まだまだ寒い日が続きますが、日がだいぶ長くなって、日差しの暖かさも感じられるようになりましたね。桜の開花予想も発表されて、今年も例年と同じぐらいとの事。あとひと月ほど。もう少しの辛抱です♪

暖かくなってくると、俄然お出かけしたくなりますよね！とは言うものの、私は寒かろうが暑かろうが関係なくフラフラとパン屋巡りをしていますけれど。

新規にオープンするお店へ行くのも楽しいですが、昔からある、長年地域に愛されているようなパン屋さんを訪れてみるのも大好きです。

昔ながらのパン屋さんも行ってみたい。

そう思う事ありませんか？

今回はそんな方にピッタリな、グルメの街で変わらずに愛され続けている、地域密着型のパン屋さんをご紹介しましょう！！

お店は、東京メトロ南北線麻布十番駅から４、５分ほど。商店街を抜けた十字路の角にあります。

「サンモリッツ名花堂」。

創業は７０年以上。元々は千住にあったそうですが、戦後、この地に移ってきたそうです。煉瓦の外観にブルーの屋根が街の雰囲気と馴染んでいて、レトロ感とおしゃれ感が混在したような店構えです。

全面ガラス張りになっているので、中に入らなくても、外から美味しそうなパンがたくさん並んでいるのを見ることが出来ます。

あまりにジーッと外から見ていると怪しい人に間違われてしまうので、早速店内に入ってみることにしました。

 

店内に入ると、外から見えるだけでなく、店の中心部にもパンやケーキ類が並んでいて、その種類の豊富さに驚きます。ザッと見ただけでも、５０種類ぐらいはありそうです。朝６時からの開店時間までにこれだけの種類のパンを作っているというのですから、頭が下がります。ご家族で経営されているそうなので、まさに一家総出といった感じでしょう。

パンも挟まれている具も手作りとの事。パンもケーキ類も一つずつ丁寧にラップでくるんであって、まさに手作り感アリアリです。

あまりの種類の豊富さに、どれを買うべきなのかひたすら悩んでしまいましたが、とりあえず４種類ほど買ってみました。

今回買ってきたのは、右上から時計回りに、クロワッサンサンド、プチサンド、カニクリームコロッケ、クリームパン。パンの種類が違うものを、と思って、こういうラインナップになりました。

最近のオシャレ系、本格派系のパン屋さんのパンとは違う、ホッとできるようなお姿のパンに、みるだけで癒される気がしました。

早速このプチサンドから。いわゆるミックスサンドです。ポテトサラダ、ハム、タマゴ、と定番的な組み合わせです。

サンドイッチに使われているパンは、柔らかでふんわり。ややもっちりとした食感で、日本人好みな角食パンです。生で食べてもいいですが、トーストして食べても美味しそうな感じでした。

具のポテトサラダはポテトにミックスベジタブルのようなお野菜が入っていて、マヨネーズは控えめ。少しカレー風味がついていて、定番のポテサラとはまた違って美味しかったです。

ハムには辛子マヨネーズ。タマゴはマヨネーズで和えたタマゴサラダで、こちらもマヨネーズは控えめ。ふわっとした食感で、家庭的なお味がして美味しかったです。

こちらはカニクリームコロッケ。ロールパンよりも大きく、コッペパンよりも小ぶりな大きさです。パン生地自体はロールパンに近く、柔らかで少し甘味がありました。

カニクリームコロッケは流石に冷凍のようですが、味付けのタルタルが手作りです。粗みじんのゆで卵がたっぷりと使われていて、リッチな味わいになっていました。かなりボリュームがあるので、男性でも満足できそうでした。

そしてこちらがクロワッサンサンド。クロワッサンの間に、レタス、ハム、チーズ、トマト、キュウリが挟まれていました。

クロワッサンは本場フランスのクロワッサンのようなハラハラとしたタイプではなく、日本人が最初の頃にクロワッサンたるものを作ってみた、といった感じのクロワッサンです。そういえば、一昔前のクロワッサンってこんな感じだったなあ、となんだか懐かしい感じがしました。

今となってはサクサク、ハラハラ系のクロワッサンが当たり前ですが、こういうクロワッサンを使ったサンドイッチもレトロな味わいで美味しく思いました。

スイーツ系はもちろん定番のクリームパン。あんぱんと悩みましたが、ケーキ類があったのでクリームパンにしてみました。

何も言わなくてもクリームパンとわかる、グローブ型のお姿に心が癒されます。パン生地はカニクリームコロッケのパンと同じだそうで、ほんのり甘さのあるバターロール生地。

中のクリームはたっぷりと入っていて、ムースとババロアの中間的な固さで、少し変わった食感のクリームです。カスタード系のバニラアイスに似たようなお味のクリームで、個性的なクリームパンでした。

他にも、シフォンケーキや、フロンラタン、クッキーなどの焼き菓子もたくさん揃っていて、パンだけでなく、ちょっとしたお持たせを買うにも便利かもしれません。

お店の方もとても親切で、人柄を表すような暖かい雰囲気のお店だからこそ、この地で長年愛されているのだなあ、と思いました。

オシャレなレストランで食事のついでに、レトロチックなパンで癒されてみてはいかがでしょうか？