暑さが増すこれからの季節、涼を呼ぶ夏の蕎麦で一涼み
暑いと食欲がなくなるという方も多いだろう。そういうとき、せいろやざるそばをツルツルッとやるのもいいが、五感で涼を味わう蕎麦なんてどうだろう。
例えば、すだちの輪切りが、器の全面にのった冷かけのすだちそば。浴衣美人を思わせる涼しげな雰囲気に、日本人の粋を感じるというものだ。
これが食べられる店は、銀座にある「手打きだ」。場所は、煉瓦亭とグリルスイスの間。そう広くない間口の店。有名店に挟まれて、中々気付きにくくはあるが、むしろ、店が静かで好ましい。
キリリと冷やした器には、透き通る冷たいかけ汁とそこに浮かぶすだちの輪切り。果実の部分から蕎麦が透けて見えるのが、涼やかでなんとも色っぽい。
細面ながらも食べ応えのある蕎麦を啜ると、すだちの皮の青さを滲ませた爽やかな酸味と香りが鼻を抜ける。蕎麦が喉を滑る頃には、清々しいすだちのそれと柔らかい出汁の香りが折り重なり、残る香りもまた麗しい。
見て触れて涼しく、口にして冷たく、香りで清々しく。五感で感じる涼味は、単に冷たいものを口にするのとは違う心地良さがあるのだ。
紹介しているお店はこちら!
- 手打 きだ
- そば 地下鉄有楽町線 銀座一丁目駅 徒歩3分
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