銀座の顔はいくつもあるが、古くから洋食文化が華開いたのも銀座の顔の一つだろう。老舗の洋食店も多く、銀座発祥の洋食メニューも多い。今回は、そんな洋食の中でも、人気の高い「オムライス」を厳選してご紹介。
オムライスといえば、ここは外せない。老舗洋食店の元祖オムライス
日本の洋食を作って来たといっても過言ではない、煉瓦亭。創業は明治28年。ポークカツレツやカキフライなどの元祖はここであると言われているが、オムライスの元祖もここだそうだ(諸説有り)。
その元祖オムライスは、ケチャップライスを玉子で包んだものではなく、玉子とご飯、具をあらかじめ混ぜ合わせて、オムレツ状に焼いたもの。見た目にしっかりと焼けて、玉子が焼けた香りもするのに、中は玉子リゾット、はたまた玉子かけご飯のように、絶妙にとろとろ。酸味とコクのあるケチャップが懐かしさとアクセントを与えて、元祖だけれども廃れない、唯一無二の一級品だ。
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スタンダードなオムライスといえば、やっぱり街の洋食店
ケチャップライスを薄焼きの玉子で巻いたスタンダードなオムライスといえば、レストラン早川。三原橋交差点近くにある洋食店で、こちらも創業80余年と長い歴史のある店だが、「老舗」というよりも、「昭和な街の洋食店」といったほうが似つかわしい。
黄色も鮮やかなぷっくりと盛り上がった愛くるしいルックス。内側がやや半熟の薄焼き玉子の中には、細切りの玉ねぎと縁の赤いハムの入ったケチャップライス。もっと郷愁を感じたいならば、+100円の大盛りがいい。あの懐かしい銀色の洋食皿に黄色いオムライスが鎮座して登場する。
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とろとろ系オムライスの最高峰 歌舞伎役者も贔屓にするオムライス
昨今人気のとろとろ系のオムライスといえば、喫茶YOUのオムライス。歌舞伎座横にあることもあり、贔屓にしている役者も多い。
そのオムライスは、ケチャップライスにオムレツを乗せたスタイル。特長なのは、そのオムレツ。むっちりぽってりとして、皿が動くたびに、ぷるんぷるんと震えて揺れる。割ってみると、中はもちろん、半熟でとろっとろ。たっぷりと混ざった生クリームとバターで味わいもリッチで、口福感満天だ。
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見た目にも食材にも、こだわり一杯のオムライス
三原橋地下街近くのビルにあるカフェレストラン。フルーツがふんだんにのったフルーツカレーも有名だが、もう一つの名物が、「こだわりのオムライス」だ。
先ずは、その焼き目一つない鮮やかな黄色と赤いケチャップに魅入られる。その美しい玉子は、想像するよりも厚めでしっかり。けれども、中は8分ほど熱が入った柔らかさで、チキンライスにしっとりと絡む。
チキンライスも魚沼産のコシヒカリと大山鶏を使った拘りもの。だからこそ、しっかりとした玉子とチキンライスが見事に調和して、見た目だけでなく、食べてもうっとりするのだ。