前回記事で「大江戸線周辺の今年の新店」を紹介したが、2014年の新店だけでも凄い事になったのが「横浜市戸塚エリア」。駅近くには有名な「支那そばや本店」や、尾道中華そばで知られる「麺や太華」などの名店があるからか、今年3軒の注目店が誕生した。
いずれもが自家製麺で、個性あるスープも磨き上げられた味。駅からは少し距離があるが、是非この3軒も食べてみてほしい。
素材厳選の名店が新味も加えての復活!「らーめん森や。」
2年前に閉店した東戸塚の名店「森や」が2014年7月に復活。住所は栄区になるが、戸塚駅からのバスも便利。「森」という文字を「木」「水」「土」の3つの漢字で表した暖簾を掲げるように、大地の味をラーメンに生かしている。「醤油新味はるゆたかわんたんめん」は、はるゆたか100%でかん水を使わない自家製麺。引き締まった食感がここでしか味わえないもの。すっきり澄んだスープや醤油ダレも味わい深い。中でも燻製がしっかりきいた焼豚や、マッシュルームのコンフィが印象的。トッピングした肉ワンタンは、ワンタンの皮がしっかりと、それでいてふわっとした感じ。
「塩元味細麺らーめん」の方は、すっきりしたスープのバランスを崩さない塩ダレがマッチ。自然の恵みをラーメンに還元していこうとする意志を感じる一杯。他にもメニューが多く、通いたくなる一軒である。
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復活の店主が自家製麺を活かした味わいの一杯「中華そば 尋」
2014年12月に開店したばかりの店。国道1号沿い、正月の箱根駅伝では「戸塚中継所」になる場所で、車でのアクセスが便利。ご主人は、かつて名店と呼ばれた「カミカゼ」店主。当時とは味を変えつつ、自家製麺を美味しくたっぷり食べてほしいとの思いで、価格も比較的控えめなのも嬉しい。
メニューは醤油味の「中華そば」にトッピング各種。今回は「かたゆで味付卵」をトッピング。自家製麺は中細でしっかり茹でられ、啜るほどに馴染んだスープを掬い上げてくる。そのスープは煮干しをしっかり出しても臭みを出さないまとまった味。「かたゆで味付卵」は、ご主人の好みで敢えての固ゆで。しっかりした味付けでスープとの相性もよい。
サイドメニューの「チャーシューライス」は、ローストしたチャーシューがライスに乗せられている他、ライスの中から刻んだチャーシューが出てくる「カミカゼ」時代のレシピで提供している。余裕があればこちらも食べてほしい。
店名:中華そば 尋
住所:神奈川県横浜市戸塚区汲沢町1201
アクセス:戸塚駅からバス「大坂上」下車徒歩3分
電話番号:045-866-0882
酒もつまみもあるのにラーメンも本格派!「麺酒処 ふくろう」
2014年8月開店。昼はラーメン店、夜はラーメンもある居酒屋というスタイルだが、麺は自家製麺。スープも天然だしをトリプルで使うなど、手の込んだラーメンを食べられる。
店主オススメの「中華そば(正油)」は澄んだスープで、鶏、節類メインの魚介、ハマグリ出汁のブレンド。スープの上に乗っている黒い油が香ばしさをプラス。やや平たい麺はもちろん自家製で、スープが染みこんだ麺を口にすれば後を引く。
麺を啜り終え、スープを飲んでいくと丼の底に「刻んだハマグリ」が現れる。これによってスープのハマグリ味が消えず、それが個性になっている。限定ラーメンも色々出していて、夜はつまみと酒も豊富。こっちも見逃せない。