麺屋武蔵@新宿の期間限定、玉露茶だけを使った「玉露ら~麺」
(11月11日~30日、18時から1日10食限定、1,000円)
麺屋武蔵は、誰も想像できない「コラボラーメン」をいきなり発表することがある。ロッテとコラボしたバレンタイン限定「味噌ガーナ」は聞いた事がある人もいるかもしれない。今回の素材は「玉露茶」、しかも海外にも知られた、藤枝の「東平玉露」を使った全く新しいアプローチのラーメン。氷で採った玉露茶は苦みを感じずに旨みが感じられる。
その玉露茶を、「55度」というぬるい温度にしてラーメンのスープにしたのが「玉露ら~麺」。塩と白醤油に鯛のエキスを加えたタレを、をの玉露茶で割っている。細麺はかん水を抑え、一度茹でてから水で締めている。ラーメンらしさを表現しているのは、仕上げに加えられる米油と、チャーシュー代わりに乗せられた豚肉と鶏肉のコンフィ、メンマ代わりには藤枝産のタケノコ。それぞれの味付けも玉露茶スープを邪魔しない。
玉露の旨みに驚いた矢都木店主がラーメンにしたいと考え、構想1年半。玉露の旨みを一番感じられる「55度」という温度はラーメンにしてはかなりぬるいといえるが、麺とスープの最高のマッチングを考えている。ゆっくり味わいながら、ラーメンの新しい局地、玉露の力を感じてほしい。
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麺屋武蔵武骨@上野の期間限定、鮫を使った「気仙沼サメ武骨」
(11月30日まで、1日20食限定、860円)
東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県気仙沼市は、サメの国内水揚げ量の9割を占める「サメの街」。
フカヒレ以外のサメ消費量拡大を目的に、「サメのラーメン」開発を「麺屋武蔵」とコラボ。現在「武骨」の限定ラーメンとして販売している。
スープはモウカザメを使った白湯と、ヨシキリザメを煮た清湯のWスープ。ゼラチン質の多いサメ肉を煮込んでチャーシュー代わりの「煮鮫」を作り、その煮汁をスープに入れた醤油ラーメン。具はその「煮鮫」の他、鮫軟骨を揚げた骨煎餅、人参とレンコン。全粒粉をブレンドした特注麺が、スープの荒さに負けていない。
サメは食用に適さないと思っている人も多いが、そのクセを抑えつつ味わいを引き出した魚介系ラーメン。ラーメンとしても美味しいが、「サメ肉の煮込み」や「鮫軟骨の骨煎餅」などは、今後の気仙沼名物に育つ可能性は十分ある。気仙沼の名前が広まり、復興への一助になる事にも期待したい。