2007年に日本で初めて最高気温40.9度(現在は2位タイ)を記録した多治見市を擁する岐阜県の県南部・美濃地方。
内陸盆地特有の気候で、多治見市以外の市町村も押し並べて気温が高く、7月18日に梅雨明けが宣言されたこれからがいよいよ夏本番。となると、ついつい冷たい食べ物やドリンクに手が伸びがち。
しかし、暑い時期だからこそ辛い料理を食べて、爽快に汗をかいてスッキリと過ごしたい。そんな時にピッタリな激辛ラーメンを供する店を、岐阜市および近郊から5店舗ピックアップ。
オーソドックスなラーメンから、つけ麺、まぜそば、ご当地と様々なタイプを用意したので、ご自身の好みに合わせてチョイスし、心ゆくまで発汗して頂きたい。
1.【関市】冷やしもアリ!? 名店・白神グループ『爆王』で人気爆発中、ワンランク上の激辛台湾まぜそば
2013年の3~9月に東京・池袋【石神秀幸 厳選 極み麺selection】の第1弾として出店、例年の【東京ラーメンショー】出店をはじめ各地のラーメンイベントに引く手数多、地元はもちろん今や全国にその名を轟かせる岐阜県関市の人気店「麺屋 白神」。
その3号店として2012年3月にオープンした『ラーメン・つけ麺 爆王』。
看板メニュー「しびれベトコンラーメン」は、ガツ盛り系×味噌×激辛の独創的な味わいを武器に圧倒的なオーダー率を誇るが、ここ数か月でその人気を二分する存在に成長したのが、あまりの人気ぶりに限定メニューから今年レギュラー昇格した「あじめラー油の台湾まぜそば」だ。
当メニューを一般的な台湾まぜそばと一線を画す存在たらしめるのは、岐阜県が認証する「飛騨・美濃伝統野菜」である在来種の唐辛子【あじめコショウ】を使った自家製ラー油の存在に他ならない。
提供された瞬間から食べ手の鼻腔をくすぐるトップノートの芳しさ。
後から追いかけてくるタイプの鮮烈な辛味。
そして、唐辛子なのに糖度が高い故に生まれるほんのりとした甘み。
これら3つの要素が、同店自慢のムッチリと弾力のある自家製極太麺に隙間なく絡み付く。
パンチのある味付けにも関わらず、その中で埋もれず存在感を誇示する小麦の風味の力強さも特筆モノ。あじめラー油の中毒性と極太麺の食べ応えがシンクロし、唯一無二の個性を結実している。
なお掲載写真は、10種類の香辛料を練り合わせた【誤爆玉】(何故か名付け親は私)をトッピングした「誤爆台湾まぜそば」。激辛好きには断然コチラがオススメ。
さらに、店頭や店主ブログにも告知されていないが、麺を冷水でキリッと〆た【冷やし】でのオーダーも可能。ただでさえコシに富んだ麺だが、冷やしだと噛み切ろうとする歯を弾ませるかの如き驚異的な弾力に。
この挑戦的な噛み応えに、麺好きの御仁ならハマる事請け合い。
また、同店の他のメニュー同様、温冷のいずれも無料で大盛への変更が可能。
〆の追いメシまでガッツリ食らって、しっかりと爽快に発汗して欲しい。
2.【本巣市】ブート・ジョロキアが暴れ回る!新鋭イノベイター『ぶっと麺しゃにむに』の辛刺激つけ麺
2013年5月の創業以降、多彩なスパイス使いと満足度の高い食べ応えを融合するという緻密なタクティクスで、あれよという間に行列店への仲間入りを果たした、本巣市の『ぶっと麺しゃにむに』。
岐阜市から車で10分程度とアクセスも良好、私の母校・岐阜高専をはじめ周囲に高校が多数あり、学生や若者を中心に人気を博している。
豊富なメニュー群の中で今回紹介するのは、コレばかりオーダーするマニア急増中という「辛刺激つけ麺」。
ノーマルの「つけ麺」のつけ汁は、エリア有数の濃度を誇る超濃厚な豚骨魚介ベース。
そこへオレガノやタイムなどの香草を加え、洋風のエッセンスをプラス。
さらに当メニューの主役・唐辛子の辛さを量る単位である[スコヴィル値]で100万(ハバネロの3倍以上)を超える世界屈指の唐辛子「ブート・ジョロキア」を投入。
刺すような辛さが舌を襲うが、ダシの分厚い旨みがつけ汁全体をしっかり支えており、後を引く味わいに。
この類稀なるつけ汁と真正面からロックアップする、大盛無料のツルツルモチモチな極太麺も頼れる存在。
香草類の活躍による、喉元を通過した後の鼻腔に抜ける香りの良さも特長的。
文字通り刺激的かつ痛快な味が、他で味わう事ができない食後の爽快感を約束してくれる。
なお、辛さをアップさせる事ができ、食券を渡す際に何もコールしないと「1」、それ以上辛くした場合は2~5まで選べる。
さらに「5」を完食した人は、次回以降6~10までコールする事が可能という設定。
くれぐれも無茶はしないで頂きたいが、激辛好きの方はぜひお試しを。
紹介しているお店はこちら!
3.【岐阜市西部】ニンニクと唐辛子の過激なハーモニー!名店『麺食 香楽』のベトコンラーメン
愛知県一宮市の「新京」が発祥、尾張~岐阜エリアで広く親しまれているご当地ラーメン「ベトコンラーメン」。岐阜市西部で40年近く営んでいる『麺食 香楽』も、ベトコンラーメンを主力商品とするラーメン店である。
その醍醐味は北京鍋で豚バラ肉・野菜・唐辛子・ニンニクを豪快に炒める調理法。野菜はシャキッと、ニンニクはホックリと仕上がり、少々柔らかめに茹でた麺との食感のコントラストが後を引く。
写真で見る通り、ラー油や辛味ペーストがスープに浮いている訳ではないので、一見するとそんなに辛くなさそうに思われるだろうが、火入れをしっかりと施した唐辛子は、丼から立ち上る香りからしてかなり刺激的。
しかも細かく小口切りしてあるため、何気なしに麺や炒めた具材を口にするだけで、意識せずとも結構な量の唐辛子を摂取する事に。
唐辛子とニンニクが生み出すジャンクな味わいは、抗う事が困難なほど猛烈なヒキがあり、流れ出す汗も止まらない。
また、同店のもう一つの名物として「チャーハン」も併せて紹介しておきたい。
別に激辛ではなく一般的な醤油ダレでの味付けだが、揚げ焼きでもするのかな?と思うほど大量の油を使用するのがミソ。今ドキのパラパラタイプとは真逆、油テッカテカでこちらも十分すぎるほどジャンクなのだ。
同店を訪れた際には、是が非でも食して欲しい。
4.【岐阜市北部】豚骨の旨みと自家製味噌の深みが後を引く!辛さが選べる『がんこzizi』の特製担担麺
ラーメン専門店の店舗数が少ない岐阜市北部エリアにおいて、長年に亘り孤軍奮闘する古豪『がんこzizi』。
岐阜市ならびに近郊において、四川の流れを汲む麻辣味ではなく、構成的には【ゴマ辛味噌ラーメン】の状態のものを「担々麺」(表記は「タンタン麺」や「タンタンメン」など様々)とする店が少なからず散見されるが、同店もその一つ。
メニューの先頭を飾る「特製担担麺」を基本として、同メニューの「半辛」「チョイ辛」と辛さ控えめも揃えるが、
今回紹介するのは当然辛さ最大値の「特製担担麺 倍辛」だ。
臭みのない豚骨白湯と、自家製味噌使用の特製味噌ダレ、表面にびっしり浮かぶ背脂がスープの三本柱。そこへゴマの香ばしさと豆板醤の塩味が加わり、複雑な旨みとパワフルなこってり感を形成。
これだけ重量級のスープにも関わらず、倍辛ともなると鋭さ衰えず、真っ赤な見た目に違わぬ結構な辛さ。
しかも、「先行型」や「後からじわり型」のいずれとも異なり、辛味の波形が一定の時間が長く継続。そのため、舌で感じる辛さ以上に発汗するので、食べていて実に痛快な気分に。
激辛を求める向きはもちろん、岐阜エリアの味を知るという意味でも、ぜひ食べて頂きたい一杯。
紹介しているお店はこちら!
- がんこzizi
- ラーメン店 岐阜高富線 戸羽川 徒歩3分
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5.【岐阜市中部】飲み会の〆にも「ラ呑み」にもバッチリ!駅チカ店『御めん屋』の地獄タイタン麺
岐阜市で今No.1の集客力を誇る玉宮エリアから程近く。
JR岐阜駅・名鉄岐阜駅のいずれからも徒歩5分程度の場所に店を構える『御めん屋』。
新宿西口・思い出横丁の一角を彷彿とさせる味のある店構えが印象的。店舗入り口に掲げた赤ちょうちんには「居酒屋」と「らーめん」の2つが共存。
その絶好なアクセスから、飲み会の〆の一杯に立ち寄る客も多いが、ラーメン以外の一品料理も揃う事から、ハナッからラ呑み(ラーメン店での呑み)に興じる客が散見されるのも同店ならではの光景。
ラーメンのラインナップは醤油と味噌を軸に、独創性に溢れまくった変わり種も揃うが、今回紹介する「地獄タイタン麺」は【台湾ラーメン meets 担々麺】というこれまた同店独自の一杯。
切っ先鋭い自家製ラー油の辛味に反応して汗腺がブワッと開くが、ローストしてから中挽きするというゴマの深みと香ばしさがバックに控えており、辛さ一辺倒で終わらないその求心力の高さにどうにも箸が止まらない。そこへ後から台湾ミンチの辛味がじわりと押し寄せ、最後にニラの香気がガツンと口中や鼻腔へ拡散。
その余韻冷めやらぬうちに、キンキンに冷えたビールをグイッと喉へ通す快感たるや。
ましてや今まさに夏本番、額に首筋に汗しながらのビールが格別に美味くなるのは想像に難くない。
ちなむと、アルコール類をオーダーせずラーメンだけ食べて帰る客も少なくないので、下戸な方でもご安心を。
紹介しているお店はこちら!
- 御めん屋
- ラーメンと居酒屋 JR 岐阜駅 徒歩6分
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