静岡県でも屈指の名店が、驚きの全面リニューアル!
この10年ほどの日本のラーメンシーンで「濃厚豚骨魚介」は明らかに一つのトレンドになっている。2003年に三島市に開店し、2010年に隣の清水町に移転した「麺まる井」も、濃厚なスープに魚介を加えたラーメンとつけ麺で知られていた人気店。ところが、2014年の5月に、こんな「重大発表」を出した。
店主悩んだ末の結論⇒「魚介豚骨はできません」
安久(三島市)時代から提供してきた魚介豚骨を完全に止め、一気に味を変える宣言。魚介豚骨のファンからは惜しむ声もあがったという。しかし、夏の暑い日差しの平日の昼さがりに、地元客だけで行列を作っていて驚かされる。
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醤油味と味噌味、つけ麺のメニュー構成の他に、油そばも提供されている。私は醤油味の「わんたん麺」を注文。
わんたんの皮が丼を覆い尽くす!
スープは醤油色で濁りはほぼなく、動物系の力強さを感じるスープで飲みごたえのあるもの。濃厚豚骨魚介とは明らかに違うタイプだが、そういうラーメンが好きだった人にも、苦手だった人にも好まれる味を提案できていると思う。分厚く濃い味付けのチャーシュー、注文の都度包んで皮がもっちりしたワンタンも見事の一言。
ワンタンとチャーシューで丼が埋まり、麺が見えないので引き上げてみました。
なんじゃ、この縮れ麺は!?
自家製麺は太く激しく縮れた麺。ここまでの縮れ麺は見た事がない。その分スープを多く拾うので、麺に負けないスープの味も、一緒にたっぷり楽しめる。
味噌らー麺も人気
夏の暑い日ながら、前後のお客さんが頼んでいた味噌らー麺。同行者が注文した一杯を少しいただきましたが、味噌の味をスープと絡ませながら、シャキシャキしたモヤシやメンマといった具で一息つきながら、一気に完食できる一杯になっている。
お店の様子を見ていると、ご主人が丁寧にラーメンを作り続ける中、奥さんがお客さん一人一人を見ながら、丁寧にコミュニケーションを取っていた。「店主の"気合"と、おかみさんの"間合"を微妙に引き立て合うバランス」という表現は、ラーメン評論家の先達である故武内伸氏の言葉だが、まさにそのバランスが、ラーメンの味を更に引き立てて、名店の健在ぶりを実感した。
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