新潟県長岡市へGO!
ご当地グルメ研究家の椿です。
さて、今回は新潟県長岡市へ。
長岡と言えば夏の花火大会が有名で、いろんなご当地グルメもあるエリア。
本日はランチを食べに、ある洋食屋さんへやってきたよ〜。
入口の看板が示すように、ここは辛さ50倍カレーが人気のレストランナカタ。
でも、椿の目的はカレーではなくカツ丼なの!!
時刻は13時ちょっと前。
年配のご夫婦、ママと2、3歳くらいの男の子などが座っており、周辺のサラリーマン風のお兄さん達は漫画を読みながら料理を待っていた。
地元で愛されている感が満載で何だか和むわ・・・・・・
ランチタイム(11:30~15:00)はカレーやカツ丼をはじめとするメニューが全て味噌汁付きで、なんと600円から800円と、とってもリーズナボー!
その他にも、チキンカツ、唐揚げ、しょうが焼き、レディスセットにステーキなど充実した内容で、週に何度か通っても飽きなそう♪
洋風のカツ丼???
実は、新潟では「カツ丼」といえば卵でとじてないのが当たり前!
新潟には二大ご当地カツ丼が存在し、そのひとつは新潟市を中心としたタレカツ丼。
丼に盛られたご飯の上に、甘辛い醤油ダレにくぐらせた小ぶりのカツがゴロゴロとのっているもの。
そして、もうひとつが長岡市の洋風カツ丼なのだ。
いわゆる普通のカツ丼は「丼」で出てくるものだと思うが、長岡のカツ丼は平らな「洋皿」に野菜と共に盛られており、フォークで食べる。
ホラね、このとおり。
確かに一般的にイメージするカツ丼とは見た目が全く違うでしょ?
ツヤツヤでテローンとした謎のソースがかかったカツ。
片栗粉などでとろみをつけたような、あんかけっぽい感じにも見えて、和洋折衷チック?
・・・とにかくいただいてみようではないか!
洋風カツ丼、いざ実食!
あー、コレ美味しいっ!
でも何だろう、知ってるようで知らない味がするぞ(笑)
生パン粉を使ったフワサクのトンカツ。
ケチャップ系の甘酸っぱい濃厚なソースなんだけど、やや醤油というか、味噌っぽい風味も感じられ、ほんのり和風の雰囲気も醸し出してる。
粘度が高いおかげで、ソースがカツとご飯とよく絡まるのがまたイイ!
「洋風」なのにところどころ、ひょいっと「和」が顔出すような、何とも不思議なソースだが、カツの脂と一緒になるとサッパリ食べさせてくれるね。
+90円でソフトドリンクが付けられるので、アイスコーヒーを頼んだ。
カツ丼を平らげた後にちょうど良い、至福のコーヒータイム♪
しかし、この洋風カツ丼はなんでこういう謎ソースが使われているんだろうか。
元祖・小松パーラーのレシピを守る中田さん
洋風カツ丼は、昭和6年(1931)創業の小松パーラーが元祖だ。
まだまだ洋食が一般市民に浸透してなかった昭和初期。
少ない食材でたくさんの人に安くて美味しいものを食べてもらうために工夫を凝らして生まれたのが、このケチャップベースのソースだったらしい。
レストランナカタのオーナーである中田さんは若い頃に小松パーラーで修行しており、初めて洋風カツ丼を食べたときは、その美味しさに驚いたそう。
このメニューは周辺に広まっていき、今や長岡市民のソウルフードとなった。
現在は洋風カツ丼を提供するお店が30軒以上あると言われ、ソースがケチャップ系ではなくデミグラス系のお店も多い。
残念ながら、小松パーラーはご主人が亡くなったため閉店してしまったが、中田さんが修業時代に覚えた元祖・洋風カツ丼の味を今も守り続けている。
長岡を訪れたら、やはり一度は元祖のレシピの洋風カツ丼を食べてみてほしい。