おつかれ麺です。オゴポコです。
2004年、福岡市中央区大名で創業。いまや日本国内では関連店含め14店、海外9カ国に33店舗(2018年7月時点)を展開する『博多一幸舎』の豚骨ラーメンは、博多豚骨を一歩進化させたと言ってもいい代物です。このラーメンをぜひ広めたい!知ってもらいたい!と思い短期間に再確認を兼ねて福岡市内5店舗を回ってみました。
いやいや、チェーン店を幾つも紹介したって意味ないでしょ?広告宣伝かよ!というツッコミはお待ちください。わたしは『一幸舎』から一杯のラーメンもおごってもらっておりません!
もちろん、価格、内装、メニュー等はほぼ同じなのですが、『一幸舎』は店ごとに大きな釜を据えて店内炊きが基本なのです。よって、生じる!微妙な味の差が!(某有名漫画のキャラ風に)中には総本店のように明確に味を変えている店もあったりと食べ比べてみると実に面白い!(豚骨好きなら更に)
加えてラーメンの内容が革新的です。細麺、替え玉、辛し高菜等の伝統的博多豚骨ラーメン様式を守りながら、明らかに違う!スープが!
大きな釜で炊く製法、臭みと骨と脂、熟成感を圧倒的に増した豚骨スープ、そしてスープ表面の泡!”元祖泡系”を名乗る、その泡!(某有名漫画のキャラ風に)。関西を中心に広がる”泡系ラーメン”は動物魚介系が多いようですが、こちらは純粋な”泡豚骨”であります。
更に『一幸舎』から輩出される数々の豚骨ラーメン店、公式には『博多一双』『麺屋はし本』、非公式も含めると多くの人気店が生まれており、『一幸舎』はその総本山的位置づけとなっているのです。いまや『一幸舎』に類する博多豚骨を従来の博多豚骨と差別化して”ネオ博多豚骨”と呼んでいる豚骨フリークもいるほど。
ともあれ、その『一幸舎』のお膝下・福岡市の店を全店紹介し、良さを知ってもらおうというわけです(屋台系豚骨、屋号が異なる店は除いています)。
※なお、店の紹介順はお薦め順です!
1.『博多一幸舎 総本店』博多駅博多口から歩いて6分!麺、スープ、具全てが総本店特製!
『一幸舎』創業の地は福岡市中央区大名ですが、現在その地に店はありません。博多駅近くの『博多本店』が本店の役割を担い続け、2018年7月11日に『総本店』として店も味も変え、曰く”世界の一幸舎のモデル店舗になる”為にリニューアルオープンしました。
『総本店』の特徴は、麺もスープも具も総本店特別仕様!ここだけの味!
本店特別仕様と聞いて思い出すのは、同じ福岡の『一風堂 大名本店』限定の”創業の味”。こちらは同じく”創業の味”を謳う一風堂シロマルベースとの違いがよく分からなかったり、更に”白丸赤丸誕生時の味”を限定で出したりと、言うなれば”創業の味ビジネス”という状況なのですが、さて『一幸舎』は・・・?
店に入ってもしカウンター席が空いていれば、迷わず座りましょう。総本店だけの3基の釜が見える絶好のビューポイントです!
店曰く、通常店舗は2基の釜を使用して、熟したスープと若いスープを入れ替えながら造る”熟成追い炊き製法”ですが、総本店は3基を駆使してより豚骨の骨味、旨味を重ね、泡をきめ細かくしているそうです。
そもそも豚骨スープは複数の寸胴で熟成度の異なるスープを管理し、混ぜ合わせながらブレを無くし味を安定させることが多いらしいので、説明自体は成程納得なのですが、それを3基の釜でやってしまう豪快さと演出が素晴らしい。ここでしか見られない、正にトンコツパワースポットと言えるでしょう!
「ラーメン(700円)」
まず見た目、泡立ちが細かくはっきり!ネオ博多豚骨は、これまで違いが分かりづらかった博多豚骨に”泡”という見た目の差別化を与えているのが大きな特徴。つまりネオ博多豚骨=泡系豚骨と言うこともできるのです。SNS全盛の世の中、写真をパッと見て「あ、ネオ博多豚骨だな」と分かる、これは大事。総本店は、その泡が明らかに目立つ、分かる!総本店だと(トネガワ風に)
次に味、これは同じネオ博多豚骨の『博多一双』に近いイメージ。通常店舗よりも骨感、油、臭み、熟成感を備え、味の厚みと旨味が強い!加えて、平打ち麺、低温調理チャーシューがスペシャル感を増加させる!
現時点では通常店舗と総本店は価格は同じなので、通常店舗を食べた後に総本店を食べることで、より総本店のお得感を味わえるでしょう!
紹介しているお店はこちら!
店名:博多一幸舎 総本店
住所:福岡市博多区博多駅前3-23-12
電話番号:092-432-1190
営業時間:月~土 11:00~24:00(OS. 23:30)、日 11:00~21:00
定休日:年末年始(※スープ売り切れ次第終了)
ぐるなびページ:https://r.gnavi.co.jp/9s15t22k0000/
2.『博多一幸舎 中洲店』『一幸舎』初の暖簾分け店!他の『一幸舎』とは少し違う泡系豚骨で勝負!
歓楽街・中洲にほど近い立地の『中洲店』は2007年オープン。中洲の他のラーメン店と同じく夜のみ営業(土日は昼も営業)。
開店当初は泡系、その後、屋台豚骨へ代わり、2018年9月に『一幸舎』初の暖簾分け店として再スタートしました。
暖簾分けとは、『一幸舎』サイトの説明によると”長年修業を重ねた職人に、店舗の商号の使用・販売権を許可し、独立の夢を叶える為の制度”のこと。約10年間の修行を経た方が”店長”ではなく”店主”として営業していくということです。
「ラーメン(700円)」
メニューは他の『一幸舎』とほぼ同じ。しかし、厨房の様子は明らかに異なります。『一幸舎』の象徴である釜が無く寸胴2本!
ラーメンの見た目は泡系豚骨。似ていますが、店主の話によると「他の『一幸舎』よりも少しあっさり目」にしてるそう。
つまり『中洲店』の特徴は暖簾分け店&他の『一幸舎』よりもあっさりめということです。
それでも、食べやすく且つ十分な濃度、脂の重さ抑えめで良い塩梅!
徒歩4分ほど離れた場所にある『西中洲店』も泡系豚骨なので、あえてそことの違いを尋ねてみると「あちらはゴテゴテに炊いてますので!(うちはそれよりもあっさり)」という明るい答えが。
通常の『一幸舎』を食べなれた人にとっては、一幸舎をやや食べやすくした言わば
”0.8幸舎”
みたいな感覚で食べるのがよいでしょう!
紹介しているお店はこちら!
店名:博多一幸舎 中洲店
住所:福岡市博多区中洲1丁目4-17
電話番号:092-262-8399
営業時間:火~金 19:00~翌3:00、土 11:30〜翌3:00、日 11:30〜翌1:00
定休日:日曜(※スープ売り切れ次第終了)
ぐるなびページ:https://r.gnavi.co.jp/mrhpaed60000/
3.『博多一幸舎 博多デイトス店』博多駅構内でガンガン釜炊き!交通アクセスナンバー1の一幸舎はココ!
博多駅の改札を出て筑紫口方向へ歩き、左手に見えてくる商業施設「博多デイトス」の2階。そこには「博多めん街道」と名付けられた麺関係の店が集結したエリアがあります。豚骨ラーメン店が多く軒を連ねており、その一軒が『博多一幸舎 博多デイトス店』です。博多駅構内とはいえ、店内炊きは変わらず。釜2つ(営業用寸胴もあり)でガンガン炊いている様子はここが博多駅であることを一瞬忘れるほど。
さて『博多デイトス店』の最大の特徴は、アクセスの良さ!博多駅直結!。改札を出てゆっくり歩いても5分、走れば2分ほどで行ける場所!剰え、営業時間は10:00~24:00(OS:23:30)と長め!更に更に、Suicaを使えてスピード決済可能。発車まで後10分しかなくても店が混んでいなければ間に合う可能性があります!
「ラーメン(750円)」
基本的な仕様は変わらずの泡系豚骨ですが、ねっとりもったり、脂のような粒も見え、熟成感は高め。ネオ博多豚骨というよりは、普通の博多豚骨の延長線にある感じ、骨感のある博多豚骨とでも言いましょうか。あくまで個人的感覚ですが。博多駅に訪れる観光客や一見客を意識して、博多豚骨ぽさを出しているのかな?と勝手な想像を膨らませてしまいます。
卓上に置かれている食べ放題の「白しょうが」
『博多一幸舎』各店に常備されており、スープの味と色を損なわないよう無添加無着色にしているそう。紅しょうがの毒毒しい赤と甘酸っぱい味が苦手なので、白しょうがのサッパリ刺激的な味は大歓迎!濃厚な豚骨スープを飲む前、合間、後、最低3回は齧ってしまいます。
紹介しているお店はこちら!
店名:博多一幸舎 博多デイトス店
住所:福岡市博多区博多駅中央街1-1
電話番号:092-475-8510
営業時間:10:00~24:00(OS:23:30)
定休日:年末年始(※スープ売り切れ次第終了)
ぐるなびページ:https://r.gnavi.co.jp/2c9t2r110000/
4.『博多一幸舎 西中洲店』一幸舎中毒者の駆け込み寺!グループ最長の営業時間!
『西中洲店』と聞いても、土地勘があってもどこの場所かピンとこないかもしれません。住所は”福岡市中央区春吉”なので、中洲から天神へ徒歩で移動し春吉交差点の手前、と言えば、ああ、あの辺か、と分かって頂けるでしょう。
『西中洲店』の特徴は、長い営業時間!なんと、11:30~翌3:00!(日曜は1:00まで)
飲食店の人手不足が叫ばれる昨今、店内炊き、しかも釜炊きに拘るスタイルでこの営業時間の長さで、他店同様2016年11月から羽釜2基を導入し「熟成羽釜追い炊き製法」を実現している、と。いったい、どうやって人材を確保しているのか?不思議に思っていました。しかしなるほど作り手の方の名札を見て納得。ベトナム出身の方がガンガン釜をかき混ぜ、見事な手さばきでラーメンを作っている!
飲食店人材不足のひとつの答えは外国人労働者の採用です。とはいえ、まさか「熟成羽釜追い炊き製法」を習得しているとは、驚きです。
「ラーメン(700円)」
泡立ち強め、脂の強さは感じず、サラッと軽め。とはいえ、骨味はしっかり。『博多デイトス店』よりもやや軽めな印象。こちらでは麺柔らかめの”ヤワ”にしてみたのですが、ふわっと歯切れ、柔らかくもスープを吸う絶妙な硬さ。たまに”ヤワ”でも硬かったり、麺がぐずぐずでろでろになったりするラーメン店もあるのですが、キッチリ仕上げていて、スープに続き二度感心。
とにかく西中洲店は”いつでも開いてる『一幸舎』”として覚えておくのがよいと思います。
紹介しているお店はこちら!
店名:博多一幸舎 西中洲店
住所:福岡市中央区春吉3-11-18
電話番号:092-741-7771
営業時間:月~土 11:30〜翌3:00(LO翌2:50)、日 11:30〜翌1:00(LO翌0:50)
定休日:年末年始(※スープ売り切れ次第終了)
ぐるなびページ:https://r.gnavi.co.jp/79h2a5xr0000/
5.『博多一幸舎 空港南店』ロードサイド大型店!駐車場完備!ラーメンの方は・・
2016年5月にオープンした『空港南店』は、『一幸舎』初のロードサイド大型店。国道3号線沿いに位置し、近くには同じウインズジャパングループの『製麺屋慶史直営 麺ショップ西月隈』『博多ラーメンセンター源龍 博多本店』もあり、ブランド揃い踏みの様相です。
店員と客の動線が被らない吉野家風の席配置、辛し高菜と白生姜はセルフ、等、機能性と効率重視の店づくりです。
しかし、厨房奥には客席から見える位置に釜2基、寸胴1本。店が大きくなろうが、そこは変わりません!
「ラーメン(700円)」
他の支店より重めのスープ。泡も目立つが脂と思しき粒も目立つ!旨味もしっかりして味強めな印象。偶々かもしれませんが、チャーシューがレアぽく、総本店寄り。
この日はスマホの”『一幸舎』アプリ”で味玉クーポンを使ってみました。ただ、『一幸舎』の味玉は一般的な茶色の味玉ではなく白いまま。よって、”白身の味しない玉”と思っておいたほうがよいです(黄身は丁度良い半熟です)。
紹介しているお店はこちら!
店名:博多一幸舎 西中洲店
住所:福岡市中央区春吉3-11-18
電話番号:092-741-7771
営業時間:月~土 11:30~翌3:00(LO翌2:50)、日 11:30~翌1:00(LO翌0:50)
定休日:年末年始(※スープ売り切れ次第終了)
以上『博多一幸舎』の泡系豚骨を提供する福岡市内5軒を紹介しました。
何度も述べたとおり、『一幸舎』は基本的に店内炊き。ゆえに、人員配置や方針によって味も変わっていく可能性はありますが、その変化を楽しむスタンスでまわってみるのがよいでしょう。
なお、九州外では岡山市、京都市、大阪市、立川市、札幌市、那覇市にも店を構えています(残念ながら東京の池袋店、世田谷店は閉店)。ネオ博多豚骨は、博多豚骨に訪れた豚骨維新。一豚骨好きとして全国へ広がっていくことを期待しています!
紹介しているお店はこちら!
- 博多一幸舎 空港南店
- ラーメン
※このお店のページは現在ご利用いただけません