１．【名駅】比類なき超極太麺を喰らう！『つけ麺・汁なし専門店 R 中村店』の「汁なし」

JR名古屋駅の太閤通口（新幹線側）から徒歩5分ほど、大きく「男」と染め抜かれた暖簾がかかり、正面の壁に「空腹男子常臨」と書かれた、インパクトありまくりの外観が圧倒的な異彩を放つ『つけ麺・汁なし専門店 R（アール） 中村店』。東海地区のラーメン好きにその名を広く知られる『ら・けいこ』グループの１ブランドだ。

汁あり（スープのあるラーメン）もあるにはあるが、初めての方に食べて頂きたいのは、屋号にも掲げられた「汁なし」。箸の１・５倍はあろうかという太さを誇る、他に類を見ない自家製超極太麺がとにかく強烈。啜ればプリップリ、噛めばモッチモチ、全国広しと言えどここまで振り切った麺はそうそう見当たらない。そこへ、グループ全店に共通する、コクと甘みの詰まったタレがしっかり絡み、麺とタレだけなのに猛烈な「食わせる力」を発揮。

さいの目切りされたコロチャー（サイコロチャーシューの略）を共に頬張ると、肉の旨みがジワリと溢れ出し、求心力は更に加速。トッピングとしては珍しい目玉焼きも、トロトロ半熟の黄身とカリカリで香ばしい白身とのコントラストがたまらない。一般的なラーメンの倍ほどの麺量があると思われるボリューミーな１杯だが、休む間もなく一気に食わせる魔性の力は驚愕の一言。１杯で得られる満足度の高さを求めるなら、訪れて損はないはずだ。

紹介している私のブログ記事
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店名：つけ麺・汁なし専門店 R 中村店
住所：愛知県名古屋市中村区竹橋町5-2　マンションすがや 1F
営業時間：11:00～14:00、18:00～23:30
定休日：日曜日

２．【名駅】これぞ名古屋の味！大正初期創業の老舗麺類食堂『みのや本店』の隠れた名品「味噌中華」

お次もJR名古屋駅・太閤通口から徒歩5分ほど、大正初期創業の老舗麺類食堂『みのや本店』。きしめんやカレーうどんが人気の店だが、私が薦めたい品は「味噌中華」だ。

文字通り、いわゆる「味噌ラーメン」なのだが、「なごやめし」代表格の一つ・味噌煮込みうどんと同様に赤味噌を使用。そこへムロアジなどの節系がビシッと効いた【東海クラシック】なダシを合わせた、他の地域では見られない、名古屋らしい味噌ラーメンだ。
注：東海クラシックなダシのくだりは、キュレーター・fuji3desseさんのこの記事参照
https://mecicolle.gnavi.co.jp/report/detail/9196/

一見すると赤味噌の色がキツく見えるが、ダシの旨み成分が分厚く、ショッパさや味噌辛さとは無縁の食べやすい味わい。ほんのりと甘みがあり後味もスッキリで、味噌汁感覚でゴクゴクと飲み干せるほど。麺は中細、自らが主張するタイプではないが、たっぷりの赤出汁の中でしなやかに泳ぎ、ダシの旨みを漏れなく口中へ届ける親和性の高さは、さすが老舗の成せる業。「最近、重たいラーメンはチョット…」という年配の方にもオススメだ。

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３．【熱田・神宮前】独学でいきなりハイレベル！『つけ麺 舞』の絶品「つけそば」

日本神話に登場する「三種の神器」の一つである草薙剣（くさなぎのつるぎ）を祀る事で知られる熱田神宮。周囲にJR東海道本線の熱田駅、名古屋鉄道の神宮前駅、名古屋地下鉄 名城線の神宮西駅があり、交通アクセスも至便とあって、日々多くの参拝客が訪れる。

そんな熱田神宮から徒歩10分ほどの地に、昨年12月にオープンした『つけ麺 舞』。屋号に掲げるように、つけ麺の専門店なのだが、ここの「つけそば」が創業から間もないのに実にハイレベル。いわゆる濃厚つけ麺の部類だが、動物系ベースを鶏白湯１本に絞った、髄感と油脂感のバランスの良いつけ汁は早くも傑作の域。合わせる太麺の茹で加減・〆具合は共に適切で、重厚な旨みを湛えたつけ汁と五分で渡り合っている。

また、サイドメニューの「鶏めし」も良い。鶏チャーシューをサイコロ状に分厚く切り出して供するミニ丼なのだが、「つけそば」の残ったつけ汁をスープ割したものを合わせ、お茶漬け的に食べるのが店のオススメ。鶏チャーシューと鶏白湯ダシの相性の良さは言わずもがな、ほんのり忍ばせた山葵の爽快感でサラサラッと食べさせる見事な設計。ぜひ上記２品はセットで召し上がって頂きたい。

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店名：つけ麺 舞

※[編集部追記]
こちらのお店は、本記事公開後に移転をされております。
移転先の情報はお店のTwitterをご覧ください。
https://twitter.com/tukemenmai

４．【栄】身体の芯からぽっかぽか！担々麺専門店『想吃担担面 栄店』の「生姜担担麺」

「名古屋栄三越」や「丸栄」など大型百貨店が立ち並び、ショップ飲食店も多く、昼夜を問わず多くの人で賑わう名古屋随一の繁華街・栄エリア。名古屋地下鉄の東山線と名城線が乗り入れる栄駅は、いくつもの地下街が繋がる巨大地下街群に直結しており、うち「森の地下街」の北一番街にあるのが『想吃担担面 栄店』。名古屋市内の名駅エリアと錦エリアで展開する担々麺専門店の最新店舗だ。

今回紹介する「生姜担担麺」は、全５店舗の『想吃担担面』で栄店だけのオリジナルメニュー。香り高い自家製の【五香辣油】から来る麻辣味と、生姜がシンクロ。体感的な刺激の総量以上に体温が上昇、知らず知らずのうちに身体の芯まであったまる感覚がたまらない。

また、無料で付いてくる【麦ご飯】に残ったスープとミンチをかけて、担々風おじやとして食べるのも一興。無料でおかわりもできるので、担担麺だけでは量的に足りない方は是非スープを多めに残しておいて楽しんで頂きたい。

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５．【矢場町】価格は驚きのワンコイン以下！『ノアール』の人気メニュー「ミルクラーメン」

改札口から「名古屋パルコ」や「松坂屋 名古屋店」に直結する、名古屋地下鉄 名城線の矢場町駅。個性的なセレクトショップやレコード店も点在し、ファッションやカルチャーに敏感な若者が闊歩する、活気溢れるエリア。私も10代後半～20代前半に名古屋で最も多く訪れたエリアであり、そんな頃に度々訪れたのが、この『ノアール』だ。

モダンな外観からは想像しにくいだろうが、既に創業60年を超える老舗で、昼はラーメンやチャーハンなどの庶民派中華料理を、夜は酒が進む創作中華料理を提供する店。カフェ風の心落ち着く店内にはBGMにジャズが流れ、その空気に身を任せていると、これからラーメンを食べるのだという事すら忘れてしまいそう。

一番人気は野菜炒めの餡かけラーメン「ちゃぷすい」だが、私が若い頃にハマり、今でも無性に食べたくなる「ミルクラーメン」を紹介したい。スープに牛乳を使ったラーメンは全国各地で見受けられるが、本品が珍しいのはラーメンスープの必須品・タレ（カエシ）を使っていない点。醤油でも塩でも味噌でもない、正真正銘の牛乳ラーメンなのだ。

街中華の王道である鶏ガラ豚骨清湯ベースに牛乳を合わせており、ベースの色がやや影響するため少し黄色がかっているが、パッと見はほぼ牛乳。実際に口にしてみても、色味の通り牛乳の割合が多いようで、ミルキーな口当たり（ミルクなので当たり前w）と柔らかな味わいに癒される。意外と言っちゃ失礼だが、中細のちぢれ麺との相性も良く、タレ不在の為あくまで薄味だが、ちょっと懐かしい気分に浸れる不思議な味わいだ。

しかもコレで未だに470円（余談だが、私が若かりし頃は400円だった）だというのだから驚き。本品以外にも、ワンコイン以下のメニューが豊富に揃うため、お手頃にランチを済ませたいという方に是非一度足を運んで頂きたい。

【大須観音・矢場町】裏メニューなのに大人気！『河正』の「カツのせ中華そば」

※[編集部追記]こちらのお店は閉店しました。

先述の矢場町エリアと、古着店が密集する大須エリアとの中間ほどに店を構える『河正』は、昭和52年創業の麺類食堂。予備知識だが、名古屋市内の【麺類食堂】は、うどん・きしめんを軸に蕎麦または中華そば（もしくはその両方）を取り扱う店が非常に多く、さらにカツ丼や親子丼などの丼物も扱っている場合が多い。この店もその１つで、麺類はうどん・きしめん・蕎麦・中華そばの４種が揃う。

今回紹介する「カツのせ中華そば」は、そんな品揃えの中の裏メニュー。本来は【中華そば or うどん＋カツのせごはん】の「○特セット」というセットメニューがあるのだが、常連客の要望に応え、そのカツを中華そばに乗せて供した品だ。

濁りのない鶏ガラスープに、愛知県の特産品である【たまり醤油】を軸としたカエシを合わせた、誰もが郷愁を覚えるやさしい味わいのスープ。大釜で茹でる中細麺がしっくりと馴染み、分厚いチャーシューとダシのよく染みたメンマが脇を固めるその姿は、古臭さを感じさせない凛とした佇まい。

そこへ、揚げたてのトンカツがドサッと豪快に１枚乗ってくるのだから、迫力あるビジュアルに老舗という事を忘れてしまっても致し方なし。カツの断面から溢れ出る肉汁、衣が纏うラードの油脂分が共にスープに移り、やさしくも厚みのある味わいへと変貌。丼に真一文字に横たわるほどの大きさのカツ、厚みも１ｃｍほどあり、食べ応え面でも十分な満足度。
昭和の香りが残る空間で、麺をズズッと啜り、直後にカツを頬張れば、若かりし頃の衝動が蘇る…かもしれない(笑)。

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店名：河正