短冊メニューの多さに目がくらむ立ち飲み 天王寺「種よし」
昼間でも薄暗く、独特の雰囲気を醸し出すJR天王寺駅そばの阪和商店街。これが夜になると、赤ちょうちんがポツポツと灯り、酒飲みにはたまらん通りになる。
その中でも・・・おっと、なかなかのオーラを感じる面構え(笑)
立ち飲み「種よし」だ。
かなりの混雑ぶりだなー
店が狭いのか、スタッフも店を出たり入ったりしながら対応している。とりあえず、この店の女将と思われるおかあちゃんが案内をてきぱきしている。
すぐに入ることは出来たけど、1人分くらいのスペースに3人が押し込まれる。自分で場所くらい確保しろよ的に。切り取り自由ということか・・・俺らは戦国武将か。
・・・と思ったら、すでに入っている客がちょっとずつ移動し、何とかスペースを作れるように協力体制が敷かれる。店が狭いので、「長居をしない」とか「皆で助け合う」精神が根付いているのだ。
わー・・・
店に入って衝撃的な空間で驚きはしたんだけど、それで初めて分かった・・・ここ有名だよね。この短冊メニューが特徴的。
短冊の多さに気を失いそうになるが、ここで負けてはいけない。自分の食べたいものを見つけなくては・・・というより、ないものがあるのか?というくらいの充実ぶりだ。
あら、生牡蠣あるじゃん。殻付カキ(380円)は日生・坂越産。色んな地域の牡蠣を食べるけど、やっぱり、この坂越あたりの牡蠣が味が濃くて美味い!
そして、駿河産桜エビ釜揚げ(380円)。
あ、海老の身がしっかりあって、甘みも味わえて美味いなぁ。
こちらは、うつぼタタキ(500円)。
うつぼ料理って、あまり食べる機会がないから嬉しいなぁ。タタキとはあるけど、半生ではなく比較的しっかり火が通っている。というより、これスモークしてるな。香ばしい風味がたまらん。あと、皮の下がプリンプリンのゼラチン質でウマウマ~
牡蠣や桜海老もそうだけど、さりげなく産地にこだわった魚介が充実しているのが嬉しい。
美味い珍味の後に・・・やってしまった。
興味本位で注文した地獄どうふ(380円)。騒がしくてよく聞こえなかったんだけど、辛さが選べるのね。その段階が何通りあるのか分からないけど、「社会人」だけ耳に残ったので、それに決定。一番辛いやつみたい。
でました、地獄どうふ社会人バージョン。
豆腐は1丁以上のビッグサイズ。そこに、豆腐が見えなくなるほどの韓国唐辛子、味噌、青唐辛子が覆いかぶさる・・・これ青ネギじゃないからね。
このアイテムで一番苦しむのは、間違いなく青唐辛子だ。
赤い韓国唐辛子は、見た目は辛そうだけど実はそんなに辛くないし、後を引かない。ところが、青唐辛子は容赦ない。
比較的辛いのはいける口なので、普段でも、焼肉でチシャに巻くアイテムとして生の青唐辛子を放り込むことがあるんだよね。だから、どうなるかは予想つくんだけど、なにせこの量でしょ・・・舌は麻痺し耳は遠くなっていく。
あかん・・・なんか柑橘か甘めのチューハイもらお。
悶絶・・・それでも完食は出来たな。ま、おかげさまで辛さのあまり、ナチュラルに鼻水が出てくる始末だ。
奇抜な食材を使ったり、こうした遊び心満載のメニューも結構あるので、手元にあるものを食べながらも、次何食べようか目がメニューに釘付けだ。
隣りの客ともワーワーと話が盛り上がる。一杯呑みが好きな人が集まってるんでしょうな。女将の客に対しての文句トーク、大いに盛り上がる客、それらを横目で見て微笑む大将。
久々に、パワー炸裂な立ち飲みで面白かったな。