最近のラーメン屋さんは既存の製麺所からの仕入れ麺に飽き足らず、小麦粉・水・カンスイにこだわった独自の麺を求め、自ら製麺機を導入し製麺する動きが活発化している。
スープとの相性、季節的要因、お客の反応を見ながら適宜調整を加え、最適な麺を追求できるのが自家製麺の最大の魅力でもある。
そんな努力を惜しまない美味しい麺を提供するお店を、今回は9店ご紹介いたします。 金沢へお越しの際はぜひ訪ねて頂きたいと思います。
1.【ヌードル・キッチン・テラ】数々の賞を受賞した、金沢の殿堂入りレベルのラーメン店
お店の外観はカフェのようであり、店内もおしゃれなカウンターバーみたいで女性が一人でも安心して訪れることが出来る。
お店のコンセプトは食の安全・安心。 国産の素材と天然素材にこだわり、スープに使う水は名水と呼ばれる湧き水を汲んできている。
【鶏しょうゆ】
丸鶏と水だけで摂ったスープ、数種類をブレンドした醤油タレ、圧倒的な肉の旨味とむせぶような深い醤油のコク!
魚介も野菜も使わない「引き算」のラーメンめっちゃ美味しい。
「水鶏系」のラーメンや、「丸地鶏と生揚げ醤油」のラーメンには負けない、金沢における「丸鶏醤油ラーメン」の先駆者としての意地と誇りが感じられる一杯。
鶏、豚のチャーシューも秀逸、九条ネギの瑞々しさ、オーバーボイル気味のしなやかな麺。
みごとなバランスで是非とも再食したい一杯だ(^^♪
紹介しているお店はこちら!
店名:NOODLE KITCHEN TERRA
住所:石川県野々市市扇が丘9-20 扇ヶ丘ビル1F横
営業時間:11:00~14:00 17:30~20:00
定休日:月曜日と金曜日
駐車場:あり
2.【自家製麺のぼる】世界的格付けガイドにも掲載された、金沢の行列必至の人気店
京都の名店で修業した店主が作るのは、「京風鶏白湯スープ」と「鶏ガラ清湯スープ」の2種類。
今回紹介するのは鶏ガラ透明スープ【シャモ&コーチン】
具材が載っかっていない「かけスタイル」でトッピングは別皿での提供。 薩摩軍鶏と名古屋コーチンの清湯スープ。 塩と醤油が設定されていますが自分は圧倒的に醤油派。 金沢大野の直源醤油を中心に僅かの魚介が旨みの相乗効果でガツンとくる!
いろんな人が美味しいスープを邪魔されたくないという理由からトッピングはおろか葱さえ入れないが、葱は絶対的正義!(なんのこっちゃ)ネギにもグルタミン酸が含まれているので旨みの相乗効果を発揮するのだ!!
鶏油の乗りを良くするためほんの少し柔目に仕上げた自家製低加水ストレート細麺
サクっとする食感としなやかさが、何ともスープに馴染んで美味い(^^♪
もちろん全汁! メッチャ美味しかった(^^♪
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3.【一世風靡】ド豚骨屋がおくる清湯スープが絶品! 魚介100%の淡麗煮干しラーメン
豚骨屋さんで食べるメニューは清湯だけという嫌な客ですが、今日も温かくアットホームな雰囲気で迎えてくれました(^^♪
【煮干しそば】
鯛煮干しの後を受け、地味に始まった鰯煮干しの魚介100%清湯スープ。豚骨屋の淡麗ラーメン、めっちゃ美味しい!
煮干しの他に昆布や節の旨味甘味も舌に広がり、煮干しを下支えしている。
サクッとした歯触りとしなやかさを併せ持つ低加水#18ストレートの自家製麺はスープとの相性抜群^ ^
今回の煮干香味油はとても控えめで出汁の旨味を邪魔してません。 塩分と旨味のバランスも良く、地味なところが自分と似てて好感(笑)
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4.【客野製麺所、通称きゃさん】製麺所って名乗るのは自信の現れ!でもれっきとしたラーメン屋さん!
きゃさんの味噌はザックリ言ってデフォの「白味噌」がベースとなっている。 甘味を抑え、生姜を効かせてラー油や唐辛子の辛味を補完して余りある。 辛さに耐性が無くしかもタカを括っていたきゃさんの「辛味噌」がこんなに辛いなんて想定外で、身体の準備が出来ていなかった分余計に辛く感じた次第です。 頭頂部からの発汗ハンパなく汗が滴り落ち、身体はポッポして毛穴全開(;´・ω・)
表面はカリッとして、中のお肉はジューシーでスープに浸してもベチョベチョしない「きゃさんのパーコー麺」。 わずかに溶け出した脂がスープにコクを与え何とも旨い。
麺は細麺と太麺が選べるシステムなので躊躇なく細麺を選択。 この低加水#22ストレート麺、きゃさんの目指すところは「小麦香る、ザクパツな食感」にあるのかなと思います。
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5.【マキシマム・ザ・ラーメン初代極】二郎インスパイアの名店、旧池田屋金沢店が生まれ変わりました!
長い間二郎インスパイアの名店「池田屋金沢店」として人気を博していた同店は、2016年に「マキシマム・ザ・ラーメン初代極」として独立。 その後も引き続き金沢を代表する行列店に変わりはありません。 変わった点は清湯系や混ぜそばなど、今までのしがらみにとらわれない自由な発想で、新たなラーメンの可能性に取り組んでいる事です。
【加賀味噌ラーメン小】
その新たな発想で生まれたのが、地元金沢に伝わる「加賀味噌」を使った味噌ラーメン。 これで小ですか!? 肉がこんなに入っているとは(笑) スープが美味い味噌やわ! 芳醇で塩分と甘味のバランスがいい。 しかもくどくない。 適度に化調がきいて後を引く旨さ。
麺を持ち上げてみました♪ プリプリもっちりした自家製中細麺は全粒粉W。粉のものと皮の状態のもののブレンド。
天地返ししてみました♪ 加水率は高くないのだが茹でてる間に水分吸って、スープに浸すと更に吸い込みよくモチモチ。
今後も新たな発想のラーメンが提供される予定なので、目が離せませんね(^^♪
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店名:マキシマム・ザ・ラーメン初代極
住所:石川県野々市市扇が丘5-3
電話番号:080-3045-5031
営業時間:11:30~14:30 18:00~22:30
定休日:水曜日
駐車場:3台
6.【亀次郎】いつまでも金沢市民に愛される屋台の味
金沢中央卸市場の場外【亀次郎】(かめじろう)
屋台から始まった「亀ちゃん」の味はその紆余曲折を含め金沢市民のソウルフード的な意味合いをもち、今なお親しまれ愛され続けている。
金沢市増泉の路面店から移転を機に、営業時間を市場時間に合わせ平日8:00~15:00 日・祝日は10:00~15:00とした事で市場関係者はもちろんの事、自分らのような夜勤明けの需要にも対応可能となったのは嬉しい限りだ!
最近では創業者の亀ちゃんはお店に出てないようですね。 ご高齢なので致し方ないですよね、いつまでもお元気でいて下さい。
御子息がお一人で切り盛りしていらっしゃる店内は厨房を取り囲むL字カウンターのみのこぢんまりとした造り。 ここで自家製麺も行っています。
【バターコーンラーメン】 いつもはラーメンなのですが、今回はインスタ映えするメニューです(笑)
動物系の透明スープは昔懐かしい屋台の味そのまま(って屋台の時代に食べたことありませんが(;´・ω・))
ちょっとうどん出汁のような和風であっさり、バターの塩気とコクが良いね! 刻みネギ、赤巻き蒲鉾、コーンとバターと彩りも鮮やかですね。
店内で製麺するやや平べったい中細麺。 手もみが入った「熟成完熟麺」はボソッとした食感ながらスープの絡みはとてもいい。
金沢へお越しの際はもう一つの人気メニュー、カレーラーメンも是非食べて頂きたいですね(^^♪
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店名:亀次郎
住所: 石川県金沢市西念4-2-6
営業時間:火曜~土曜 AM8:00~PM15:00(L.O)
日曜・祝日 AM10:00~PM15:00(L.O)
定休日:月曜日
駐車場:店先に2~3台分
7.【ラーメン虎】本体は「あじさいの家」という就労支援施設。富山ブラックみたいな黒虎が絶品なんです!
野々市の金沢工業大学近くにある【ラーメン虎】(とら)。 2014年10月1日、白山市鶴来から移転してはや3年。 本体は「あじさいの家」という就労支援施設。
県から支援を受け障害のある方に就労の場を提供するという趣旨なので、スタッフにも格段の配慮が必要だがみんな明るく積極的に自分の役割を果たしている姿が微笑ましい。
店内はガラス張りの厨房とそれを囲むL字カウンター、テーブル席、小上がり席と明るく清潔でゆったりとした空間。
スープから麺まで自家製と言うラーメン、これが美味しくて評判となり遠く鶴来の町はずれの移転前のお店に通ったことが思い出される。
その時から使っているのがこの製麺機。 当時は3種類の切り刃があったと思うが現在は太麺・細麺の2種類を製麺している。
【黒虎ラーメン】
創業者が富山で食べた「富山ブラック」をリスペクトして開発した漆黒の醤油スープ。「富山ブラック」とは違い、ほんのり甘めで醤油のキレとコクが具わった味わい深い醤油ラーメン。
それに自家製「肉団子」を加えたのが「黒虎」限定15食/日となる。 チャーシューのほぐし身に生姜などの数種類の具材を加えた団子を割ってスープに溶かし入れれば徐々に味の変化が楽しめ、最後にはコクと旨みが倍増する人気商品!
スープの吸い込みのいい丸断面に近い自家製太麺(極太麺と言ってよい(笑))つるっと啜れるもちもちの麺です。
◆ランチタイムのお楽しみはコーヒーがサービスとなる
こちらはセルフでお願いしますね♪
学生の街野々市へ移転後はセットメニューやランチメニューも充実し、学生さんのお財布とオッサンのお腹に優しいお店になりました。今後とも温かい目で見守っていきたいものですね(^^♪
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8.【中華そばもきち】青森出身の先代の味を今も受け継ぐ淡麗中華そばの王道
石川県白山市、通行量の多い産業道路に面した立地の【中華そば もきち】
先代が青森県出身で今は二代目がその味を継承する。
店内はL字型のカウンターとその奥には厨房があり、小上がり席やテーブル席もある広く整然とした空間。
【チャーシュー麺】
豚骨・丸鶏の動物系と魚介を合わせた透き通るスープ。 ほんのりした甘味と魚介、スッキリした醤油が何とも東北ラーメンらしいと言えばいいのか、喜多方や白河、山形辺りがイメージされますが、出身地の青森にもこういった流れがあるのでしょうか?
豚肩ロースのチャーシューと煮汁の醤油によって思った以上にコク深い。 すなわち肉から沁みだした旨み成分のアミノ酸がほんのり酸味を醸し出し、脂がコク深いスープにしているのだ。
こちらの自家製麺中太麺は、手もみで5日間熟成させる多加水麺でツルシコな食感が特徴。 中華そばの王道をいく麺とスープの組み合わせと言えよう。
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9.【中華料理の平和軒】手打ち麺と手製ワンタンが変わらぬ人気の昭和の名店
整然とした店内、厨房、ご夫妻の立ち位置ともに昔と全く変わらない。
夫唱婦随とはよく言ったものだ。昔ながらの羽釜で麺を泳がせるようにして茹で上げ、平ざるで湯きり。 どんぶりに麺を入れると同時に奥様が具材の盛り付けと配膳と、見事なまでの役割分担と連携プレー。
頂いたのはイチオシの【ワンタンメン】
じっくり炊かれた鶏ガラと野菜の透明出汁。ほんのり後口に甘味を感じる醤油味の清湯スープはとっても滋味深く唸らせる美味しさです。
麺は自家製のやや平たいピン角の麺。唇を通過するときのチュルチュル感が快い。
自家製のワンタンは小ぶりで一口サイズ。極端な透明感は無いがつるっとした口当たりと適度なもっちり感を味わえる。
金沢の尾山神社参道の隣という絶好の立地にあって、地元に愛され親しまれているお店。また、このワンタンメンを求めて遠方より訪ねてくるファンも多い。今後もお元気で私たちを楽しませて頂きたいものです。
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いかがでしたか?
自家製麺と言っても、いろんな製法や種類があってスープとの組み合わせも千差万別。 お好みのお店を見つけて訪ねてはいかがでしょうか。 皆様のお越しをお待ちしています(^^♪