日本最大の繁華街、新宿。一日350万人が利用する世界最大のターミナル駅を中心にこれでもかというほど飲食店街が広がっています。駅直結の立ち飲み、戦後の闇市を色濃く残す思い出横丁、テレビドラマ「深夜食堂」の舞台になったゴールデン街。とにかく話題の尽きない新宿の飲食店街ですが、やはりあまり知らないとどんなお店に入ればいいかわからないですよね。
そこで今回は幼い頃から新宿で遊んできた私「塩見なゆ」が、とりあえず知っておくと役に立つというお店をどどーんと10軒紹介します。ここに載せきれないほどお店がありますので、まずは第一弾ということで。
新宿の居酒屋を知れば知るほど、この街で飲むのが楽しくなります。さぁ、飲みに行きましょう!
焼鳥といえばここ、 千円札2枚でベロベロに「番番」
土日も休まず営業している心強い味方、焼鳥の番番です。歌舞伎町一番街に入ってすぐの雑居ビルの下という知らなければ素通りしてしまうような立地ですが、こここそ新宿で頼りになる酒場です。
昭和50年台創業、脱サラして始めた社長が長くカウンターに立っていましたが今は仕込みのときだけ出勤して、あとは時々常連さんと一緒に飲んで過ごしています。大きなコの字カウンターは30年以上飲兵衛に触れられてツルツルになっています。
焼鳥・もつ焼きは1本から注文できてすべて100円。酎ハイは250円という新宿では考えられないお値段。丁寧に仕込みされていてしっかり美味しい。自家製のちくわ状のつくねがオススメ。酎ハイは気分で濃くしてくれるので、下町酒場のあの度数じゃないと効かないよという強者もぜひ。
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今宵は魚をたらふく食べよう「魚真」
新南口からほど近いビルに入る魚真。もともとは下北沢から始まった海鮮系のグループで、吉祥寺や経堂など8店舗あります。明るい雰囲気で若い店員さんがちゃきちゃきと接客・調理をしているので飲んでいて楽しい気分になります。
まずは大ジョッキの黒ラベルをもらって、ふぐ皮ポン酢などをつまんでまっているとお刺身が登場。魚真にきたらこの刺身盛り合わせは必須!日替わりのお刺身はさすがの仕入れ力といった感じで、値段以上の価値を感じるものばかりです。料理はほとんどが千円以下で、あれこれ頼んで満腹になるまで食べても居酒屋価格で済むのも嬉しいです。
さほど広くはありませんが清潔感がありデートにもオススメ。
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新宿を語る上でスルーはできないビア&カフェ「ベルク」
新宿のベルクはメシコレで他のジャンルの方も紹介されていますが、私はやはりスタンディングバーとしてのベルクに注目。朝7時の開店から看板の23時まで、どの時間でもソーセージをつまみにビールが飲めるのだから素晴らしいでしょ。
台風で電車が止まった朝、ここで飲む一杯の生ビールが癒してくれました。お昼は人気のカレーライスにギネスを合わせるのも大好き。閉店間際、お店チョイスのボルドー赤をきゅっと飲んで仕上げるのもまたいいものです。週に2・3回は立ち寄っているベルクは、私には新宿でスルーできない立ち寄り所です。
料理のバリエーションが多くナンコツ唐揚げから乾き物まで売られていますが、私はソーセージとビールの組み合わせが一番好きです。
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朝まで飲みたい日にはゴールデン街の「ばるぼら屋」
ゴールデン街で一番「酒場」っぽいお店、ばるぼら屋。小さなお店がハーモニカの吹き口のように立ち並ぶ独特な建物がずらりと並ぶゴールデン街。小さなお店ばかりで、扉には会員制の文字やら勇気があっても入れないオーラ漂うお店も多いですが、ばるぼら屋はだれでもウェルカムな雰囲気で女性グループでも入りやすいです。
カレーなどの炭水化物が人気で、歓楽街で働く人たちがお仕事終わりに飲みに来て、ご飯物をおつまみに食べていく姿もちらほら。まるで食堂です。
ビールに牛すじ煮込みを頼んでのんびり過ごしていると終電が過ぎ去ったことも気になりません。煮込みがまた美味しいんです。二軒目・三軒目でも食べられちゃうから不思議。
朝まで付き合ってくださいね、なんて感じで連れの人と語り合うのも新宿らしいでしょう。ゴールデン街で過ごす時間はあっという間です。
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立ち飲みのいいところが凝縮された「おおの屋」
新宿駅の東側は新宿通沿い、歌舞伎町、ゴールデン街、三丁目…と飲み屋街は荒木町まで繋がっていますが、西側はそんなにないですよね。途中から新宿副都心エリアになりますし。だからといってこちら側を侮るなかれ、駅から少し離れた場所に立ち飲みの銘店があります。「おおの屋」は、とにかく料理も雰囲気も、そして値段設定も素晴らしいです。
料理は入ってすぐの冷蔵ケースに入ったお刺身、そしてレジ横で自分で盛ることができる煮込み、そして店長の大野さんが焼くやきとりと串揚げというラインナップ。日替わりのお刺身はボリューム満点、もちろん鮮度もばっちり。それなのに、煮込みもお刺身も一品料理はすべて250円均一。もちろん税込みで!
やきとりや揚げ物も1本から頼めて90円というのだからすごい。丁寧に串打ちされて焼き上げられた串物はこの値段で食べるのが申し訳ないほど。
名物の抹茶ハイ(これも250円)はお茶系の酎ハイでトップクラスで気に入っています。
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鰻の部位をどれだけ食べたことがありますか?「カブト」
戦後の闇市があった場所が今もその当時の面影を残して小さな飲食店が立ち並ぶ思い出横丁。ゴールデン街と並ぶ新宿飲食店街の名所です。古いお店が多く、ここに来る人にはそれぞれにお気に入りの飲み屋があり、そこを毎日なぞるように梯子していきます。そんな思い出横丁通いの多くが立ち寄るお店はやはり「カブト」でしょう。
ちょうど思い出横丁の中心に位置するお店で、戦後すぐのままを残す屋台風の建物からは毎晩もくもくと鰻を焼く煙が狼煙のように上がります。うなぎ屋といっても白焼きで一本…なんて上品なものではなくて、鰻のキモやヒレなどを串にさしたものを食べる焼き鳥風の料理のみ。ビールはキリンラガーで、これで軽く喉を潤した後は、キンミヤ焼酎にオリジナルの梅エキスを垂らしていただく梅割りをきゅっと飲むのがカブト流。鰻と焼酎甲類の組み合わせは実はとっても合うんです。
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思い出横丁の人気者は木須肉?「岐阜屋」
朝9時から終電まで営業している思い出横丁で一番大きいお店「岐阜屋」。中華料理店で、店内は厨房を囲むようにぐるりとカウンターが囲みます。入り口があけっぴろげられていて、気温がちょうどいい日はここで夜風を浴びながら飲むチューハイがとっても美味しいです。朝から飲んでいる人が多く、中華料理屋なのですが居酒屋という感覚でくる常連さんが多く、明るい時間は飲食店の店員さんたちが出勤前に軽く飲んで気合いを入れていく姿がみられます。
人気はここの木須肉(木耳卵とじ炒め)で、注文が入るとちゃちゃっと中華鍋に具材を放り込んで超強力な火力で一気に炒めて仕上がります。とってもジャンキーな味なのですが、なぜか定期的に食べたくなる一品です。
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お昼から飲みたい人も、本格中華を食べたい人も「随園別館」
新宿2丁目の中華料理の定番といえばやはり随園別館でしょう。お昼から通しでやっているので、他のお店がまだ開かないお昼の中途半端な時間帯にはまさにオアシスのような存在。休日は明るい時間から宴会があちこちで開かれています。地元の人からお昼酒の頼りになる存在となっているみたい。私も父の代から通っていまして、月に一回はここで誰かしらと盛り上がっています。
お酒はビールがキリンで、まずはそれで軽く始めまして、あとは紹興酒をだらだら飲むというのがいつものスタイル。おつまみは水餃子がもちもち&ジューシーで絶品です。そして合菜戴帽 春餅は最高のおつまみ。春雨の入った甘辛の五目野菜炒めに卵がのったものが具材で、これをもちもちの生地でくるんで食べます。春巻きのルーツだそうで、合わせてついてくる味噌をたっぷり塗って食べれば紹興酒が進むこと間違いなし。
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まるでドラマのセットのような空間!二丁目の酒場「吉野」
三丁目から二丁目に入ってすぐのところにある大衆酒場「吉野」は、この界隈で働く人や飲み歩く人にはお馴染みの飲み処。酎ハイ類が200円~、料理も200円~300円台ととにかくリーズナブル。それでも料理はひとつずつ注文が入ってから作り、しっかり手作りな家庭料理が楽しめます。紅生姜天、ウィンナー、オムレツなど、飲兵衛が喜びそうな料理がずらりと揃っています。
一階はテーブル数卓とカウンター、二階は板間ですが10人程度で来ても余裕で使えるスペースがあります。二階の窓から新宿の路地を見下ろせば、まるでドラマの主人公になったような気分。
料理もお酒も安くてお店の方も丁寧な接客ですから、この界隈で飲んだことがなくて不安だけれど、そういう場所に飲みに行ってみたいという方はぜひチャレンジを。
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- 焼鳥 吉野
- 焼き鳥 都営新宿線 新宿三丁目駅 C8口 徒歩2分
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新宿で沖縄料理といえばここ、古酒ロックで酩酊へ「やんばる」
新宿で〆はラーメンもいいけれど、この街で長く飲んでいる人は「やんばる」が結構好き。新宿アルタの裏側の通りにあるオレンジ色の看板が目印の沖縄料理店です。お昼は定食、それから中休みなしで日が変わる頃まで営業しています。いまヤマダ電機が建っている場所は昔飲食店街でして再開発前はやんばるはそこにありました。現在の店舗になってもお客さんは多く、明るい時間からいつも賑わっています。
ビールはもちろんドラフトオリオン、チューハイ系のオススメは沖縄らしさたっぷりのシークヮーサーサワーが人気。そして、お酒でたっぷりと酔を楽しみたい人は古酒(クースーと読みます)をどうぞ。
氷たっぷりの琉球グラスに40度近い古酒をいれて飲み交わせば、暑い新宿の夜も乗り切れます。