メシコレからのお知らせ
開く
【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)
【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

最終更新日 : 2016/08/04

この記事をシェアする

  • LINEで送る
メシコレ編集部
メシコレ編集部さんを
フォローして更新情報をチェック!

メシコレ アカウントをフォローして
メシコレの更新情報をチェック!

今年4月開局した渋谷区のコミュニティFM『渋谷のラジオ』(87.6MHz)。その中で毎週金曜14時から放送される番組『渋谷のぐるなび』では、毎回1名のメシコレキュレーターさんをお招きし、渋谷区の美味しいグルメ情報についてお話を伺っていきます。当サイト・メシコレでも、ラジオでお話しいただいた内容を毎週ダイジェストでお届けしていきます。

今回は、5月13日に第6回ゲストとしてお招きした、ラーメンに詳しいキュレーター『石山勇人さん』の回をお届けします。


『渋谷のラジオ』
https://shiburadi.com/
(スマホアプリを使えば、全国どこからでも視聴可能です)

 

第5回ゲスト:石山勇人さん(ラーメンキュレーター)

MC)本日はラーメン研究家の『石山勇人さん』をお呼びしております。石山さんは昔から渋谷には縁があるそうですね。

石山)渋谷には母校の國學院大學があるので、渋谷は青春時代を過ごした街ですね。

MC)ラーメンを食べ歩くようになるきっかけも渋谷だったそうですね。

石山)はい、大学1年のときに大学でラーメンサークルを立ち上げたことがきっかけです。

MC)どのようにして、ラーメンにハマっていったのですか?

石山)僕は青森出身で、青森には煮干しラーメンという素晴らしい文化があるのですが、ラーメンといえば煮干しラーメンという感じで、豚骨ラーメンという文化がなかったんです。そんな中、1998年に上京した時に昔渋谷にあった「赤坂ラーメン」で豚骨ラーメンを食べたり、横浜の家系ラーメンをいくつか食べて、「このラーメンは何だ?」と衝撃を受けました。
それがきっかけで、ラーメンの本を買って仲間と食べ歩きを始めるようになりました。

MC)なるほど。そのようなラーメンとの出会いがあり、大学卒業後はどうされていたのですか? 

石山)青森の実家が神社で、親戚の神社で3年間修行をしつつ、青森のラーメン屋さんを300軒ぐらい回りました。それで、神主をやりながら地元のタウン誌でグルメのライターを始めるようになったんです。そこでラーメンの記事を多く書くようになって、青森で最初のラーメン本を出すことになりました。

MC)青森で神主さんをやりつつ、ラーメンを食べ歩いたということですね。そして、3年間の修行の後は何をされていたのですか?

石山)ラーメンの本を出したこともあり、TVチャンピオンに出ないかと誘われたので、出演することにしました。番組では2ラウンドで敗退したんですけれども、それがきっかけで色々なところからお話が来るようになりました。

 

これまで訪れたラーメン店は6,000軒以上!

MC)今までに、何軒くらいラーメン屋を食べ歩いているのですか?

石山)あまり数えたことないですけど、6,000軒は確実に行っていると思います。

MC)6,000軒はすごいですね。ちょっともう別格です。
石山さんはテレビなどメディアにもよく出演されていますが、好きなことを人に伝えていくことを生業にしていこうと思ったきっかけはありますか?

石山)東京に出てくるときにはTVチャンピオンのツテでラーメン界のドンといわれる大崎裕史さんの「ラーメンデータバンク」という会社で一緒に働かせてくれないかと電話して、1年半くらいやっていました。そこで、ラーメン関連の仕事を学びました。ブログ、カップラーメンの開発、大手企業のデータ収集、さらにラーメンの本も書きました。

MC)好きなことを仕事にできている方ってなかなかいないですよね。好きでもお金にならないこともあると思うのですが、どうしたら好きなことを仕事にできるか、秘訣があれば教えてください。

石山)特に秘訣はないんですけど、運と縁があるんじゃないですかね。

MC)例えば、どんな運ですか?

石山)例えば、当時はブロガーっていう言葉がそんなになかった時期で、メディアでグルメを発信する人があまりいなかったんです。声をあげればその人がエキスパートだという風に思われる時代だったので、私的には運やタイミングがよかったですね。縁というところでは、青森の高校の同級生が東京の出版社に勤めていて、その同級生と出会ってなかったら多分こんなに東京で本は出さなかったのかなと思いますね。

 

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

MC)一番最初は青森で本を出したというお話でしたが、そのきっかけはどういうものだったのですか?

石山)青森のタウン情報誌で毎月のようにラーメン特集が掲載されていたんですけど、どうも的を得ていないというか、自分たちラーメンマニアを納得させるような情報ではなかったんです。そこで出版社に行って、その情報誌のラーメン記事を自分に書かせてくれとお願いをしたんです。そこで書いていたことがきっかけで、2004年に社長からラーメンの本を出さないかと誘われました。

MC)その後、東京で本を出しはじめるきっかけはどのような感じだったのですか?

石山)東京では、ある出版社に私の高校の同級生がいまして、「石山そんなにラーメンが好きならうちの出版社で本出さないか?」と誘われたのがきっかけですね。しかも、その本が結構ヒットしたんです。その当時のラーメン本は1都3県を網羅したラーメンカタログのようなもので、毎年ほとんど同じお店を載せるような感じでした。載っている新店は20軒ぐらいで、そんな情報なら面白くないと思って、私の本ではオープン1年以内のお店だけを100軒載せました。そしたらその本の反響がよかったので、それから年に2回ぐらいは本を出すようになっていきました。
最近はネット社会でドンドン本が売れなくなってきているので、今は外国人観光客に注目して、そこにアプローチした紙媒体の仕事が最近は多いです。

MC)今も新しいお店をドンドン開拓していっているのですか?

石山)そうですね。やはりTVなどのメディアで求められるのが新店情報なので。TV番組からお店を紹介してくれと言われるときには、リサーチ会社と私でおすすめを出し合ってどっちかが採用されるかという感じです。まぁ負けませんけどね。

 

■テーマ1:「鉄板のお店」

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

MC)それでは、ここから石山さんに渋谷のお勧めのラーメン屋さんを3店ご紹介いただこうと思います。まずは、「鉄板のお店」からお願いします。

石山)鉄板のお店でご紹介したいのは、『麺の坊 砦』さんです。渋谷の1駅隣りの神泉にあるお店でして、ここの豚骨ラーメンはすごいんです。豚骨ラーメンといえば、「臭い」「汚い」といイメージがあるかもしれませんが、そういうイメージを一切払拭した、女性でも1人で入れるラーメン屋さんです。

MC)行ったことあります!ちょっと古民家風のお店ですよね。

石山)そうです。店主さんの中坪さんは博多一風堂で10年以上働いていて、社長の右腕とも言われた方なんですよね。そして独立したのが2001年。特徴はスープにあって、スープ用に炊いている骨が豚の頭のみなんですよ。豚骨は炊く時間が短いと豚の臭みが出てきてしまうので、20時間ぐらい炊いてすごいクリーミーに仕上げています。

MC)普通のお店では豚の頭は使わないんですか?

石山)あまり使わないですよね。豚の頭のみとなると扱いが大変なので、それのみというのは珍しいと思います。さらに、一風堂と違いは自家製麺を使っているところです。普通、博多ラーメンのお店は九州から麺を取り寄せるんですけど、こちらのお店は自分で自分のスープにあった麺を作ってるんです。自家製麺のメリットは、打ってからそこまで熟成させないで提供できるので、小麦の風味が残った麺を味わってもらえることですね。

 

■テーマ2:「知る人ぞ知るお店」

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

MC)石山さんの鉄板のお店『麺の坊 砦 』さん、是非行ってみてください。それでは次に、「知る人ぞ知るお店」をお願いします。

石山)渋谷から代官山に行く途中にある、『ラーメン526(こじろう)』さんをご紹介します。「ラーメン二郎系」なのですが、一言で二郎系と言ってしまうのはもったいないぐらいのお店です。というのも、元々ラーメン二郎武蔵小杉店の店主だった方のお店なんです。さらに、ラーメン二郎の三田本店の店主さんは日本料理の出身の方なんですけれど、その日本料理の師匠が526の店主さんのお父さんという、何とも複雑な関係なんです。

MC)えー、そうなんですか!ということは、日本料理のエッセンスも入っているんですか?

石山)526の店主のお父さんは和食界で重鎮だった方で、店主の方も和食経験が10年以上あります。塩ラーメンを二郎系とはまた別に出すんですけど。魚のあら汁を炊いてラーメンに合わせたものが食べられるはずです(2014年ぐらいまでの情報を元にお話されているとのこと)。店主の方は元々釣りが趣味で、魚のクエをラーメンにしていただいたときは、もう逸品でしたね。

MC)普通の二郎系ラーメンのほうはどうなのですか?

石山)そちらも素晴らしいです。一般に呼ばれる二郎の特徴というのは、麺と盛りだと思うんですけど、こちらの麺は平打ちの自家製麺で、さらに横ではなく縦に平べったいという厚みのある麺です。麺肌がザラザラしているので、スープの絡みが全然違いますね。自家製麺の小麦の風味がいわゆる二郎インスパイアとは違うと思います。

▼このお店についての記事を読む(1店舗目)▼
渋谷のラーメン事情を徹底解説!味別おすすめ厳選5軒!
https://mecicolle.gnavi.co.jp/report/detail/7870/

 

■テーマ3:「注目の新店」

MC)なるほど。それでは、最後なのですが、これぞ「注目の新店」というお店を教えてください。

石山)渋谷ってなかなかラーメン店がオープンしづらいというか。お店は多いんですけど、個人店が少ないんですよね。なので、2014年まで遡ってしまうんですけれども、『麺矢ぬかじ』さんをご紹介します。今流行りの鶏白湯(鶏を煮込んだ白濁スープ)に魚介を大量に使った、鶏白湯魚介をしっかりと作っているお店で美味しいです。

MC)ラーメンの鶏白湯魚介、どんな味なのですか?

石山)鶏って豚に比べると臭みがないんです。クリーミーでなめらかなスープに、節系の旨味が凝縮されたスープで、ダブルスープですね。鶏の旨味に魚介の旨味が相乗してフレッシュな味わいです。

MC)なるほど、気になるお店ですね!石山さんにはメシコレで他にもたくさん美味しいラーメン店をご紹介いただいているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。

 ▼石山勇人さんの記事一覧はこちら▼
https://mecicolle.gnavi.co.jp/curator/ramenman/

MC)そろそろお時間となりました。本日のゲストは石山勇人さんでした。ありがとうございました。

『渋谷のぐるなび』では、今後もメシコレのキュレーターさんを毎週ゲストとしてお招きし、渋谷の美味しいお店をご紹介していきます。
次回は、カレーに詳しいキュレーターの『カレー細胞さん』をお招きいたします。これまで2,000軒以上のカレーを食べ歩いてきたマニアのカレー細胞さんに、渋谷の美味しいカレーをご紹介いただきたいと思います。
来週もお楽しみに!

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

【連載】渋谷のラジオ 第6回:渋谷のラーメン(石山勇人編)

▽その他の渋谷のラジオの模様はこちら
https://mecicolle.gnavi.co.jp/k60/?from_article

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

※本記事は、2016/05/27に公開されています。メシコレで配信している記事は、グルメブロガーの実体験に基づいたコンテンツです。尚、記事の内容は情報の正確性を保証するものではございませんので、最新の情報は直接店舗にご確認ください。

最近見た記事

    都道府県

    メシコレの最新記事を逃さずチェック!

    メシコレのアカウントをフォロー

    この記事もオススメ閉じる