札幌市場めし まるさん亭
奥の赤い看板が、目的地です。
駐車場は、朝市の駐車場と共用なので広いです。
ちょっと歩くと、すぐに着きます。
まるさん亭です。
建物内に入ると、朝市のような光景が。
ここは「マルサン三上商店」という蟹卸売問屋さんなのです。
当然、生きてます。
普通に動いてます。
肝心のお店は、入り口のすぐ左側にあります。
海鮮丼などもありますが、ここはあえてチャーハンを頂こうと思います。
▲季節の蟹汁 350円
と思わせつつ、まず頼んだのは蟹汁。
驚くべくは350円という破格のお値段でしょうか。
決して豪華な内容ではありませんが、蟹がこれだけ入って350円は安い。写真では全て見えませんが、中にも入っているので、足が3本と、付け根の部分が2つ入ってました。結構なボリューム。
変に豪勢なものよりも、シンプルに蟹だけ入っていたほうが満足度は高いと思います。むしろこれがベストだと思う。
汁を飲みましたらば。
ふむふむ、ほどよい蟹の出汁がでております。濃厚すぎず、薄すぎず。でも蟹っぽさは少し足りないかもなぁと思っていましたら、違いました。
この汁のポイントは浮いている蟹味噌ですね。これがいい味だしてます。ちょっとした苦味があって、汁と一緒に飲むと蟹の味が口の中に広がる感じ。うん、これは美味しい。
ただ蟹の味がする汁じゃなくて、蟹味噌で直接的な味がするのがいいですね。蟹を食べに来た!って感じがあります。
殻はすでに切ってあるので、指で開けば身をすぐ取れるようになってます。
食べやすくていいですね。
身のボリュームもあるし、美味しかった。
▲特製蟹チャーハン 1,000円
そうこうしているうちに到着いたしました、蟹チャーハンでございます。
素朴な見た目で美味しそうですよ。
蟹はそれほど大きくはありませんが、しっかりと入っている様子。
ガツンとしたインパクトはないですが、全体に満遍なく入っているので、総量としては結構あるんじゃないだろうか。
と、ここであることに気づきました。
先程食べていた蟹汁が、まだ食べかけで残っております。
あ、そうか。
どーーーーん!
蟹の身だけとって乗せてみましたー。
どうでしょうか、こうすれば結構なインパクトも出てくるのではないでしょうか。
最初から入っている蟹に加えて、大きくてボリュームのある蟹もトッピング。
そうか、ここのチャーハンはこのトッピングで完成形になるのかもしれない。
では、食べます。
おぉ、なるほど、かなり素朴な味わい。
チャーハンとしての味は決して濃くありません。かなり薄い部類。でもだからこそ、蟹の味がしっかり感じられますね。
中華レストランの蟹チャーハンとはまた全然違います。
中華屋さんで出てくる蟹チャーハンは、当然ですが、基本はチャーハンです。チャーハンとしての味があり、その上で具材に蟹を使っているので、「飯の味」と「蟹の味」をバランス良く付けている料理です。
でもこちらのチャーハンは、完全に「蟹の味」に振ってますね。ご飯を美味しく食べるというよりも、蟹を美味しく食べるために作られたチャーハンですね。蟹はそれ自体に強い味が付いているわけじゃありませんから、その味を楽しむためには、脇役の味が出過ぎてはいけないんでしょうね。かといって、まったく味がないと白米になってしまうし、わずかに付ける味加減が大事なのかもしれません。
最初にも書きましたが、全体の味付けとしてはかなり薄味です。だからガツンとくるはっきした美味しさではありません。
でもこういう素朴な美味しさは、日本料理に通じるものがあるかもしれません。控えめで主張しすぎることはありませんが、じんわり美味しいという。
だからこそ思ったのですが、僕が蟹汁から蟹だけを抜いてチャーハンに乗せたのは正解でした。
蟹の身の味を楽しむチャーハンですから、蟹はできるだけ多いほうが美味しく食べられます。ボリュームのある身と一緒に食べると、蟹の味も一段と感じられますし。
チャーハンと蟹汁を両方注文しても、1,350円ですから、蟹チャーハンとしては普通に許容範囲ではないでしょうか。
むしろセットで考えるべきです。
汁には蟹味噌でしっかり味がありますから、それだけで飲んでも十分に美味しいですよ。
あとがき
さっぽろ朝市のすぐ隣で新鮮な蟹を味わえるお店です。
鮮度の関係から、営業時間は朝7:00〜13:00頃まで。いつでも食べられないからこそ、貴重な料理でございます。
朝市だと海鮮丼が人気のようですが、地元民としては、料理として考えた場合こちらのほうが満足度は高いかなぁ。あえて普段食べられる料理で、北海道の具材の味を楽しんでみるのも良いかと思います。
複数人で来たならば、海鮮丼、ホタテ焼き、蟹チャーハンなどをシェアして食べるのがオススメです。