鳥取県で有名なB級グルメというとホルモンそばや山陰ちゃんぽん、鳥取カレー等が有名ですが、中でも牛骨ラーメンは60年以上愛され続けているご当地麺で、誕生は昭和21年頃、満洲味@米子市が発祥といわれています。同じ鳥取県でも鳥取県東部である鳥取市より中部の倉吉市から西部の米子市にかけて提供されている傾向があり、松月系・開拓系・牛牛系・昭和系・進化系とおおよそ5つの系統に分かれて、ラーメン店から食堂や焼肉屋さんに居酒屋と多彩な店舗で提供されています。牛ならではの香ばしさとコク、すっきりした飲み干しやすいクリアな最上の一杯。その鳥取牛骨ラーメンの中から更に厳選したオススメの4店舖をご紹介します。
1.街中で愛される、ホッとする牛骨ラーメン。『ラーメン幸雅(こうが)』
居酒屋さんからラーメン屋さんに2008年に業態を変えられたお店です。オススメは、なつ旨ラーメン。表層の牛脂が熱々で、食欲をそそる牛骨の香ばしい風味は、シンプルに引いてある100%牛骨スープ。上質なコクに塩カド立たないタレが合わさり、どこか懐かしささえを感じてしまう様な味わいの透き通ったスープです。麺は加水高めの中細縮れ麺で、ツルツルと滑らかでプチンと歯切れも良い食感で、香ばしいスープをしっかりと持ち上げてくれます。具材は、チャーシュー・メンマ・渦巻きナルト・もやし・刻み葱と、どこか日本人の心に響くアイテムです。丁寧な仕事が織り成す“懐かしくも美味しい味”。独学で作り上げた一杯に牛骨ラーメンに対しての愛を感じます。
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- ラーメン幸雅
- ラーメン店 JR山陰本線 倉吉駅 徒歩10分
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2.休日には行列が絶えず、人気の衰えない老舗名店。『すみれ飲食店(いんしょくてん)』
場所は中部である琴浦町。ここは絶対に訪問必須で、創業60年以上を経てもなお人気の衰えない老舗名店。地元の常連さんのみならず、県内県外からも訪れる方が多く、ラーメンフリークからも称賛されています。オススメのラーメンは牛脂による油層が厚く舌を火傷してしまう程、最後まで熱々のギラギラとしたスープ。牛骨の旨味や野菜の優しい甘味が出て、牛脂の香ばしさとが相まり凄く美味しいです。加水低めの中太麺は、さっくりとした歯応えでスープと相性も抜群に良いです。具材は、牛ホルモン肉・メンマ・もやし・刻み葱です。コリコリ食感の良いホルモン肉は、しっかりとした味付けがされてます。もう一つの看板メニューである「おでん」。鰹に昆布の和出汁に特製出汁を継ぎ足し続けたおでんは、絶品の必食アイテムです。
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3.ノスタ系の食堂で、旨さとその価格に驚かされる。『赤井食堂(あかいしょくどう)』
お元気そうなご老人夫婦の営む老舗大衆食堂です。ショーケースに並ぶ一品もの多種が充実したおかずも凄く美味そうです。ラーメンはクラシカルな中華そばの牛骨版(意味不)の様な感じで、味わい深くすっきりとしており、飲み干してしまいそうな位に凄く美味しいスープです。縮れた麺はプチンとした歯切れ良さとツルツルとした喉越しの良いテクスチャーです。具材は、チャーシュー2枚にもやし・蒲鉾・刻み葱。チャーシューは、しっかりとした味付けで柔らかくて美味しい。この内容で価格が400円とは、あり得ない安さで、毎週月曜日はなんと300円で提供しています。安かろう悪かろうという内容では全く無く、逆に700円を払ってもいい位の価値がある一杯です。牛骨スープをベースにとろみをつけたちゃんぽんも人気メニューだそうです。
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- 赤井食堂
- 食堂・定食 JR境線 三本松口駅 徒歩22分
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4.鳥取県の牛骨ラーメンの「祖」ともいわれいる老舗店。『満洲味(ますみ)』
鳥取県の牛骨ラーメンの「祖」ともいわれており、昭和21年、満州鉄道建設の為に赴いたハルピンで、中華スープを飲んだ先代が帰国後、その味の記憶を元にラーメンを完成させたのが牛骨の原点だそうです。現在は、先代の娘さんが後を継いでお店を守っていらっしゃいます。オススメのラーメンは牛骨や醤油の香ばしさがありますが、牛骨よりも豚骨鶏ガラの味わいが割と前面に出てており、一般的な中華そばにニアな感じ。この組み合わせはクラシカルなラーメンを連想させられます。麺は、低加水のストレート麺でスープが絡まり過ぎず、さっくりとした食感です。具材は、チャーシュー・メンマ・もやし・刻み葱です。サシのキメが細かいモモ肉のチャーシューが薄味だが、スープに浸すと美味い。中部の牛骨に比べると幾分マイルドで、鶏や豚も加わっているのが今まで何軒か戴いてきた牛骨文化の中でも、唯一無二な味わいでした。変わらない味を守り続け、多くの方々を魅了する牛骨の「祖」が堪能出来ます。