に梅ジュレで清涼感アップ!「たかくら@関東各地」
※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。
「金の冷やしそば」8月末まで限定。
つけめんTETSUグループの冷やしメニューコンペでは「赤い冷製モンゴリアンヌードル」が優勝したが、それに負けない完成度を感じた「金の冷やしそば」が、グループ店の「博多豚骨 たかくら」4店舗で販売されている。
あっさりしたスープはキンキンと冷され、じんわりした旨みに和風の面持ちを感じる。ネギの他にシソもたっぷり乗っているが、何といっても目を惹くのが赤い梅のジュレ。これがスープの味を徐々に変化させてくれる。チャーシューの代わりに豚バラ肉を乗せているので、脂が必要以上に流れる事がない。
シャッキリ茹でられた細麺がスープに馴染んでいる。「たかくら」では二玉まで替玉無料だが、この冷やしそばでも替玉が可能。たっぷり食べたい人の需要にも応えてくれる。
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店名:博多豚骨たかくら 日本橋室町店
▼こちらでも注目の冷やしラーメンを紹介しています!
見た目にうっとり!食べてひんやり!注目の冷やしラーメン3軒
https://mecicolle.gnavi.co.jp/report/detail/6886/
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