おつかれ麺です。オゴポコです。
ラーメンは、地域に根差した食文化に加えて、ご当地ラーメンが築いてきた歴史によって「やっぱりこの味でないと」という性格が強い食べ物です。なかんずく、福岡は「豚骨以外のラーメンは全て”非豚骨”」という保守的な思想に満ちた街であることは、再三申し上げてきたと思います。
しかし、そのような壁をぶち破る蓋然性が高いラーメンがあります。それは・・・
”辛いラーメン”と”トマトラーメン”
”辛いもの”もしくは”トマト”が大好き!という人は、福岡に限らずどこにでも一定数存在するわけで、そういう人が、気軽にその味を楽しむことができる食べ物と言えば、ラーメンです。九州中から人が集まる福岡市中心部、特に天神大名地区にこの種のラーメンが増えているのは、人が集まれば一定数需要がある、という自然な流れなのかもしれません。
果たして「辛いラーメン」&「トマトラーメン」は「非豚骨」グループから脱することができるのか。注目の新店3軒を順に見ていくこととしましょう。
1.【博多辛味噌タンメン 笑盛 大名店】福岡に元寇以来の蒙古襲来!?”辛旨い”好きな人要チェック!
※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。
2017年6月オープン。公式サイトを見た瞬間「すわ、蒙古襲来か!?」と期待しつつ訪問。何せ、ラーメンのビジュアル、メニュー構成など「あの辛旨の超人気店」を想起させるものばかりなのですから!
今回食べた「笑盛タンメン」は、お店の説明では”味噌タンメンの上に激辛麻婆餡”とのことで、麻婆はわりと「あの辛旨の超人気店」に似てる気がします。ただ、麺はかなり違っており、平たくやや柔めでふわっとした食感。野菜はくたくたが期待値でしたが、若干硬め仕上げ。
店内は黒基調で、小上がりあり、ソファ席あり、カウンターあり。席の間がゆったりめで、お洒落な居酒屋みたいな造り。接客も丁寧で気持ちよく食べられる環境です。
メニューには、北極・・じゃなかった「赤海タンメン」「つけ麺五目味噌タンメン」「旨辛麻婆丼」など取り揃えており、東京のあの辛旨が好きな人も、単に辛い物が好きな人も色々な角度で辛さを楽しめる構成になっています。
紹介しているお店はこちら!
店名:博多辛味噌タンメン 笑盛 大名店
2.【元祖辛麺 枡元 天神南店】福岡県内の辛い系最大勢力、宮崎辛麺の雄!
宮崎辛麺を代表する当店。2017年6月に福岡市中央区内では2店舗目、大名店に続く天神南店をオープンしました。実は福岡県内で計7店舗を展開しており、宮崎のみならず”福岡の辛いラーメン”として一大勢力を築いています。実は「枡元」初訪問。
ラーメンは「元祖辛麺」と「完熟トマト辛麺」の二本立て。今回は「元祖辛麺」を、5辛、こんにゃく麺で。
注文数分を中華鍋で仕上げるというスープは、オリジナル醤油や料理酒等の調味料、ミンチ肉、そして、つぶしたニンニクが加わり、一辺倒にならず複雑玄妙な味。卵、ニラ、ニンニク片が惜しげもなく入っており、具の食感も楽しめる仕様です。
そして、こんにゃく麺。そば粉と小麦粉が主原料の、こんにゃくによく似た食感の麺は、噛み切れないほどの弾力!むぎむぎごもごもと噛み続けられる不思議な麺です(ちぢれ麺、生麺の選択も可)。
私的にはこれまで食べた「辛いラーメン」の中では出色の美味しさ!福岡で店舗展開している事実も納得の一杯。福岡県民にも福岡出張族にも等しくおススメしたいお店です。
紹介しているお店はこちら!
店名:元祖辛麺 枡元 天神南店
住所:福岡県福岡市中央区今泉1-13-31
電話番号:092-734-2228
営業時間:11:00~翌2:00
定休日:不明
3.【麺屋とまと天神店】都城発のトマトラーメン専門店が福岡上陸!
先の「桝元」もですが、宮崎では「辛麺」と「トマトラーメン」両方を提供する店が散見されます。しかし、こちら「麺屋とまと」はトマトラーメン一本。都城市の本店を皮切りに宮崎県内、鹿児島県内に店舗展開しており、2017年4月、遂に福岡へ上陸!
基本の「Ra-men」は写真のとおりで、トッピングが超多彩!以下、そのトッピング全22種類を一挙にどうぞ。
―FREE―
おろしにんにく、刻みにんにく、自家製バジルソース、生姜、ゆず、香味ネギ鶏油、ココナッツオイル
―100円―
チーズ、白ネギ、青ネギ、味付煮玉子、セロリ、あおさノリ
―120円―
茄子、エッグ、とうがらチーズ、追加小松菜
―150円―
ダブルネギ、たっぷり野菜(小松菜・春菊・ほうれん草・青ネギ mix)、ネギサラダ(みょうが・セロリ・白ネギ・青ネギ・大葉 mix)、炙り鶏チャーシュー、あさり
更に加えると、トマトはイタリアの契約農家から取り寄せた有機トマトを使用し、野菜類は九州南部の農家から仕入れる地産地消という徹底ぶり。
・・・とまあ、店に入ると一気にこれだけの情報が入ってきて、ちと情報過多な面もありますが、トマトラーメン自体は間違いない仕上がり。
麺は豆乳練りこみ麺。首都圏の方には「太陽のトマト麺」の麺をイメージしてもらうとよいかと。割とはっきり豆乳の味が感じられます。スープは、鶏ガラとトマトでそこまでトマトトマトしておらず、この系統にありがちなパスタっぽさよりも、ラーメンらしさを保っている気がします。
更に、凝った内装。トマト缶を敷き詰めた壁、木を目立たせたウッディ―な内装、落ち着ける店内は福岡のラーメン屋さんでは珍しいのでは。総じて普通のトマトラーメン屋には収まらない実力店です。
実は、今回ご紹介した3軒に加え、以前の記事(https://mecicolle.gnavi.co.jp/report/detail/10352/)で紹介した「トマトラーメンと辛めんの店 三味」もこの3軒の徒歩圏内という事実。
今後、福岡の非豚骨の壁を真っ先に打ち破るのは、やはり辛い麺とトマト麺か!?期待大です!
紹介しているお店はこちら!
- 麺屋とまと 天神店
- トマトラーメン 地下鉄空港線(1号線) 天神駅 徒歩2分
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