富山ブラック再現プロジェクト立ち上げ!
富山市中心部、昭和の趣を残す《千石通り商店街》の一画に意表を突く顔出しパネルのある老舗蕎麦屋がある。
薬膳そば(生薬ねりこみ麺)で知られた
『くすしそば本舗 そば処まるぜん』
昭和64年から平成4年まで『旧(有)大喜』での勤務経験を持つ店主の窪田さんが、常連客から昔の大喜のラーメンが食べてみたいという声に応えて一念発起して立ち上げたのが 《富山ブラック再現プロジェクト》
それがいよいよ完成したというのです。
完成したラーメンは旧大喜の創業当時そのままの味
完成したのは 「だいき (750円)」
創業者高橋是康氏が亡くなって『(有)大喜』は現在の『西町大喜』に経営がかわり、巷間当時の味を懐かしむ声が少なくない。
『現西町大喜』とは一線を画す出汁の効いた塩味と厚みのある醤油のスープ。
色合いを見ると『大喜根塚店』のようなブラウンに近いスープで白濁した出汁と思われます。
醤油タレにはチャーシューの煮汁を3カ月熟成させたものを使ったり、出汁には鶏ガラではなく《鶏のネック》を使うなど当時の大喜では手間も暇もかけていたようですがそれに近い味を再現させています。
一口目のスープが昆布の旨味?で溢れんばかり! 塩気を忘れてしまうほどです。
出汁と醤油タレによる重厚な味わいの後にズッシリ塩味がやってくる、これは癖になる。
『旧(有)大喜』に麺を納入していた『新村製麺』先代直伝というレシピで自家製麺した中太ちぢれ麺。 コシの強さとスープの吸い込みの良さワシっとした食感で、この頑固なスープをがっしりと受け止めています。
現在中華麺だけでも3種類あるので、蕎麦・うどんの本業の製麺との兼ね合いから大量生産できないそうです。 なので夜の部限定10食となっているのです。
まとめ
店主の窪田さんは昭和64年から平成4年まで『旧(有)大喜』に勤務しており、当時は平均一日300杯、月10,000杯、年10万杯売れていたそうです。
例の『西町大喜本店』の狭い店1店舗で、ですよ! 最高の売り上げをするのは正月3日と山王さんのお祭りの6月1日。この日は1日で1,000杯売れたそうです。当時ラーメンブームとはいえ恐るべき数字ですね(;^ω^)
出汁に使う鶏の部位や、タレに使うチャーシューの煮汁の熟成期間などは私の情報に対して否定されませんでしたのでそう言うことなのかなと思っています。
醤油については当時の小豆島のメーカーがすでに廃業しているため、同じ製法の醸造元をみつけて仕入れたとのこと。
最後にひとつ教えて下さったことがある。
粗みじん切りのネギの由来!
なぜあんなに荒く刻んであるのか?
答えは
先ほども述べたように1日平均300杯という途方もない杯数をこなすための技術で
ネギの束を小脇に抱え、そのまま包丁でカット
荒く刻まれたネギはショッぱいスープに合いすぎる(^^♪
しゃしゃしゃ~と包丁を振りかざすさまが見えてくるような逸話です。
まとめとして
窪田店主は現『西町大喜』に物申すつもりもないし、ラーメン屋として対抗するつもりも一切ない!
常連さんの《昔の大喜の味が懐かしくて是非食べてみたい》という声に応えているだけなのです。
だからキャパに限りがあるため1日10杯常連さんのために作っているのです。 なので、もし完売だったとしても不服を言ってはなりませんよ(笑)
のんびりした昭和の風情を残す《千石通り商店街》 時間に余裕があれば訪ねてみてはいかがでしょうか。
紹介しているお店はこちら!
- そば処 まるぜん
- そば 富山地方鉄道環状線 大手モール駅 徒歩4分
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