JR小岩駅と京成小岩駅の中間、商店街としては少し静かな一角に佇む「四川家庭料理 珍々(ぜんぜん)」に、友人6人で予約して訪問しました。店内はテーブル席とカウンターで20人弱。しばしばテレビ番組でも紹介され、偶然にも昼間の番組でオンエアされた土曜日の夜。予約していない人たちが10組は来て断られていました。平日で2~3人なら予約なしでも入店できる事もあるそうですが、要予約のメニューもあるので予約が吉です。
「四川家庭料理」の名の通り、味を切り盛りする女性店主は重慶市出身。中華料理店での修業経験はないそうで、まさに「家庭料理」ということになるのかも。「おまかせ」でお願いした所、10品出てきました。以下、辛いメニューは赤文字で表記します。
まずは「蒜泥白肉」。豚バラ肉の冷製にニンニクタレをかけたものだが、タレには唐辛子入りラー油がたっぷり使われ、辛さがいきなり存分に感じられます。
続いて「家郷鶏」。家庭風の鶏煮込みに青唐辛子をかけたものだが、刻んだ青唐辛子が本当に辛い!辛いもの好きの私でも食べ過ぎに注意したくなるレベルだったが、粒山椒も加わっているのでなかなか止められません。
そして「トマ玉炒め」。トマトの酸味と玉子の甘さで辛くない。みんなホッとしながら、これを箸休めにつまみながら、前の2品をいただきました。ここまでの3品が第一セットという所でしょうか。
「辣子蝦」は、殻付き海老の唐辛子炒め。1人2尾の海老にまるごとの唐辛子と山椒をたっぷり使った炒め物。唐辛子は食べると辛いので、よほどの激辛マニアでなければ海老を楽しみましょう。
要予約メニューの「麻辣水煮魚」。たっぷりの唐辛子と山椒に、ネギやエノキダケなどを加えて煮込んだ辛口メニュー。この日の魚は「鯛」で、やや塩分を強めに感じた。水煮魚は鯉などの川魚を使う事が多いので、その勢いで鯛に塩を染みこませたのかもしれない。これは辛い物好きのメンバーも驚くレベルでした。
その後、モチモチの皮に肉がぎっしり入った「水餃子」も登場。もちろんタレは四川の辛さに黒酢を加えたもの。
珍々名物の「じゃがとろ」。すりつぶしたジャガイモの上から、醤油ととろみを加えた挽肉あんかけをかけたもの。久々の辛くないメニューでもあり、交互に食べながらホッと一息。
「麻婆豆腐」。こちらも四川らしく辛めで、山椒粉がたっぷりかけられているが、刺すほどの辛さではないです。
そして、「炒飯」。こちらは辛さがない、醤油で味付けされたシンプルな玉子炒飯。
締めの麺。「四川担々麺」はもちろん本場の汁無しスタイル。柔らかめの麺をラー油主体のタレ、山椒を加えた挽肉をしっかりかき混ぜ、辛さと痺れを同時に楽しめる味。
唐辛子の「辣」と山椒の「麻」をたっぷり楽しめ、結構お酒も飲みましたが一人6000円程度なのでリーズナブルとではないでしょうか。2~3人なら「麻婆豆腐」「じゃがとろ」「四川担々麺」あたりを楽しみ、もっと人数が多ければ品数を増やして様々に楽しむのがよいかと思います。辛い物が好きな方なら、一度は伺ってみてほしいです。