人気の「やかんそば」で出汁を味わう！「八重食堂＠名護市」

　名護市の路地に佇む老舗。麺は名護周辺では多い平打ちで、見た目は「きしめん」にも近い。啜ればその麺が唇をピタピタと叩いていく。茹でた麺と具だけが丼の中にあり、

スープはヤカンに入っているので、自分で好きなだけ注ぐスタイル（写真下）。アツアツの鰹出汁で麺をほぐし、スープを飲む間に麺を啜るのがベストなスタイルと思う。醤油がしっかり染みたソーキの味の濃さが、シンプルな麺とスープに味付けを刻み付けてくれている。
　麺と具を食べ終わっても、ヤカンに残っているアツアツのスープを最後まで堪能できる。「沖縄そばはダシケームン（出汁を食べるもの）」の精神を体現した一杯である。

肉の沖縄で「牛肉そば」に驚く！「前田食堂＠大宜味村」

　畜産も盛んな沖縄では、豚だけでなく牛も人気。国道58号線を名護より更に北にあるこちらは、名物の「牛肉そば」（写真上）で知られている。溢れんばかりに盛られた牛肉野菜炒めがインパクト抜群。大きく切られた牛肉とモヤシとニラを炒め、胡椒と油を感じながらもしっかりした食感を楽しめる。野菜の中からもゴロゴロと牛肉が出てくるのが嬉しい。スープの下にある麺を引き出せば平打ちで滑らか。
　豚肉を食べたい人には「島豚そば」（写真下）もある。沖縄の「山原豚」をたっぷり乗せ、澄んだスープの旨みと共に楽しめる。牛肉そばのワイルドな味と異なる魅力が感じられるはず。

琉球の伝統的家屋で料理をどうぞ「茶処 真壁ちなー＠糸満市」

　本島南部の糸満市。明治期に建てられた、文化財にも指定されている沖縄の古民家がそのまま店舗に。沖縄そばだけでなく、定食やデザートも豊富で、カフェとしても楽しめる。
　「フーチャンプルー定食」（写真上）は炒め加減も程よく、味付けもしつこくないのであっさり食べられる。脂と一緒に炊き込むご飯「ジューシー」は、ボリュームも味付けもしっかり。ハーフサイズのそばは鰹節が効いていて満足。
　もちろん「そば」（写真下）は単品でも楽しめる。沖縄のおばぁの家に上がり込んだような雰囲気の店で、ゆっくりした時間を一緒に味わいたい。

海辺で楽しむ沖縄そばの人気店！「浜屋＠北谷町」

　北谷町のダイビングスポットとしても知られる宮城海岸。その近くに店を構える人気店。写真上は「ゆし豆腐そば」。ライス付きで、50円プラスしてライスをジューシーに変更した。丼を覆う「ゆし豆腐」は滑らかで温かい。あっさりしたスープと豆腐を口中で合わせればまろやか。麺とゆし豆腐の間には薄焼玉子とソーキが入っていてボリューム満点。スープもあっさりしつつ旨みもちゃんと感じられる。「ジューシー」はこってりしていて、そばのダシとの相性もよい。
　写真下は「沖縄そば小」で、骨付きソーキ、三枚肉、玉子焼きが入っていて、こちらも満足できる一品だ。

独特の味！ヒージャーそばに驚く！「むかしむかし＠名護市」

　名護市から本部町へ抜ける県道84号線は、「沖縄そば街道」の異名を持っている。そこに佇む自然派の店。沖縄そばの伝統的製法である、木灰汁をかん水の代わりに使って手打ちで仕上げた麺で各種沖縄そばを提供。
　「ヒージャーそば」（写真上）は、琉球料理で使われる「ヒージャー汁（山羊汁）」を使った沖縄そば。具には山羊のナカミ（内臓）や大根、そしてヨモギがたっぷりと乗っている。別皿に塩とニンニクが乗って、途中で味を変えながら食べてほしいとの事。山羊汁の匂いは独特で、例えるなら羊肉を使ったジンギスカンのよう。山羊のナカミも独特な食感。ヨモギや紅生姜などを絡めながら食べるのもよいかも。
　「ソーキそば」（写真下）のスープは、鰹がほんのりと香るものでクセは少なく、誰にも食べやすくなっている一品。