ラーメン処として知られる山形県の中でも、昭和初期からの歴史を持って全国にも知られる「米沢ラーメン」。多加水麺は細く切りだされ、手揉みを加えた縮れ麺を数日熟成させている店が多い。上杉家の城下町としても知られる米沢、レンタサイクルもあるので、観光地と共に、米沢ラーメンの名店も巡ってほしい。
1.製麺所から行列必至のラーメン店に!「そばの店 ひらま」
製麺所として創業したこちらは、1972年にラーメン店として開店。現在も近隣の数店舗に麺を卸している。平日でも開店前から行列ができる、米沢市内屈指の人気店。「中華そば」には細めの多加水麺180gを使用しているが、数日間熟成させていることで色がやや黒ずんでいる。半世紀使い込んできた製麺機から繰り出される麺は実に力強い。丼の中に香りを漂わせるあっさりしたスープは鶏、豚骨、魚介の素材がじんわりと広がった丁寧な味わい。
二代目のご主人はまだまだ元気に厨房を仕切っているが、息子さんも厨房に入り、三代目を目指している。米沢の中華そばを支える老舗が、元気な味を我々に伝えてくれる。
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2.和風感高まるスープに、三元豚のチャーシューが光る!「桂町 さっぽろ」
1969年に開店した米沢ラーメン屈指の老舗店。「中華そば」のポイントは、何といっても4日間熟成させた中細の縮れ麺。茹でる直前にも手揉みを加えていて、しっかり茹でていながら、プルプルした食感が力強い。スープは鶏ガラと煮干しを中心に、削り節を少量加えている事で、和風の香りが更に強まっている。
食べていて驚くのはチャーシュー。なんと、創業時から三元豚を使っているという。当初は知名度が低かった三元豚もブランド銘柄になり、もちろんコストもかかるようになったが、「味を落とすわけにはいかない」という気持ちで使い続けているというから頭が下がる。
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3.老舗の風格を持つ、あっさり系米沢ラーメンの人気店!「支那そば 熊文」
米沢ラーメンを代表する人気店。広い店内は平日昼でも満席。「中華そば」は、鶏ガラや魚介を中心にあっさりとさせたスープ。軽く加えられる背脂がアクセントになっている。市内の製麺所から取り寄せている細手揉み麺が力強く、啜ればすっきりする後味も楽しめる。米沢の他店とも異なる個性あるスタイルで、一度は食べておきたい。
4.濃口醤油に牛脂の旨みが絶大なインパクト!「山大前 やまとや」
米沢ラーメンの中でも、若い人に人気を集めている店。二代目の店主になって改築されてシックな雰囲気に変わったが、「中華そば」の味は健在。豚骨鶏ガラに加えて、米沢牛の牛脂をスープにかけている事でインパクトは抜群。醤油ダレには濃口醤油にニンニクも加えられ、米沢でもここにしかない味に。手揉みを加えた縮れ麺も負けずに力強い。大ぶりなモモチャーシューも抜群。米沢ラーメンを代表する一軒でありながら、ここにしかない一杯を楽しんでほしい。
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5.チャーシューダレがスープに深みを加える新鋭店!「めんこう」
山形市の店で修業して2013年に開店したこちら、米沢では珍しく「つけ麺」もメニューに入れている他、醤油味も「あっさり」「こいくち」の2種類を用意。
「こいくち醤油らーめん」は、醤油ダレにチャーシューを仕込む時のタレを加えていて、豚肉の甘さもスープに反映されている。コクは感じるもののスープ自体は豚骨と鶏ガラを使ったあっさり味。やや太めの縮れ麺は、やはり茹でる前の多加水麺に手揉みを加えて、米沢ラーメンに特徴的なインパクトある啜り心地を実現している。つけ麺を頼む若いお客さんも多いお店でした。
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- めんこう
- ラーメン JR奥羽本線(福島-横手) 米沢駅 西口 徒歩28分
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6.美しすぎるネギラーメンに舌も心も癒される!「さつき食堂」
1966年に創業して、関根駅前にたたずむ老舗。中華そばを基本に「塩」「味噌」はもちろんの事「餅入り」「松茸入り」といった各種ラーメンが並ぶ店。とはいえ、こちらの名物メニューは「ネギラーメン」。
放射状に綺麗に並べられた白髪ネギは自家栽培ということで、辛さは控えめ、じんわりと甘さが広がっている。スープは豚骨・鶏ガラ・鰹節・煮干などを静かに煮立てたあっさり味。細縮れ麺が米沢ラーメンのスタイルを受け継いでいる。
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- さつき食堂
- ラーメン店 JR 関根駅 徒歩2分
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