東京駅の「ラーメンストリート」でも人気を博していた「麺や七彩」。
そちらの店舗は契約満了に伴い八丁堀に移転、その八丁堀でも「打ちたて麺」が話題、行列のできるお店となっています。
それに対してこちらは「食堂七彩」。
上記ラーメンストリートに出店する前の、言わばルーツのようなお店です。
ラーメンストリート出店後は一時休業していましたが、その後、現店名として営業を再開、現在に至ります。
「食堂」という冠ですが、お昼はラーメンがメインのお店になっています。
メニューの2本柱は「喜多方ラーメン」と「稲庭中華そば」、さらにいくつかのアレンジメニューや限定メニューがあります。
稲庭中華そばは珍しいですね。
というより、ここ以外で見たことはありません。
秋田でも有名な稲庭うどんのブランドが作った中華麺です。
稲庭うどんの製法で作られた中華麺は「乾麺」であることも意外ですね。
さらに七彩といえば「無化調」。
下手をすると薄っぺらい味にしかならない無化調。
そこであえて勝負する自信も感じられます。
オーダーした麺の種類にもよりますが、麺の量が選べます。
喜多方手打ち麺なら、並盛りは150g、中盛りは200g、大盛りは250g(同一料金)。
つけ麺なら普通盛りで200g、大盛りで300g(同一料金)。
稲庭中華そばは並盛りで100g(乾麺の状態)、大盛りで150gですが+100円となります。
まずは珍しい稲庭中華そばを醤油スープでいただきます(塩も選択可)。
ラーメンとは思えないビジュアルです。
鶏肉やなめこの乗ったこの状態、和風の香りから脳内はすっかり稲庭うどんと勘違いしてしまいます。
一応、細切りメンマも乗っているのですが、それを見落としてしまうぐらい、ある意味パンチのあるビジュアルです。
稲庭うどんよりさらに細い乾麺はもちろんストレート麺。
少し柔らかめながらツルッとした喉越しは気持ちいいですね。
なめこから来ている?とろみによりストレート麺でもスープをよく絡めてくれます。
そのスープももちろん和風。
魚介の香りたっぷり、醤油も決して尖っておらず、全体的にまろやかに仕上げられています。
ラーメンなの?中華なの?
悩むところですが、もちろん決してうどんでもなく、やはり「中華そば」と納得してしまう、とても珍しい一品だと思います。
そして喜多方ラーメン(やはり醤油で)。
こちらは手打ちの極太生麺となっています。
「麺や七彩」では注文を受けてから打ちはじめることでも有名ですが、こちらは手揉みのみ。
それでも十分ですけどね。
稲庭中華そばと違って、こちらは何の勘違いもしない、王道のトッピングです。
やはりかなり「和」を感じるスープではありますが、こちらは慣れ親しんでいる喜多方ラーメンでこのビジュアル、脳内は「ラーメン」と認識します。
特徴はこの麺でしょう。
今まで見たこともないような極太の平打ち麺。
ちょっと柔らかめの茹で加減でしたが、それでもこの太さなのでモッチモチです。
行列のできる人気店に並んで食べるのも醍醐味のひとつですが、近所でひょっこり行ってもそれほど待つことなくその味が楽しめる、それはそれで大きな魅力です。