フレンチの技法も活かした個性派！「らぁ麺屋まるみ＠藤枝」

　フランス料理店を営んでいたご主人が、2010年にラーメン店に衣替え。店内も、どこかフレンチのような凛とした雰囲気が漂っている。メニューは豊富で、麺も「極細ストレート」「手もみ中細」「平打ちストレート」の３種類から選べる。それぞれにご主人の丁寧な技を感じられる。

　「冷やしラーメン」は、志太系中華そばでお馴染みのスタイルだが、冷たいスープの甘さを控えていてごくごくと飲める。このラーメンには、志太系中華そばの特徴でもある「平打ちストレート麺」を合わせたい。刻んだ大葉の香りが、他の店にない爽快感をプラス。

　「海老塩ラーメン」は、真っ赤な海老油が見た目に映える。動物系の旨みを湛えたスープに、滑らかな海老の味と香りがしっかりプラス。細麺がマッチしていて、ラーメンらしさもしっかり楽しめる。

鶏も煮干しも本気の味で行列店に！「めん奏心＠金谷」

　2010年に開店し、平日でも行列を作る人気店に。「煮干そば」と「丸鶏中華そば」を二枚看板に、季節メニューを様々に繰り出している。メニューは豊富ながら、スタッフがサポートしながら、ご主人が次々と仕上げていく。その仕事ぶりも見事。

　「丸鶏中華そば醤油」は、ご主人自らが見極めた最良の鶏を丁寧に煮出した、上質な澄んだスープ。醤油ダレのしっかりした味付けが飲みごたえを出しながら、すっきりした後味。極太メンマにチャーシューも美味しく、一気に完食できる一杯。

　夏季メニューの「冷煮干そば汐」は、煮干味を存分に引き出した冷たいスープに、きっちり締めた細麺が入り、夏にぴったりの味わい。煮干の苦味がアクセントになり、見逃せない夏の味として楽しめます。

修業先に劣らぬ濃厚豚骨マー油ラーメン！「味わい亭＠御前崎」

　2007年開店で、週末は行列もできる御前崎の人気店。ご主人は神奈川県の人気豚骨ラーメン店「なんつッ亭」で修業したとの事。

　「らーめん」は豚骨ベースの濃厚なスープにモヤシが乗り、たっぷりの黒マー油がかけられていて、修業元のイメージを受け継いでいて、食べごたえ抜群の一杯。

　「和とんこつ」は「らーめん」とよく似たビジュアルだが、スープに鰹節などの魚介スープをブレンドしていて、ややあっさりさせながら、力強い食べごたえを感じさせてくれる一杯になっています。

みんなラーメンを食べる老舗蕎麦屋！「まるか＠掛川市横須賀」

　掛川市の南西部、合併前は横須賀町だった街角に佇む、江戸時代末期創業の蕎麦屋。現在の店主は六代目という歴史ある店。平日の昼に地元の常連さんが行列を作っている。店内のメニューは「蕎麦・うどん」が先頭だが、我々が入店してから退店するまで、全員がラーメンとチャーシューメンを食べていた。ラーメンをメニューに入れたのは先代からだそうだが、その人気ぶりには驚く。

　その「ラーメン」は、鶏ガラをメインに節類や豚骨も入れて４～５時間煮立てたという、あっさり澄みきった醤油色のスープ。ネギ油でインパクトが加えられている。中太でツルツルした食感の自家製麺も、和の味を感じつつも、ちゃんとラーメンにまとめられています。固めの、味が染みたチャーシューも、オーソドックスな中華そばらしさを楽しめる一杯。出前もこなしていて、地元に馴染んでいる名老舗です。

魚介を丁寧に感じる醤油ラーメンとつけ麺！「ヤマシロ＠磐田」

　2013年に磐田市の郊外に開店したラーメン店。ご主人は東京で修業してきた方で、さっそく人気店になっている。

　「醤油ラーメン」は、淡く醤油色がついたスープで、魚介香味油も加わってじんわりした旨みが広がっている。平打ちの細麺が素直にスープを掬い上げ、力強い芯ある味わいを楽しめる。丁寧に味付けされ、肉質も脂もしっかりと感じられる焼豚チャーシューも見事。

　「つけ麺」は澄んだスープの中に魚介の旨みが感じられ、酸味もしっかり加えられて幅広い世代に馴染まれるスタイル。もう一つの看板メニュー「羽根餃子」も、分厚い羽根が餃子に張り付いていて独特の一品。是非ラーメンと一緒に食べてみてほしい。