アラミニットにこだわり新鮮素材の良さを活かすソースに命を注ぐ進化したフレンチが楽しめる!
赤坂見附駅より徒歩10分圏内、少し路地を入った場所に佇む店構えは
無機質でシンプル。余計なものは全て省き潔い雰囲気を感じさせるフレンチがある。
フランス含めベルギー、スイス、ブリュッセルなど欧州で約8年程修行を重ねたフレンチを提供する古屋賢介シェフの店
FURUYA augastronome(フルヤオーガストロノム)だ。
最大の特徴は今流行りのパフォーマンス要素の強いガストロノミックさよりも
素材とソースのマリアージュに注力し、ソースを作り置きせずに一皿一皿の料理に併せて出来たての最高の状態で料理を提供する「アラミニット」にこだわり抜いている点。
古屋シェフ1人で料理からソースまで全てこなすというのには感嘆するしかない!
温かみのある木の扉や白を基調にした内装は、店構え同様余計なものは削ぎ落とし、シンプルに作られている。
シンプルだからこそちょっとしたものが目立ってしまう難しさもあると思うがそこに古屋シェフの気合いを感じる。
お店そのものが目立つのではなく、あくまで料理が映える雰囲気と、お客様が心ゆくまで料理を楽しめる空間を目指した故の作り。しっかりと料理そのものを堪能して欲しいというシェフの想いがヒシヒシと伝わってくる!
ソースへの飽くなきこだわりは全ての行程を古屋シェフ1人で執り行う点に見て取れる!
1皿目はスープから。
エシャロットを使ったオニオンヌーヴォースープ。
ここでテーブルパフォーマンスが繰り広げられる。
このグラスにスープを注ぎ入れて料理が完成する。
具材の良さを充分に引き出す為なるべくバターなど使わず味をまとめ上げて行くプレゼンテーションが古屋シェフの真骨頂。伝統的な味わいに重きを置いている。
優しい味とシャキッとした食感が舌で楽しめるワクワク感が広がる1皿。
真っ白なお皿にアートのように映える1品はホタテのマリネ。
ホタテにエシャロットを挟みこんで食感の楽しさも感じられる。
添えられたホワイトアスパラの瑞々しい食感と歯ごたえのバランスが食べ進める程に心地良い!
新緑と春の暖かさを感じるこちらは魚料理から。
鱈の柔らかながら存在感ある食感と色鮮やかなパプリカソースが際立つ品は
全体的に優しい味わいでコースの中でもホッコリする瞬間。
彩りが映える春キャベツがシャキッとしていて口の中に変化を与え、仄かな甘みも感じられるバランスの良い味わい!
もう一つの注目ポイントは焼きたてのオリジナルパンが頂けるのも嬉しいところ!
美味しいのでついつい食べ進めてしまうのである意味注意が必要…
通常のバターが添えられるのは勿論ですが折角FURUYA augastronomeに来たならパンには
サンドゥーを合わせてみて欲しい!
豚の背脂を火入れして冷ましたものでヨーロッパの田舎で出てくるバターのようなもの。
豚の香りやコクや風味が感じられ、都内で提供するお店はないのでは?という位珍しく美味しい代物です!
ワインのリストも豊富だがあまりワインが得意でない場合
軽い泡もあるのでシャンパーニュをお薦めしたい!
今回は世界最古のシャンパーニュメゾンであるルイナール。中でもブラン・ド・ブランはシャルドネのみから造られ、パールのような綺麗な泡立ちと、ローストしたアーモンドのような芳醇な香りが際立つ美味さ!
こちらは1羽のフランス産の鶏を4人前に取り分けて貰いましたが最初の絵面はかなりのインパクトでした!
骨ごと豪快に頂くのも醍醐味があって良い!
彩りも鮮やかなえんどう豆や食感の良いカブ、アスパラなど鮮度の良い野菜と一緒に楽しめた!変わり種としては、フランスではトリュフに次ぐ高級食材らしいモリーユというキノコ。
日本では珍しいようですが、風味のあるしっかりとした食感のモリーユもソースと良く絡み、全体的にはパンチのある味だけどくどさのない、食べやすいまとまり感ある料理です!
トリュフが被せられていてサーブされた瞬間は何の料理か判断しかねる
こちらの料理はトリュフの下にプリプリのエビが隠されています!
プリップリの弾力のある歯ごたえと噛み進める毎に味わい深くなるエビとトリュフのハーモニーは秀逸!
厚みがあって簡単には崩れないほど濃厚な卵の黄身と、ソースを絡める事で更に具材の旨味を引き上げてくれる、一度フォークを入れると止まらず一気に食べ切ってしまう1品。
こちらもお皿の中でその存在感をいかんなく発揮している分厚いフォアグラ。
柔らかくもしっかりしたテクスチャーで、圧倒的な旨味を口の中に広げてくる濃厚な味のフォアグラをメインに、木いちごビネガーの仄かな酸味、関山桜のエキスが効いた、全体として優しい味に仕上がった1皿。
新鮮な旬の苺を敷き詰めたスイーツは桜をシャーベットに!
桜のサッパリとした風味とシャーベットの食感と苺の程良い酸味とのバランスが絶妙。
更には何と言っても見た目の美しさもスイーツを楽しむ余韻の一つでしょう!
鮮やかなピンクの彩りが全体を作りながら苺の鮮やかな赤に桜の優しいピンクのバランスが真っさらなお皿に見事に映えている!
スタートから全てのメニューが古屋シェフのアラミニットによるこだわりの強い料理で食材からソースまで緻密に計算し尽くされた内容でした!
古屋シェフの人となりが料理に現れているようで、それぞれがとても個性的な強さもありながら、食べ進めるとその優しさに触れるような心に残るメニューの数々。まだまだオープンして間もない穴場的な使い方が出来るお店ですが、きっとすぐに混み合って予約が取りにくくなってしまうのかな?
だとすると嬉しい反面、なかなかお邪魔出来なくなりそうで寂しさもある。そんな複雑な心境ですが、ここまでこだわりがある、古き良きフレンチを展開する若きシェフの心意気や料理は、広く知って貰いたいという気持ちの方が強い!
そんな素敵な空間と料理を堪能しに赤坂へお出かけしてみては?
紹介しているお店はこちら!
- FURUYA Augastronome
- 焼肉 東京メトロ千代田線 赤坂(東京都)駅 1番口 徒歩3分
※このお店のページは現在ご利用いただけません