おつかれ麺です。オゴポコです。
何度も同じことを申し上げて恐縮ですが、福岡には恐らく全国でも福岡にしかないであろうラーメンジャンルが存在します。
そのジャンルとは「非豚骨」
要するに醤油も味噌も塩もつけ麺も鶏白湯も、豚骨ではないラーメンはすべて「非豚骨」ということです。
ラーメン食べ歩きのホームは東京&福岡のオゴポコは、どうしても内と外の2つの視点で福岡のラーメンを見てしまうので、外の視点で見ると「非豚骨」は排外感ありまくりの言葉。とはいえ、いまの福岡のラーメン事情を表す一言として、言い得て妙ともいえるでしょう。
さて今回は、十把一絡げの珍ジャンル「非豚骨」を突破するかもしれない期待の新店を3軒ご紹介!
1.福岡に再び本気の家系がやってきた!「家系ラーメン 壱壱家」
オープンは2016年11月。
「がんこもんラーメン博多大博通り店」の跡地にできた家系ラーメン店。家系のルールに従い「味の濃さ、麺の硬さ、油の多さ」を指定可能ですが、初訪につきすべて普通で注文。結果・・・
これはいい!本場・横浜にありそうな家系ですね!
やや醤油が立って、骨粉はなく綺麗なクリーミースープ。麺は短線太めもちもち。出自の「すずき家@京急子安」も、壱六家のようなクリーミースープながら濃厚さも兼ね備えた良店なので良い面を受け継いでいるように思えます!
これまで横浜から福岡へ出店しながらも福岡を去っていった家系ラーメンは、細麺にしたり豚骨ラーメンを出したりと博多に阿ってしまう節がありましたが「壱壱家」は(今のところ)横浜仕様を貫いている様子。末長い活躍を期待できる店です!
紹介しているお店はこちら!
2.どうみても醤油なのに醤油ではないだと!?「福岡ラーメン ラーの音」
オープンは2016年12月。
ラーメン、替え玉、替え肉、替ネギ、と「元祖長浜屋」チックなメニュー構成。すべからく豚骨ラーメンが出てくると思いきや、あれ?醤油ラーメン?
いえ、これは豚骨ラーメンです。
スープのガラ(骨)は紛れもなく豚骨だそうで、強めに効いた醤油のせいかかなり甘め。麺は細麺ストレートの硬め。卓上トッピングはすりゴマが用意され、確かに仕様は豚骨ですね!
某マンガのキャッチフレーズ「見た目は子供 頭脳は大人」ならぬ「見た目は非豚骨、中身は豚骨」の一杯。よくよく考えると、看板でも博多ラーメンではなくあえて「福岡ラーメン」と名乗っているわけで入店する前からギミックを仕掛けているようにも思えます。こういうチャレンジ、割と好きです!
紹介しているお店はこちら!
店名:福岡ラーメン ラーの音
住所:福岡県福岡市博多区冷泉町8-21
営業時間:26時まで営業(日曜のみ24時まで) ※店の貼り紙による
定休日:なし
3.非豚骨の”藍より青し”を期待できる新星!「麺や 佐渡友」
オープンは2016年12月。
豚骨帝国・福岡においても「醤油や塩を揃えました」「味噌、塩、醤油を揃えました」と幅を持たせる店は見かけますが「醤油ラーメン専門店」は稀。しかも新店となると年に何軒あるでしょうか。
こちら「佐渡友」はその稀な醤油ラーメン専門店。しかも某有名魚介系醤油ラーメン店出身という実力派!
ラーメンは基本の「醤油らー麺」に、脂が加わった「醤油らー麺こってり」、カツオ等の油が加わった「醤油らー麺魚介ガツン!!」の3つ。
まず一つ目の写真は「醤油らー麺」と「魚介ガツンの別皿」です。
醤油と魚介のシンプルなスープにつるつるの麺。特に魚介が強かったり油の香りや旨味が強いわけではなく、あくまで優しい魚介醤油。そこにデフォルトで入る黒胡椒が目立つ存在となってます。そこに魚介ガツンを投入すると、たちまちくっきりした魚介味へ変化し分かりやすく変身!
次に二つ目の写真は「醤油らー麺こってり」です。
こちらは、豚の背脂入り。基のスープが優しいからか脂身が強く感じるような。「醤油らー麺こってり」には黒胡椒が入らないので、よりそう感じるのかもしれません。総じて、お薦め構成は「醤油らー麺+魚介ガツン別皿」
あ、そうそう、サイドメニューの「かしわめし」は、同じく福岡で名を馳せる魚介醤油ラーメンの名店「郷家」のかしわめしに負けず劣らずの逸品なので要注文です!
以上3軒。福岡市内の非豚骨(いや一軒は豚骨ですが)、非豚骨のジャンルを突き抜ける新鋭を一度の味、体験してみてはいかがでしょうか。