山梨県といえば、南に富士山、西に南アルプス、北に八ヶ岳、東に奥秩父山地と、標高2000mを超す山々に囲まれ、その8割が山岳地を占め、多くの果物が作られている山梨県はフルーツ王国とも言われ、特に「ぶどう」「もも」「すもも」は国内最大の生産量です。
全国的に見てもラーメンというイメージが非常に薄く、昔ながらの中華そばを提供している老舗食堂が大半。また鶏モツや馬のモツ(桜モツ)が県内に浸透しており、ラーメン店のサイドメニューでモツ焼きやモツ煮を提供しているお店が多く存在しております。今回は、そんな山梨県で古くから地元の方々に愛されてきた老舗人気店から、他県から出店されたトレンド店までおすすめのお店を厳選し、ご紹介したいと思います。
山梨県の地方色が強い、地元密着型のラーメン店「アルプス食堂」
此方のラーメンは韮山ブラックと称されるラーメンを提供している食堂で、今回閉店をしてしまい、残念ながら伺えなかった「なかよし食堂」と、既訪済の「みどりや食堂」と合わせて韮崎御三家と呼ばれていたそうです。プレハブ小屋の年季入った外観が、めちゃくちゃ萌えます。
メニューは豊富な麺類の他に、モツ焼きにモツ丼等があります。山梨県の方は馬のモツを普段から戴いているそうで、周囲を観察するとモツ丼とセットで食べられている方が大半です。
アルプスラーメンは、鶏ガラ豚出汁に化調がビシッと効いた醤油味で、適度な油分があり、厚みある動物系の出汁と野菜の仄かな甘味に、キリリとしたストレートな醤油を合わせたスープです。
同じ韮山ブラックを提供しているみどりや食堂と比較すると、厚みある出汁と深みあるコクがある分、この系統の中では此方の方が個人的には大変好みでした。
やや柔めな食感で黄色く縮れた細い中華麺は、適度なコシがスープとの相性も良く、しっかりと旨味を持ち上げてくれます。
具材は、チャーシュー・刻み葱・海苔とシンプルな構成です。サシのキメが細かいバラ肉は、脂身も少なく噛むとギュッと肉汁が溢れるし、沢山入っているシャキシャキの鮮度ある葱もいいです。
昔から地元の方に愛されている韮山ブラックは、非常に地方色が強く、山梨県のソウルフード的な存在なのでしょうね。
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- アルプス食堂
- 食堂・定食 JR中央本線(東京-塩尻) 新府駅 徒歩23分
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あっさり中華そばと、絶品焼きもつが人気の老舗店「上田屋」
創業60年の老舗ですが直近で改装をしたのか、店内は凄く綺麗で木目調を基調としたお洒落な内装。到着して、お店に近づくにつれ、ラーメンの出汁を焚いている香りでは無く、肉を焼いた香ばしい香りが漂います。麺類のメニュー数が豊富で、名物の桜もつ(馬のもつ)が付いたセットメニュー等もあり、もつは、タレかネギからの選択が出来ます。
もつがセットメニューのBセットは、ラーメンに小もつと小ライスが付いたもので、中華そばは、鶏ガラを軸に、合わせた煮干しがふわっと香り、仄かな甘味と醤油のコクに香りと、バランスがとても良い、あっさりとした優しい味わい。
加水低めで中細の縮れた自家製麺はザクっと硬めの歯応えですが、スープとの相性は非常に良いです。
小もつは、ホルモンを焼き鳥の様な甘ダレで焼いたもので、カリッカリな部分とプリッとした部分がありジュワッとジューシーで、衝撃的な美味さに食べた瞬間、顔がにんまりとニヤけてしまいました。
ラーメンも美味しかったのですが、馬のホルモンを食べたのは人生初めてでとても美味しかったので、食べてホントに正解でした。価格もリーズナブルなので、もし再訪する機会があるならば、これとご飯を、若しくはビールでがっつり食べたいですね。遠征者にはセットで戴いて貰いたいおすすめのお店です。
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山梨県で白河ラーメンが戴ける貴重なお店「凌駕」
福島県の白河ラーメンで有名な、とら食堂@白河の系譜にあたり、スープから麺や具材に至るまで全て手作りにこだわる人気ラーメン店。
メニューは、手打ち中華・手打ち味噌麺・手打ち野菜味噌麺・手打ちチャーシュー麺・手打ちワンタン麺・チャーシューワンタン麺に、手打ちつけ麺・ワンタン手打ちつけ麺・チャーシュー手打ちつけ麺・チャーシューワンタン手打ちつけ麺に、ランチセット。麺の大盛りサービスは、たったの60円と自家製麺ならではのサービスですね。
戴いた手打ちワンタン麺は、鶏ガラ豚骨をベースに野菜の醤油味。しっかりと厚みのある動物系に野菜の仄かな甘味、コクに深みのある醤油とのバランスが非常に良く、あっさりながらもグイグイと飲ませる、牽引力のあるスープ。
青竹を使って手打ちで仕上げた白い麺肌は、不規則に捻れた平打ちで適度なコシとプリモチの独特な食感があり、スープをしっかりと持ち上げてくれます。
具材は、チャーシュー・ワンタン・ナルト・メンマ・水菜・刻み葱・海苔と、豊富で彩りの良いトッピング。炭火焼きチャーシューと煮豚チャーシューの二種は、薫香が良く肉の旨味がギュッと詰まったものと、味付けがしっかりとして噛むと肉感を堪能出来る二種の違いを楽しめます。手作りである皮がぷりっぷりで、生姜の効いたワンタンも美味いです。
山梨で名店の味わいが戴ける貴重なお店で、しっかりとこの地に根を張っている様ですが、こちらのワンタン麺は是非とも戴いて欲しいおすすめの1杯です。
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山中湖を望みながらクオリティー高い1杯が戴けるラーメンカフェ「湖麺屋 リールカフェ」
山中湖の湖畔で駐車場に車を停め階段をずっと上がって行くと、少し高い位置に山中湖テディベアワールドミュージアムがあるのですが、そちらと併設されてたお店は山中湖を店内から一望出来ます。また店内は木目調を基調としたとてもお洒落なカフェレストラン調で、神奈川県藤沢市にある名店「麺やBar 渦」がプロデュースされたラーメン店です。正油らーめん・塩らーめん・豚菜と有機豆乳の味噌ラーメン・甲州地どりと魚介のつけそば・板板麺。お洒落なまぜそばで、旨煮干の和風カフェソバ・ローストトマトカフェソバ・カルボナーラカフェソバ。麺メニューも豊富ながらご飯ものに、なんとピザまであり、食後のデザートやドリンク類なども充実しております。
正油らーめんは、鶏ガラ豚骨×魚介で、野菜の仄かな甘味とコクに深みがある醤油スープ。円やかで軽い口当たりですが、線の細さは感じさせず上品で優しい味わいの無化調仕様。
しなやかな麺は、小麦の風味が豊かなストレート細麺で、シコシコとしたコシの強い食感でスープとのマッチングも素晴らしい。
具材は、レアチャーシュー・メンマ・水菜・白髪葱・刻み葱です。低温調理で火入れしたレアチャーシューは、しっとりとした柔らかく、噛むと肉の旨味が詰まったもの。優しい味付けでシャクシャクと適度な歯応えのあるメンマに至るまで仕事が丁寧。
食後は景色を見ながらまったりとアイスカフェオレを戴きましたが、ゆったりと落ち着ける雰囲気で時間を忘れてしまいそうになります。これだけクオリティの高い一杯がこのシチュエーションで戴け、ファミリー層は勿論、デートでの食事にも使え喜ばれる事、間違いなしです。
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山梨で神奈川の小田原系ラーメンが戴けるお店「桂山」
山手をだいぶん上がった閑静な住宅地に位置するお店で、敷地面積の広いお家の前にプレハブ小屋のような建物が建っています。此方は神奈川県秦野から2004年に実家に戻られ開業された、小田原系ラーメンの流れを汲むお店です。基本的には、写真撮影禁止なのですが、店主にお許しを得ています。メニューは、ラーメン・ワンタンメン・チャーシューメン・チャーシューワンタンメンのみ。麺の大盛や特大等も注文可能です。
戴いたワンタンメンは、所謂、小田原系のラーメンと呼ばれるものなんですが、香ばしく厚みのある油層のラードに、鶏ガラ豚骨を軸とした漆黒の醤油味のスープ。動物系からの旨味と醤油のキレあるコクがしっかりとある力強い味わいで、生姜が仄かに効いており美味しい。見た目程重たさは無く、最後まで熱々で戴けます。
麺は幅が広く不規則に捻れた自家製の平打ち麺で、プリップリでもっちりとしたコシの強い歯応えで存在感あるスープをしっかりと纏ってくれます。麺量は、並で170g以上はあるだろう、なかなかのボリュームです。
沢山入った大ぶりのワンタンは、皮はトゥルン、餡はぎっしりと詰まってボリュームがあり、生姜が効いててかなり美味しいですし、厚みのあるロース肉のチャーシューは、噛むと肉肉しい旨味を堪能が出来ます。
最初、無愛想っぽく見えた店主ですが、とても気さくな方で色々なお話を聞かせてくれました。良識ある行動をして頂ければ、特に店主さんから注意頂く事もないでしょう。
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- 桂山
- ラーメン JR中央本線(東京-塩尻) 上野原駅 徒歩16分
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明治42年創業で100年もの歴史がある超老舗ラーメン店「三角屋」
明治42年創業と100年もの歴史がある超老舗店です。また、此方のお店の息子さんは、甲府市内で「三角屋 簾」というラーメン屋さんを営んでおられる様です。
メニューは、ラーメン・おおもりラーメン・肉めし・肉皿と、ラーメンに小肉めしや、ライスのセット、アルコール類となります。
豚出汁を軸に油分は抑えられており、化調がやはりよく効いた醤油スープで、どこか懐かしささえ感じられるあっさりとした味わい。
小刻みに縮れた麺は、茹で具合が少し硬めの歯応えでスープが良く絡みます。
具材は、チャーシュー・メンマ・ナルト・海苔です。ややパサついた腿肉のチャーシューは、しっかりとした味付けでギュッと噛み締めると肉の旨味が感じられるもの。
甘辛く煮込んだ馬肉がたっぷり乗った肉めしも気になっていたましたが、連食中の為、残念ながら自粛してしまいました。やはりこちらも、セットで注文されている方々が多く散見され人気がある様です。
ラーメンに関しては、平たくいえばクラシカルであっさりとした中華そばという印象でして、地元の方々に長年愛されて続けているラーメンです。肉皿にビールやぶどう酒で一杯呑んで、〆にラーメンってのも良さそうです。
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御子息と共同開発された究極の一杯が戴けるお店「おかめ」
元和食料理人の店主が『春木屋 本店』@荻窪で修行され、地元に持ち帰ったものを『中華そば つけ麺 甲斐』@杉並区の店主である御子息と共同開発された究極の一杯が戴けるお店です。メニューは、中華そば・つけ麺・チャーシュー麺・ワンタン麺にトッピング類。ギョーザにチャーシュー丼・ライスといった内容で、スープは、魚介系(魚介系+動物系)か動物系(動物系+焦しネギ)の二種から選択が出来ます。ここは、同じメニューで違うスープをそれぞれ頼み、同行者とシェア食いしました。そう、此方はどちらのスープも美味しいお店なんです。
中華そば(動物系+焦しネギ)は、いずれもベースに関しては鶏ガラ豚骨清湯で、こちらは動物系スープにフライドオニオン・揚げ葱・フライドガーリックがたっぷりと入った茶褐色の色合いをしたもの。香ばしい葱の香りが立つ、ややオイリーなスープは、動物系の濃厚な旨味あるしっかりとしたボディでパンチのある味わいです。
小麦の風味が豊かな麺は、エッジの効いた低加水のストレートで、さっくりとした歯切れの良さが心地のよい食感で、スープの絡みや相性も抜群です。
具材は、チャーシュー・メンマ・白髪葱・三角形の海苔です。吊し炙りのチャーシューは、ソフトな弾力で肉の旨味が詰まったもので美味しいです。
中華そば(動物系+魚介系)は、先程の動物系+焦しネギよりずっと透明感のあるスープは、鶏ガラ豚骨清湯に昆布や煮干しを合わせたもので、動物系より突出した魚介がしっかりと効いており、少量の胡椒がビシッと輪郭を脇固めをした、コクに深みや奥行き感のある味わいです。
どちらも甲乙つけ難い程に美味かったのですが、魚介の方が個人的には好みだったかもです。お一人で行かれる方は、どちらも美味しいので2杯食いがおすすめです!
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- おかめ
- 韓国料理 JR中央本線(東京-塩尻) 甲府駅 南口 徒歩11分
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