近鉄俊徳道駅近くの隠れ中華屋『大衆中遊華食堂 八戒』
ここ数年の大阪カレーシーンの盛り上がりによって、様々なスタイルのカレーが誕生。
「大阪スパイスカレー」というジャンルが確立した事も1つの成果ですね。
それだけにカレーという1ジャンルだけでは、その幅の広がりに難しさが出てきました。しかしこれからのカレーに新たな勢いを感じさせるのが「他ジャンルとのミクスチャー」。
フレンチ・イタリアン・和食・中華。
様々な要素をカレーに落とし込む事で、新たな味の幅を生み出す可能性を持っています。
今回お邪魔しましたこちら『大衆中遊華食堂 八戒』もその1店。
東大阪市の大衆的ながら隠れた名中華料理店ですが、そんなお店でなんとスパイスカレーがいただけてしまうのです!!!
お店の前には「今月のカリーランチ」と書かれた看板。
今回の内容は…なんとマトンじゃないデスカ!!!
もうそこいらのなんちゃってスパイスカレーではない雰囲気がひしひしと。
【マトンカリィ 酸辣風味-挽き肉と豆腐のスパイス炒め添え-】昼1,050円/夜1,200円
インド的なカレー皿に盛られた、圧倒的中華感を放つ3種。
回鍋肉、麻婆豆腐、コロッケ…ヴィジュアルは完全に中華&洋食と最早多国籍過ぎる(笑)
さてさてその味わいは如何ほどか。
先ずはメインを張る「マトンカリィ 酸辣風味」から。
見た目完全に中華炒めですが、一口食べると、、、ん、中華だ!!!
ベースとなる土台は間違い無く中華のそれ。
ガツンとした濃い旨味が素晴らしく野郎好みのパンチ力。
羊肉の持つ独特の風味と旨味もしっかり閉じ込めてます。
続きまして「挽き肉と豆腐のスパイス炒め」。
敢えて麻婆豆腐と名乗らないトコに、何かしらの意図を感じざるを得ないすね。汁気の少ないセミドライ的な感じで、食べると「あ、なるほどスパイス炒め」と納得。
麻辣感も感じさせつつ、ゴリッとカレー的ニュアンスのスパイスがアタック強めに効いています。
この微妙な利かせ具合の調律、店主は間違い無くマニア(笑)
当然ながらライスにもバチッと合いますねー。
そしてこのコロッケがやたら旨い。
滑らかなマッシュ状のジャガイモと、ほんのり甘酸っぱいチリソースの刺激が絶妙に合致。
サクリとした揚げ具合もほんまエエ感じです。
これ、欧風カレーでいう「コロッケカレー」的トッピング要素を取り入れてます。
他にも多彩なカレーメニューがいっぱい!!
これはこれからのカレーシーンに新たな可能性を提示してきましたね。
今回のカレー以外にも「麻婆カレー飯」や「カレーラーメン」等々、様々なカレーメニューも。
最近流行りのイタリアンとの融合を見せたカレーがある様に、中華との融合カレーももっと出てくるべきですよコレ。
カレーは夜でも食べる事ができ、小皿の一品料理と合わせられるのも魅力。
最近では鍋メニューも要予約で対応してくれるそうで、益々幅の広がりを見せてますね。
東大阪にとんでもないお店があったんですねー。
是非とも店主のカレーマニアっぷりを発揮したパワフルなカレーコースをやってほしいです。