福島県白河市のご当地ラーメンとして人気の「白河ラーメン」。中でも「とら食堂」は、行列の絶えない人気の名店。もちろん「とら食堂」も美味しいけれど、白河ラーメンは「とら食堂」だけではない。今回は、白河ラーメンをもっと知りたい方の為に、要チェックの5軒を紹介します。
1.独学で極めた手打ち麺と、香り立つ焼豚に心も踊る名作!「火風鼎」
ご主人は料理人の経験を持ちつつも、手打ち麺をはじめとしたラーメンの製法を独学でマスターし、1982年に創業。行列が絶えない人気店として、地元のみならず全国のラーメン好きに知られている。
食べてほしいのは醤油味の「チャーシューワンタンメン」。手打ち麺を啜れば、力強いコシを麺の内部から感じられる。手打ちで伸ばしている分、麺の外側で滑らかな食感を楽しめる。鶏ガラと豚骨を使い、丁寧に旨みを広げたスープも口の中で転がしたくなるほどのまろやかさがある。炭火でじっくり焼き上げた焼豚がたっぷり入る他、麺と同じく手打ちで仕上げたワンタンも、つるんとした食感を口の中で楽しめる。
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2.手打ち麺と、絶妙な薄さのワンタンが心に残る!「味の店 田中屋」
創業40年を越える白河の老舗。JR白河駅に近く、地元客が歩いてやってくる名店。ほとんどの人が注文するのが「ワンタンメン」。
白河ラーメンの伝統を受け継ぐ手打ち麺には手揉みもしっかり加えられ、平打ちの中太麺を啜るほどに、縮れた食感が唇を震わせてくれる。豚骨を使って澄んだスープもすっきりとしていて、自然に喉を通っていく。肉厚のチャーシューが3枚乗るのも嬉しいが、噛みしめれば肉の旨みが飛び出してくる、その味付けも更に嬉しい。何よりも驚くのがワンタン。薄く延ばして口の内側を覆うような存在感を示すピロピロの皮が、豚肉を中心にした餡をくるんでいる。青菜の代わりのインゲンはラーメン店では珍しく、食感に変化を与えてくれる。
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- 田中屋
- ラーメン店 JR東北本線 白河駅 徒歩7分
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3.歴史を重ねてきた手打ち麺の存在感は絶妙!「すずき食堂」
とら食堂の先代店主の元で修業した方が創業した老舗。以前は「手打ワンタンメン」を提供していたが現在は販売休止中。しかし、「手打中華」もまた、食べてほしい逸品の白河ラーメン。
手打ちの太麺はしっかり茹でていて、麺の外側は滑らかになっていながら、中心部は適度にコシを残している。啜ればツルツルした麺の食感を楽しめ、その縮れが唇を震わせてくれる。スープはあっさりしていながら旨みはきいていて、麺の存在感を引き立てたもの。モモ肉を使ったチャーシューはやはり焼豚で、噛みしめれば肉質がしっかりして旨みを楽しめる。
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4.知る人ぞ知る居酒屋で、夜も素晴らしい白河ラーメンを!「福港」
白河市の中心市街地から少し離れた路地に佇んでいる居酒屋でメニューは豊富。気取った所のない、歴史を重ねた店構え。地元の人が思い思いにお酒や一品料理を楽しんでいるが、ラーメンだけを食べる人も少なくない。ミニサイズのラーメンもある所が居酒屋らしい。
「ワンタンメン」は、白河ラーメン特有の中太縮れ麺。手打ちらしき不揃いの麺は適度にコシを残していて、啜るほどに丁寧な仕上がりを感じさせてくれる。豚骨と鶏ガラを濁らせないまま煮出したスープは、すっきりした口当たりの中に適度な旨みを感じさせてくれる。鶏油を使っている事で、甘さを感じつつもしつこさは感じない。皮が主体のワンタンもスープと相性がよい。
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朝から食べられる手打中華&ランチには二郎インスパイアも!「手打 手綱」
※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。
2015年に開店した、白河では新しい店。若いご主人が一人で切り盛りしているが、やはり麺は手打。平日は朝から「手打ちラーメン」を提供している。豚骨をメインにしつつ、煮干などの魚介系素材もふんだんに使ったスープは、「喜多方ラーメン」に近い雰囲気も出している。そこに白河特有の手打ち麺が入っているので、独特の食感。脂が多めに入ったバラチャーシューも、どこか喜多方ラーメンっぽい。
ランチタイムは、メニューに「手綱」が加わる。麺は「手打ちラーメン」とは異なり、ラーメン二郎で使われている強力小麦粉「オーション」を使用。まとまりづらい強力粉を手打ちだけで麺に仕上げたというから驚き。たっぷりの麺、野菜、厚切りのチャーシューは「二郎インスパイア系」と呼ばれるスタイルだが、掴んだ麺には手ごたえがあり、啜った麺は滑らかさも併せ持っている。豚骨醤油ベースのスープに、白河らしい麺を存分に味わえる。
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店名:手打 手綱