お疲れ麺です。オゴポコです。

全国的知名度を誇る「熊本ラーメン」の街・熊本県熊本市。人口７０万人を超えるこの街の観光名所と言えば「熊本城」ですが、城から歩いていける西日本最大級のショッピングアーケード「上通り・下通り」も見逃せません。

なぜ、見逃せないのか？それは「上通り・下通り」には見逃せないほど注目のラーメン店が多いから！

今回は「上通り・下通り」の中で注目の３軒を紹介。内訳は、”名店の系譜に連なる博多豚骨ラーメン”、”濃厚な豚骨魚介つけ麺”、”熊本を代表する熊本ラーメン”などなど。早速、一緒に見ていくこととしましょう。

 

１．【博多ラーメン　一燈灯】熊本城下・加藤神社から徒歩7分！博多豚骨＆豚骨魚介の二刀流！

２０１４年７月開業。博多の某有名赤白豚骨ラーメン店で腕を磨いたと言われる店主が切り盛りするお店です。ラーメンは博多豚骨ラーメン、つけ麺はとんこつ魚介つけ麺の２枚看板。熊本市内には「非豚骨」特に「豚骨魚介つけ麺」の人気店が次々と生まれており、このメニューを見るとその流れの影響もあるのかな？と思ってしまいます。

どちらも気になる、さてどうするか？

こういうときはラーメンマニアの格言「迷ったら両方」を実行！特に次いつ食べられるか分からない遠征のときはこの格言が背中と胃袋を後押ししてくれますね！

 

「博多とんこつ」

訪問前は”某赤白豚骨ラーメン店の味”を思い描いていたのですが、出てきた丼を見た瞬間に全く別の豚骨だ！と確信。営業中も厨房内では棒でゴンゴン寸胴をかき混ぜており、その作り方から期待するとおりざらざらとした骨粉が目立つ濃厚豚骨に「おぉっ！」と思ったのも束の間、ニンニクが超～強い！博多豚骨という名の割にはパンチが効き過ぎた豚骨ですが、濃厚民族な人（とにかく濃厚なラーメンが好きな人）なら気に入ること間違いなしでしょう。尚、熊本ラーメン風のマー油入り豚骨もあり。

「とんこつ魚介つけ麺（300g）」

一方、とんこつ魚介つけ麺は、しっかり締められた硬質な麺に、魚粉強め濃い味どろどろつけ汁。とんこつ魚介つけ麺の方程式にきっちり収まりつつ、麺にしっかり汁をディップできる点が素晴らしい。煮玉子はオプションでもよいかなぁ。

熊本城観光のついでに行くなら、城に隣接する加藤神社（加藤清正公を祀った神社）を出て右、坂を下って徒歩で行く動線がよいでしょう。

紹介しているお店はこちら！
店名：一燈灯
住所：熊本県熊本市中央区上通町6-12 1F
電話番号：096-356-8700
ぐるなびページ：https://r.gnavi.co.jp/mhtw5zj10000/ 

２．【ライフイズジャーニー】一風変わった立地の店を見つけるためにちょっとした旅をするかもしれません。

２０１６年４月開業。まず申し上げたいのは「ライフ　イズ　ジャーニー」とはお店の名前です。”人生は旅だ”と言う言葉、自分の意志で口に発することは一生にうちにそうそうない、どこか遠いところを見つめながらつぶやきたくなる言葉だと思いますが、 

このお店の場合、人生というか店に辿り着くまでがちょっとした旅になってしまいます！

分かりにくい場所にある店のことを”隠れ家のような店”と例えることがありますが、当店は正に”隠れ家”そのもの。上の写真は「下通り」を一本入った道筋から店の方を向いたものです。遠くにちらりと見えるラーメンの提灯・・・。普通、こういう店はA看板や幟を出しているものですが、そんなものは無し。隠れたいから隠れている、そういう店なんだな、と分かります。

細い路地、というか、建物の裏を進むと見えてくるラーメンの提灯と暖簾。ここが「ライフイズジャーニー」なので、思い切って扉を開けましょう。店内は小物や雑貨がそこかしこに飾られてまして、ラーメンを思いきり啜って飛び跳ねたスープで汚したらどうしよう？と思ってしまうような人には向かないおしゃれな店作り。威勢のよい「いらっしゃいませ！」という感じではなく、あくまで最小限の小声で出迎えてくれます。そういう点も含めて、秘密の隠れ家らしさ全開！

 

「はじまり」

ラーメンは２種類。シンプルな豚骨の「はじまり」と、熊本ラーメンの「ここから」。店名や内装のみならずメニュー名にも店のコンセプトを浸透させているのか、言葉選びのセンスが見てとれます。２つのラーメンの違いを訊くと「スープは基は同じ」とのこと。

今回食べた「はじまり」は、スープを口に含んだ瞬間、脳内にふわっと白い丸が浮かぶような味つけ。ただし、口当りはしっとり密度の高い質感。結果、独自の色、言うなれば「タビノイロ」な豚骨ですね！ラーメンの中にまでコンセプトが沁み渡っているようです。とにかく、店のコンセプトを真正面から受け止められる人にお薦めしたい、熊本いや九州屈指の個性派良店です。

紹介しているお店はこちら！
店名：LIFE IS JOURNEY
住所：熊本県熊本市中央区新市街5-2
電話番号：090-6556-4500  

３．【熊本ラーメン 黒亭下通店】熊本の巨人が６０年目の支店出店！お薦めは初代女将考案のあのラーメン！

２０１７年４月オープン。数多ある熊本市内の熊本ラーメン店の中で、名前が知られている店トップ３に入るであろう有名店「黒亭」。その「黒亭」が支店を出した、というのは、熊本ラーメン界、いや、ラーメン界全体で見てもビッグニュースと言ってよいでしょう。公式サイトによると”６０年目でやっと２店舗目の出店”とありますので、希少さが分かろうというもの。その瞬間にラーメンマニアとして立ち会えた幸運を感じております。

その「下通店」は、アーケード内の好立地ですが間口が狭く地下店。普通、地下の飲食店は集客的には不利だと思いますが、さすがは「黒亭」そんなことはお構いなしの満席、行列が地上へ向かって伸びています。

 

「玉子入りラーメン」

お店お薦めの「玉子入りラーメン」は、玉子が大好きだった初代女将が考案したメニューとのこと。ノーマルのラーメンとはチャーシューが変わり肩ロース、生玉子２つか味玉を選択可能、更にもやしが入る特別仕様です。スープは「東京ラーメンショー２０１７」で食べたときよりもやや浅い感じ。でも、黒亭社長ブログの言葉を借りると「毎日食べても飽きない美味しさ」「素材の美味しさが分かるシンプルな味」が黒亭の味であり、世の中の「豚骨ラーメン＝濃厚」のイメージは黒亭の味とは方向が違う、というニュアンスのことが記されており、であればこの日のスープこそが黒亭である、と認識した次第。なお、あっさりめ故か、マー油の焦げや苦みが後を引き、玉子は２個だと多いかな？と思ったもののマー油が強く負けませんね。プツッと歯切れの良い麺、チャーシュー、もやし、きくらげと賑やかな丼内、それでもごちゃごちゃせずマー油がしっかりタガを締めている印象です。

また、味以外で目についた点がいくつかあります。本店同様、調理、フロアも含め女性中心の店員構成。更に、店員が皆若い！恐らく２０代中心。それでもしっかり接客、行列捌き、丁寧なラーメン作りと安定しており、老舗の威厳を保っている点は素晴らしいの一言。気持ちよく食べられる環境が整っています。

紹介しているお店はこちら！
店名：熊本ラーメン黒亭 下通店
住所：熊本県熊本市中央区下通1-7-14 ノグチビルB1
電話番号：096-321-6202
ぐるなびページ：https://r.gnavi.co.jp/gk5tsckz0000/
 

以上３軒、今回は「上通り・下通り」のお店を紹介しましたが、熊本市内全体を見渡してみると、実は何年も前から熊本は「非豚骨」の勢いがすごい街なのです。その勢いは同じ九州の福岡市より先行している状況です。熊本ラーメンというビッグネームを持ちながら、同時にそうでないラーメン店も根付いている、進取の気質に富んだ熊本のラーメン動向は常にチェックしていきたいと思っています。