大阪の東の果てと侮るなかれ、海の幸、山の幸、旨し酒が、ハイレベルに揃った隠れ家割烹
大阪府と奈良県とを隔てる生駒山のふもと、石切さんのちょい西で拵え設えされているのが、創作和食がリーズナブルにいただける「旬膳 八起(やおき)」です。
腕をふるう大将の修行先が、ミナミの法善寺横丁で絶大な人気を誇る超有名老舗、「浪速割烹 喜川」と聞けば、美味しい料理に出会えるであろうことは、容易に推し量ることができますね。
お品書きは月替わりになっているので、一年を通してその時季の旬のものが食べられます。
初めて訪れる方には、大将がその日の仕入れ状況により、最高のものを組み合わせてくれる、「おまかせ三品」や「おまかせ旬膳」もおすすめ。
日本酒のラインナップも豊富で、銘酒「久保田」の6種類を飲み比べられるだなんて、他ではなかなかお目にかかれないと思いますよ。
洋風の料理に合わせるワインも揃っていて、大阪のカタシモワイナリーが造るスパークリングワイン「たこシャン」もいただけるんです。
飲めない方には、地元の酒店とタイアップした、地サイダーのクジ引きなんか如何でしょうか?
いつも最初の一杯にお願いする琥珀の時間(とき)は、デュンケルタイプの生ビールで、料飲店向けの樽詰め限定。
しかも手間と時間を惜しみなく注ぐ贅沢工程で作られる少量生産品なので、飲めるお店も限られているんですよ。
お通しは冷しスイートコーンのコンソメゼリー。
プルプルのゼリーをまとったスイートコーンの甘さが際立ちます。
季節のお造り盛り合わせ
この日の魚は太刀魚焼き霜、剣先いか生うにのせ、走りはも焼き霜、縞あじ、ほっき貝、甘えびしょうゆ漬けでした。
大将の目利きによる魚たちはどれも鮮度が良く、魚自体の旨みが濃いものばかりです。
剣先いかは熟成させて甘さをより引き出すなど、大将の技の冴えも見逃せません。
これらを海から離れた生駒山のふもとで食べられるのは本当に幸せ。
水なす生ハムサラダ
メロンやマンゴーに生ハムってチョット抵抗あるんですけど、みずみずしい水なすと生ハムの塩っけとの相性は良かった~♪
新じゃがまんじゅう
クリーミーで濃厚なスープに、ほろっと崩れるほど柔らかいじゃがいも。
ワインにも日本酒にも合いそうな逸品でした。
足赤えびとそら豆天ぷら
熱を通しても身が締まり過ぎない足赤えびの甘さ、ホクホクのそら豆、サクッと軽やかに揚がっていて実に美味しい。
無濾過生原酒 純米吟醸 雄町 和心
純米吟醸生原酒 春鹿 超辛口
地サイダーのクジ引きは3番の雲仙温泉レモネードでした。
伝助あなごの塩山椒焼
脂が乗っていてプリプリの食感に、鼻に抜ける山椒の風味が良いですね。
アスパラのオリーブ塩焼
シャキッと歯ごたえが良く、甘みの強いアスパラガスと、オリーブオイルのマッチングはテッパンです。
和牛和風ステーキ
噛めばあふれる肉汁とともに、甘さや何とも言えない旨みが口いっぱいに広がります。
コチラは魚料理だけじゃなく、肉料理も本当におすすめです。
冷しとろろそば
そろそろシメに移りましょうか。
チュルンっとのど越しの良い蕎麦に、濃厚なとろろがネットリと絡んできて、ずるずるといくらでも食べられそう。
太刀魚かば焼ご飯
ほとんど塩焼きでしか食べることのない太刀魚ですが、かば焼きにすると身がとろけるように柔らかく、しっかりと脂が乗っているのが良くわかります。
卵黄を絡めると、美味しさが更にアップすること間違いなしです。
いかがでしたか?
これだけ食べて飲んでも、お会計は一人8,000円ほどです。
大阪の中心部でこれほどの料理をいただくと、まずこの値段では収まらないのではないでしょうか。
郊外だからこその価格設定。
でも味わえる料理のレベル、そしてお酒の種類の豊富さは、決して都会のお店に引けは取っていないと思います。
極上の創作和食をリーズナブルに食べたくなった貴方。
でんぼ、腫れ物の神様、石切さんへのお参りとセットで、口福を味わいに訪れてみては如何でしょうか♪