１．交通不便な場所だって、「明石食堂」の「ソーキそば」は必食！

　「石垣島で１軒だけ八重山そばを食べたい」と言われたらどこを選ぶか。私はここの「ソーキそば」を挙げたい。市街地から車で40分、空港からでも30分近くかかる、石垣島北部の小さな集落にある「民宿兼食堂」だが、開店前から大行列ができている。
　白濁したスープには昆布、鰹節、豚の味がたっぷり溶け込んでいて、中太麺はつるつると啜っていける。何より驚くのがソーキ。肉についている軟骨は大釜でずっと、トロトロになるまで煮込まれていてそのまま食べられる。肉が締まってトロトロの軟骨を包み、アツアツなのも嬉しい。
　「八重山そば」は白濁スープと中太麺の力強さをシンプルに楽しめ、「小サイズ」もある。ちょっとだけ食べたい人にはそちらもオススメ。

 

紹介しているお店はこちら！
店名：明石食堂
住所：沖縄県石垣市伊原間360

２．民家に伺って食べるような「八重山そば」！「来夏世」

　「石垣島の市街地で八重山そばを食べたい」となれば、ここは外せない。住宅街の一角、というかこの店も民家にしか見えない。沖縄の古い家を改造して客席と厨房にしている。小上がり席もあって、卓上には沖縄そばには必須の「コーレーグス」と、八重山の胡椒「ピパーチ」が乗り、箸は黄色と赤の琉球箸。麺類は八重山そばの「小・中・大」のみ。サイドメニューのご飯ものは完売が早い。
　八重山そばは漬物付。小ぶりな丼でも中太の丸麺はたっぷり入っていて、シコシコした食感もある。鰹出汁ベースのスープは澄んで、旨みも十分。この「八重山そば小」が、350円というのは驚きだ。

３．空港近くのドライブインでも「ソーキそば」！「白保食堂」

　2013年に開港した「新石垣島空港」から市街地に向かう途中に佇む「ドライブイン」。テーブル席が並んだ気さくな食堂。メニューは定食、丼、サンドイッチ、アイスにカキ氷が並ぶが、ソーキそばの名店としても知られている。
　中太の丸麺はやや固めの茹で加減で、ボリューム感もある。澄みきった塩味のスープは豚骨と鰹節がベース。骨を外しながら食べるソーキもしっかり味がついている。「八重山そば」では具が豚の細切りになるが、ボリューム感は同様。「観光地の食堂」という雰囲気のまま、個性ある八重山そばを食べられる。

４．豆乳を使って、独自のまぜそばを考案！「八重山STYLE」

　2012年、石垣島の繁華街に開店したこちらは、名古屋のラーメン店出身の方による店。ラーメンやソーキそばなど豊富なメニューがあり、名古屋出身らしい「台湾ラーメン」もある。様々な「まぜそば」があり、その中でも看板メニューにしている「八重山まぜそば」を「麺少なめ」で注文。この店独自のメニューで、塩ダレに豆乳を加えたまぜそば。スープの味はまろやかで、麺と絡めて食べるとよい。太くて軽く縮れた麺を啜りつつ、卓上の様々な調味料で味の変化も楽しめる。自由な発想で作られたメニューがこれからの石垣島の麺事情を変えていくかもしれない。

メニューによってスープが異なる！「ニーランの石」

※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。

　2012年に西表島から移転してきた個性派の店。ゆったりした雰囲気で女性店主が一人で営む店。
　人気メニューである「味噌野菜そば」は、軽く縮れた平打ち麺で、沖縄そばだが中華麺っぽくも感じる。スープはサバ出汁が効き、味噌の甘さも感じて、まろやかで力強い。具は細モヤシ、青ネギの他に白菜漬けを使っている所がユニーク。
　同行者の「醤油野菜そば」のスープはあっさりして、鰹節と昆布の出汁を感じるスープ。メニューごとにスープを作り分けている所に驚いた。できれば複数人で色々な味を試してみてほしいお店です。

 

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店名：ニーランの石