様々な新店、老舗、話題店が激戦を繰り広げる名古屋市内のラーメン。見逃せない味が次々と出現してくる。最近チェックした名古屋市のラーメン店の中で、21世紀に開店したニューウェーブとも言うべき5軒を紹介します。観光や出張の折のラーメン選びの一助にしてください。
今昔支那そばとらぁ麺の二本立て!「麺家喜多楽@東別院」
2001年に創業し、2003年に今の場所に移転してきた、名古屋のニューウェーブラーメンでは草分けのお店の一つ。メニューは「今昔支那そば」と「らぁ麺」の塩と醤油味の計4種類を基本に、油そば、夏季のつけ麺、冬季の味噌ラーメンがラインアップ。
「今昔支那そば(塩)」は「完全無化調」を謳い、名古屋コーチンなどを使った動物系スープと、魚介系スープをあわせたダブルスープ。すっきりしながら、鶏油の効果もあって印象に残る味。平打ちの細ストレート麺もスープを邪魔せずに、啜れば口の中に印象が残る一杯。具には炙ったチャーシュー、水菜、メンマ、ネギと海苔を乗せ、物足りなさは感じない。
「らぁ麺(醤油)」は豚骨鶏ガラを使った白湯スープをベースにしている。今昔支那そばよりはこってりしているが、こってりさせすぎない深みのある味わいはまろやか。
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ラーメンも沖縄そばも食べるべき!「麺屋玉ぐすく@今池」
2012年、今池に開店したオシャレな雰囲気を持つ店。沖縄出身で名古屋で修業したご主人。なので、メニューに「沖縄そば」と「ラーメン」が並んでいるが、これって珍しいかも。
「鶏そば(醤油)」は、鶏が持つ清湯スープの力強さが、醤油ダレで輪郭を加えられている。低温調理チャーシューも味わいをプラスしている。
「ソーキそば」のスープは軽く濁った塩味で、自然に飲めるもの。つるんとした生の平打ち太麺は、茹で麺を使う事が多い沖縄そばの世界にあって、茹でたての存在感が光っている。具には針生姜とネギ、そして薩摩揚げ(沖縄では「天ぷら」と呼ぶ)が乗り、醤油で煮込んだソーキは別皿で提供される。柔らかくてインパクトも十分。
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店名: 麺屋 玉ぐすく
住所:愛知県名古屋市千種区今池1-6-8
電話番号:052-734-4660
ブログ:http://ameblo.jp/sokisoba77/entry-12020130882.html
呼び戻しで積み重ねた濃厚な豚骨スープ!「一陽軒@塩釜口」
2013年に開店したばかりだが、早くも人気店に。店主は老舗「好陽軒」の息子さんだが、東京と博多で修業した豚骨ラーメンを、自家製麺で提供している。
基本メニューの「特上豚骨」のスープは、羽釜で長時間煮込み、残ったスープに次の豚骨を継ぎ足す「呼び戻し」で作られる濃厚な豚骨ベース。醤油ダレも加わっていて、まろやかで力強い。自家製の中太麺には、固さだけでない力強さもある。トッピングされるメンマは「好陽軒」からの流れを感じるが、麺やスープでは「親離れ」をしている。
「特上黒豚骨」は、その一杯にマー油を加えて更に濃厚になっている。どちらもライスがマッチしそうなほど濃厚なラーメンが楽しめる。
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店名:特上豚骨 自家製麺 一陽軒
住所:愛知県名古屋市天白区植田西2-1601
電話番号:052-802-5525
じんわり旨みが立ち上がる無化調ラーメン!「汐そば雫@堀田」
2013年に開店した新店。木を使ってカフェを思わせる雰囲気ある内装もあって、早くも人気を集めている。
「汐そば」は名古屋コーチンをメインにした動物系と、煮干などを感じる魚介系のスープをブレンド。そのままでも飲める自然さがあり、素材の味をそのままスープに馴染ませている。もちろん化学調味料不使用。低加水の細ストレート麺にスープが絡んでくる。
「醤そば」は小豆島の再仕込み醤油を使っていて、ラーメンらしさを感じながらスープの独特な淡い味わいも丁寧に伝わってくる。
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店名:汐そば 雫
住所:愛知県名古屋市瑞穂区下坂町4-15
HP:http://shizuq.info/top.html
山形の人気ラーメン店出身の実力派!「ふくろう@上飯田」
2013年に開店したこちらは、新横浜ラーメン博物館にも出店している、山形県赤湯の「龍上海本店」で修業したご主人。休日には行列も伸びる人気店になっている。
「からみそラーメン」は龍上海の看板メニューを踏襲した一杯。味噌味をまといながらも、動物系素材をメインに魚介系も加えたスープの味わいがしっかり感じられる。手もみで縮れた平打ち太麺がスープを勢いよく拾ってくれる。中央に乗った「辛味噌」をスープに徐々に溶いて、辛くニンニクの味も加える事で、最後までラーメンを楽しめる。
「しょうゆラーメン」は、スープと手もみ麺の力強さをダイレクトに楽しめる。油も加わっていて意外とこってり感もあり、たっぷりかけられた青海苔が薫り高い。